チャイナマンスリーレポート

5月号

2005年5月19日 内藤証券中国部

地鉄公司(ハンセン 0066.HK)

香港政府が大株主、香港鉄道の最大手

鉄道6線(うち1本がエアポート・エクスプレス)を傘下に持つ。駅数は計50。鉄道総延長は87.7キロメートル。地下鉄の1日当り平均乗客数は約230万人と世界でも指折り。新鉄道として、ディズニーランド専用線が今年7月、大仏で有名な観光地「昴坪」へのケーブルカー(東涌ケーブル線)が2006年に完成する予定。鉄道事業のほか、沿線の不動産開発・賃貸、鉄道コンサルティング業務などを手がける。不動産開発は営業利益の大半を稼ぐ主力事業である。

香港経済の回復、観光客の急増などにより、鉄道事業をはじめとする周辺ビジネスが好調

同社への注目点は3つある。まず、香港経済の回復、中国本土をはじめとする観光客の急増などに伴い、中核である鉄道事業が好転している点、二つ目は鉄道沿線の土地開発が進み、不動産の開発・賃貸業務が順調に拡大している点、三つ目は海外の鉄道市場へ進出している点である。

海外鉄道市場は有望

同社はすでに世界11カ国、22都市で地下鉄の管理業務を行っており、長年の経験から管理ノウハウが蓄積されている。昨年は北京地下鉄4号線第1期の管理許可を取得。これを契機に、第2期、第3期の開発にも積極的に参画する予定。深セン地下鉄の建設については、市政府と交渉中。中国本土では地下鉄の建設が一部の大都市でしか普及していないが、今後は多数の大都市で地下鉄建設が進められると予想され、潜在需要が大きい。

九広鉄道との合併が進行中

政府主導で九広鉄道との合併交渉が進められている。実質的には合併ではなく、吸収であり、買収価格などの条件面で同社は優位にあると見られる。また、両者の合併が実現すれば、合併会社は香港での鉄道輸送業務を独占することになり、マーケットは大きく評価するであろう。

中長期投資対象として注目

株価は去年5月の安値10.3HKドルから上昇トレンドに転じており、05年予想PERは11倍程度。鉄道事業が安定成長すること、不動産開発が順調に拡大すること、海外での事業展開が進むことなどから成長ポテンシャルは高い。また、配当利回りは3~4%程度を維持できそう。中長期的な投資対象として注目したい。(許)

業績予想  (単位:百万HKドル、HK$)
  売上高 伸び率 営業利益 伸び率 純利益 伸び率 配当
2002 7,686 - 7,769 - 3,579 - -
2003 7,594 -1.20% 9,116 17.34% 4,450 24.34% 0.42
2004 8,351 9.97% 9,114 -0.02% 4,496 1.03% 0.42
2005E 9,033 8.17% 10,713 17.54% 5,898 31.18% NA
2006E 9,822 8.73% 11,862 10.73% 6,886 16.75% NA

(香港会計基準)

上海電気(香港H株 2727.HK)

機械製造産業における有数の複合企業

前身は1950年代初頭に設立された「上海市政府重工業管理局」。傘下にはA、B株同時上場の「上海機電」(900925.SS)、「上海ディーゼルエンジン」(900920.SS)を含め、20社を傘下に置く。業務内容は、発電・送電設備、エレベーター、建設機械用の中型出力エンジンなどの製造、アフターサービスなど。売上高構成は、電力設備が46.9%、電機が34.9%、輸送設備が16.6%、環境保護システムが1.6%。

発電所、高層ビルの建設ラッシュから需要は拡大

国内における電力設備需要の高まり、不動産開発の加速を背景に、過去3年間は売上高の年間複合成長率が42.2%に上った。製品の多様化、アフターサービスの充実、高付加価値製品の開発などに積極的に取り組んでいる。電力設備事業では、シーメンスの技術を生かし、6MWから最大1,000MWの火力発電設備、関連部品をすべてカバーしている。また環境志向の高まりに伴い、水力や風力の発電機製造も手掛けている。電機事業は、エレベーター製造が中核。既存販売先に対して製品のアップグレードを勧めたり、中国では珍しいサービス・ホットラインの24時間体制を実施したりすることにより、差別化を図っている。輸送設備事業では、欧州の排ガス基準「ユーロⅢ」、「ユーロⅣ」を満たす中型出力エンジンの開発に積極的に取り組み、製品の高品質化を追求している。

市場シェア、収益力の確保が課題

市場競争の激化、鋼材価格の上昇によるコスト負担増が見込まれ、これまでの高い市場シェア、高い収益力をいかにして維持していくかが課題となろう。送電設備やエレベーターなどの輸出比率の引き上げ、海外企業の買収、鋼材など原材料調達の一本化などに取り組んでいる。また、香港上場で調達する資金は、発電機などの生産設備の増強、大型の精密工作研削機など新製品の開発に充てる予定。

業績動向および株価

製品需要の拡大により、業績は右肩上がりに推移している。2005年度については受注の好調や電機、輸送設備部門の生産拡大などで、堅調な業績成長が見込まれる。IPO価格の1.70HK$で、PERは19.7倍と同業他社に比べ割高だが、今後の成長を考えれば、株価の上昇余地はあると思われる。(劉)

業績推移  (単位:百万元、元/株)
  売上高 増加率 営業利益 増加率 純利益 増加率
2002年12月 12,030 - 761 - 109 -
2003年12月 16,546 37.5% 1,408 85.0% 561 414.7%
2004年12月 24,312 46.9% 2,359 67.5% 1,089 94.1%
2005年12月(予) -   -   1,500 37.7%

(香港会計基準)

※業績予想は会社側が提示したもの

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