チャイナマンスリーレポート

1月号

2005年1月19日 内藤証券中国部

中国民航信息網絡(香港H株、0696)

航空・旅行業界向け情報通信技術のソリューション大手

前身は中国民航総局のコンピューター・センター。2000年の事業再編により独立、その翌年に香港上場。国内唯一の航空・旅行会社への予約システム、乗客の空港手続きシステムなどの開発・提供を手掛ける企業である。2004年6月の売上高構成は、航空券などのオンライン予約システム(ETD)52.1%、空港旅客処理(APP)27.9%、データ・ネットワーク15.0%、非航空事業が5.0%。

独占的な市場シェア、システムの使用料金の安さが強み

ETD、APPシステムは国内6大航空グループ、国内5,000社以上の旅行会社、国内外130ヶ所以上の空港に利用されている。市場シェアは、ETDが97%、APPが80%に及んでいる。またシステムの利用料金は、ETD、APPとも 1件につき平均4~7元台と外資系会社の20%程度に設定。たとえ外資が参入してきたとしても、同社の堅固な市場地位を揺るがすことは難しいと思われる。

国際業務の強化、サービスの多様化に重点を置く

2004年の米中両国による航空協定の締結などもあり、世界の各航空会社の中国便数は、今後も急速に伸びると予想される。アメリカのSABRE社、ヨーロッパのAMADEUS社と互いのネットワークを通じた予約システムの提携について現在交渉中の模様。サービスの多様化をにらみ、国内航空会社向けの電子チケット販売システムの提供、香港の老舗「香港中旅」、国内の大手旅行会社「国旅」、「康輝」とのオンライン業務提携、平安保険など国内大手保険会社と共同でETDを経由した旅行傷害保険販売などが着実に進んでいる。

今期業績は急拡大。中長期に安定成長を見込む

一昨年のSARS蔓延、システム利用料金の値下げにより業績は8.6%の減収、46.5%の減益となったが、個人消費の拡大や旅行規制の緩和などから、業績は急速に回復している。2004年1-11月ETDシステムの予約座席件数は1億2000万件、APPの利用者数は9,526万人に達しており、それぞれ前年通期比で26.1%、32.7%上回った。2004年通期は、史上最高益の4億7000万元に達する見込み。2005年には航空業界の開放が予定されているが、外国航空会社の航空券販売は店舗および事務所のある地域に限られているため、当面は独占的な地位を維持でき、安定成長を続けると思われる。中長期成長銘柄として注目。(劉)

業績動向  (単位:百万元)
  売上高 増加率 営業利益 増加率 純利益 増加率 配当(元)
2002年 977 - 406 - 453 - 0.192
2003年 894 -8.6% 224 -44.7% 243 -46.5% 0.102
2004年(予) 1,300 45.5% 430 91.7% 470 91.7%  
2005年(予) 1,750 34.6% 570 32.6% 590 32.6%  
2003年(中) 412 -13.3% 129 -44.1% 136 -42.9%  
2004年(中) 636 33.9% 230 77.9% 228 68.0%  

(国際会計基準)

山東チンミン紙業(200488、深センB)

世界製紙100強入りした唯一の中国製紙大手

世界製紙100強入りした中国では唯一の製紙メーカーである。アート紙・ダブル塗工紙、板紙、新聞紙などの生産を手がける。04年9月末までの売上高に占める各製品の比率はアート紙27.3%、ダブル塗工紙13.5%、板紙11.0%、新聞紙9.4%。近年、アート紙への需要増および生産販売の拡大により、03年を境にアートの売上比率はダブル塗工紙を上回って主力製品となっている。

中国の製紙産業は成長産業である。

中国の製紙産業は成長が著しい。2001年までの10年間において、中国の紙消費量は年率平均9.5%のペースで拡大している。02年の伸び率も17.6%と世界平均2.1%を大きく上回った。中国は現在、米国に次ぐ世界第2位の紙消費国まで成長している。ただし、1人当たりの紙消費量では、世界平均の56%に過ぎないことや、今後年率8-9%のGDP高成長を背景に、中国紙消費量の拡大余地は非常に高い。年間の紙消費量は02年の4,332万トンから、2005年に約5,000万トン、2010年に約7,000万トンへ拡大すると見られる。製紙業界の大手として、同社は積極的に生産規模の拡大をはかり、高付加価値製品へのシフトといった戦略に基づき、今後も業界平均を上回る成長が期待される。

燃料高で今期業績は減益を見込んでいるが、来期の収益は大きく改善へ

04年1-9月期業績は15.8%減益となった。要因の一つは紙パルプの急騰である。昨年後半から、燃料高に伴い紙パルプが急騰したため、粗利率は4.6ポイント低下し、収益が悪化した。もう一つの要因は主力製品のアート紙価格の低下である。11月から原油価格の低下および紙パル在庫の増大を背景に、紙パルプはほぼ頭打ちとなり、今後は下降トレンドへ転じると予想される。一方、反ダンビング措置の実施により、アート紙価格の低下は歯止めがかかっている。8、9月の安値6,800元から上昇に転じており、現在8,000-9,000元近辺で推移している。2005年は本格的な回復が見込まれる。業績は急回復し、25%増収、83%増益となる見通し。

株価の上昇余地は大きいと判断し、投資スタンスはポジティブ

12/31終値(4.94HK$)で2004年PERは約8倍、2005年は約4倍と割安な水準になると予想しており、投資スタンスはポジティブとしたい。(許)

業績動向  (単位:百万元)
  売上高 伸び率 営業利益 伸び率 純利益 伸び率 配当(元)
2001年 2,406 - 230 - 142 - 0.000
2002年 4,455 85.2% 578 151.3% 364 156.3% 0.050
2003年 5,819 30.6% 783 35.5% 628 72.5% 0.100
2004年(予) 7,560 29.9% 860 9.8% 530 -15.6% -
2005年(予) 9,450 25.0% 1,300 51.2% 970 83.0% -

(中国会計基準)

注:2002年は現金配当のほか、10株につき2株の株配、6株の無償増資。

中国石油天然気(香港H株、0857)

国家戦略を担う中国石油最大手

中国の石油会社最大手。主力の陸上油田を中心に、原油および天然ガスの探鉱、開発といった川上事業に重点を置いた総合石油・ガス会社である。2003年、同社の原油産出量は7億7400万バレル、天然ガス生産量6,910億立方フィート。原油および天然ガスの可採埋蔵量177億9200万バレル。中国最大の油田「勝利油田」を傘下に持つ。現在、同社の原油産出量は中国全体の6割強を占めている。

中国の石油戦略を担う「国策会社」

経済の高成長に伴い、中国の原油需要は急速に拡大している。供給不足に危機感を抱く中国政府は国内外での開発を積極的に進める国家戦略を打ち出している。同社は石油戦略を担う「国策会社」という位置付けから、中国石油戦略の実現に重要な役割を果たすだろう。政府の支援を後ろ盾に、海外大手石油会社との提携などから、同社の成長ポテンシャルは極めて高いと見ている。昨年、国内において、南シナ海でオフショアの開発権益を獲得して初の油田開発に進出を果たした。海外においてインドネシアのジャブン石油ガスの30%を保有するアメラダ社の株式50%を取得。今後、親会社からスーダン、カザブサタンなど海外資産を買収することも計画されている。

「西気東輸」プロジェクトの完成による天然ガスの成長に期待

新彊ウィグル族自治区のタリム盆地と長江デルタを結ぶ天然ガスパイプライン計画「西気東輸」プロジェクトをほぼ完成しており、同社は50%出資している。11月1日から上海へ天然ガスの供給を開始して、年間70億立方フィートを沿海地域に輸送している。既に都市ガス会社数22社と契約済みである。今後、天然ガスの利用増に伴いガス価格の引き上げが実施される場合、同社の潜在価値は大きく上昇するものと考えられる。

中長期成長銘柄として注目

中国の石油産業は成長産業。中核を担う同社は事業の成長ポテンシャル、高い配当利回りなどの点を考慮して、中長期投資対象として取り上げたい。投資スタンスはポジティブとする。(許)

業績動向  (単位:百万元)
  売上高 伸び率 営業利益 伸び率 純利益 伸び率 配当(元)
2001年 2,413 - 711 - 455 - 0.1198
2002年 2,444 1.3% 723 2% 470 3.4% 0.1200
2003年 3,038 24.3% 992 37% 696 48.1% 0.1781
2004年(予) 5,200 71.2% 1,525 54% 1,097 57.5% -
2005年(予) 5,300 1.9% 1,510 -1.0% 1,079 -1.6% -

(国際会計基準)

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