チャイナマンスリーレポート

4月号

2005年4月12日 内藤証券中国部

富豪酒店(香港その他、0078)

香港・マカオを拠点とするホテルチェーン最大手

香港・マカオを基盤とし、4~5つ星ホテル5カ店を保有。総部屋数は3,358室。香港全体では37,000室あると言われており、同社のシェアは8%前後と業界トップである。傘下の「Regal Airport Hotel」は香港最大の5つ星ホテル。空港と通路で結ばれた唯一のホテルで、ディズニーランドへはバスで15分の位置にある。今年9月に香港ディズニーランドが開園するが、需要増は約3,000室/日と見られ、4~5つ星ホテルを中心に、需給は逼迫すると予想される。

需要増大、リストラ完了、大型投資

注目点は、

  1. 規制緩和に伴い中国本土観光客が急増。9月の香港ディズニーランド開園により、稼働率・平均客室単価は上昇する見込み。04年および05年の業績は大きく好転する。
  2. 米国・カナダなど海外の不採算事業のリストラが一巡。負債額は大幅に縮小し、財務体質は大幅に改善される。
  3. 米国エンターテイメント大手のWynn Resortと提携し、マカオでホテルから飲食、カジノ、ショッピングモールを併設する大型カジノ・リゾートの開発を進めており、2007年以降の業績は大きく拡大しそう。

04年に続き、05年は19.6%増収、24.7%増益となる見通し

04年は観光客数の増加、滞在日数の延長などから、宿泊需要が急増している。同社では、04年のホテルの平均稼働率は85%に達しており、02年の75%、03年の60%と比べ、大きく上昇した。なお、1室当りの平均単価はSARSの影響のない2002年と比べ15%アップした。一方、本社が傘下の全ホテルの管理費、広告費用を集中してコントロールしており、運用効率は業界平均を上回る水準である。05年は香港ディズニーランドの開園など引き続き中国本土からの観光客の増加が予想される。当面、既存ホテルでフロアを増設、単価の高い「ファミリースイート」を設置する計画である。

投資スタンスはポジティブ

ホテル事業が好調なことから、05年は19.6%増収、24.7%増益を予想。予想PERは13.1倍と同業他社と比べ割安な水準。(許)

業績動向  (単位:百万HKドル、HKドル)
  売上高 伸び率 営業利益 伸び率 純利益 伸び率 配当
2002 989   -570   -781   無配
2003 775 -21.6% 100 黒転 208 黒転 無配
2004E 920 18.7% 483 384.9% 431 107.2% 無配
2005E 1,100 19.6% 520 7.8% 537 24.7% NA
2006E 1,300 18.2% 530 1.9% 587 9.3% NA

(香港会計基準)

広州薬業(香港H株 0874.HK)

華南を本拠地とする有名な漢方薬メーカー

同社は中国の大手医薬品メーカー「広州医薬集団」の子会社。漢方薬の生産、研究開発をはじめ、薬品の卸売、小売、貿易などを手がけている。主力製品は「消渇丸」(糖尿病の治療薬)、「華陀再造丸」(リューマチの治療薬)、「夏桑菊」(抗ウイルス薬)、「王老吉清涼茶」(清熱解毒)の4種類。薬品チェーン店として、漢方薬「采芝林」が115店舗、一般薬「健民」が88店舗、合計203店舗を構えている(2004年9月末時点)。

ブランド力、優れた技術力が強み

中国の漢方薬市場では似通った製品が多く出回っているため、患者は通常ブランドや製造業者の評判をもとに製品を選択している。同社は36件の商標使用権を所有している。その中でも、「陳李済」や「敬修堂」など数多くのブランドは数百年の歴史があり、国内での知名度は高い。生産に関しては、国内の薬品生産品質管理規範(GMP)やオーストラリアのTGAなど厳しい審査を通過している。WTO加盟後、多くの産業で外国企業の進出に対する規制緩和が加速する中で、民族産業の漢方薬は未だに外国資本の進出に様々な制限を設けている。外国企業が進出するためには中国側の提携先を探さなければならず、同社のような強いブランド力と販売ネットワークを持つ大手企業は外国企業から提携先として大いに注目される存在である。

業績は本格的に回復する見通し

2004年6月期中間決算では、11.6%の増収を達成したものの、国内GMP認証に向けた生産改造によるコスト増、子会社での在庫不良品処分やリストラなど一時費用の計上などで▲62.6%の大幅減益となった。その影響は大きく、通期でも減益の見通し。ただし、今期から既存の取引先への販売を強化、華南地区以外の地域への進出、子会社の経営統合を通じた原材料調達や広告費など無駄な費用の削減を通じて、収益の向上に努めている。2005年通期業績は10.3%増収、57.1%増益を見込む。

現段階の株価はBPSを下回り、割安感がある

同社の株価(2.0HKドル、2.12元相当、4/4)は現在1株あたり純資産の3.13元(04年6月末)を下回っている。資産価値の高さ、今後の外資との提携の可能性が高いこと、業績が回復基調にあることなどから、今の株価は上昇余地が大きいと思われる。(劉)

業績動向  (単位:百万元、元/株)
  売上高 伸び率 営業利益 伸び率 純利益 伸び率 配当
2001年 5,334 - 245 - 96 - 0.06
2002年 5,944 11.4% 248 1.3% 101 5.5% 0.06
2003年 6,973 17.3% 342 37.6% 147 45.0% 0.06
2004年(推) 7,800 11.9% 220 -35.6% 70 -52.3% n.a
2005年(予) 8,600 10.3% 300 36.4% 110 57.1% n.a

(香港会計基準)

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