チャイナマンスリーレポート

9月号

2005年9月13日 内藤証券中国部

広州広船国際(香港H株 0317)

広州を本拠地とする華南地域最大の造船メーカー

造船能力では国内第6位。主力の船舶は、原油、石油化学製品、ガソリン、航空燃料などを運ぶタンカー。規模は30,000-60,000dwt(積荷重量トン数)程度。2005年中間の売上高構成のうち、造船業は86.0%を占める。その他は副業の鉄骨構造エンジニアリング、船舶修理など。

海運の好況を追い風に、受注は好調

6月末時点で手持ち船舶の受注量は31隻、工事量は2008年まで確保されている。手持ち工事量がいっぱい、船台に空きがないことなどから、新規船舶の受注を抑制するような状況。上半期の新規受注は、中海発展からの52,500dwtタンカー4隻。契約船舶トン数は昨年より減少したが、契約金額は約11.6億元と昨年の10.9億元を6.4%上回り、単価の上昇基調は続いている。2007年には、「龍穴島」造船基地の完工により、造船能力は35万dwtから5.7倍増の200万dwtに拡大すると見られる。

今後、更新需要、新規需要とも旺盛

プロダクトタンカーの数は現在1,000隻前後。そのほとんどは70年代半ばに建造された、寿命が25~30年とされるものであり、更新需要は大きい。国際条約により、2010年までにタンカーの船腹を二重構造とするよう義務付けるといった規制強化もあり、一重構造タンカーの廃棄を加速させている。また、中国の「国油国運」政策の実施により、国内の各大手海運業者は浅い中東の近海にも出入りが可能で、改造しやすい中型タンカーの発注に積極的である。

業績は本格的に回復へ

2004年は、16.8%の減収、148.2%の増益。2003年、売上高の18.1%を占めていたコンテナ製造業務から撤退したことが減収要因。2005年は14.2%増収、47.7%増益を見込む。船価が上昇し始めた2002年末~2003年初期に受注した船舶の収益が業績に貢献しつつある。一方、供給過剰により鋼材価格は下落している。下半期の業績は本格的に回復すると見込まれる。現在の株価は1.7香港㌦台。上昇の重しとなる人民元の切り上げ、原材料価格の上昇はすでに株価に織り込み済みであること、安定した受注、旺盛な世界需要、下半期からの業績拡大などから、今後株価の上昇余地は大きいと思われる。(劉)

業績動向  (単位:百万元)
  売上高 伸び率 営業利益 伸び率 純利益 伸び率 配当(元)
2002年 2,413 16.2 -66 赤転 15 黒転 -
2003年 2,840 17.7 66 黒転 25 63.5 -
2004年 2,363 -16.8 57 -14.6 61 148.2 -
2005年(予) 2,700 14.2 110 94.6 90 47.7 n.a
2006年(予) 3,000 11.1 150 36.4 120 33.3 n.a

(香港会計基準)

国美電器控股(香港その他 0493)

中国最大の家電量販店

北京を基盤に、2004年末時点で25都市に144店舗を有する中国最大の家電量販店。04年市場シェアは5%と業界トップ。主な仕入れ先はハイアール、松下電器、ソニー、TCL、LGなど。


中国家電市場はGDPを上回る高成長へ

中国経済の持続的な成長にともなって電器および電子製品の販売が急速に拡大している。国家信息センターの統計によると、中国の家電市場は92年から02年の過去10年間において、年率11.4%のペースで伸びている。背景には、個人消費の拡大、家電普及率の上昇、富裕層による高級家電への需要増などが挙げられる。なお、同センターの予想によると、市場規模は04年以降の年率12.5%のベースで拡大し、08年までには7,780億元に達する見通しである。一方、世界貿易機関(WTO)加盟に伴い、家電量販店市場は外資などの参入をきっかけに競争が激化している。今後、優勝劣敗がさらに進むと見られる。


同社は中国家電業界の勝ち組み

競争が厳しいなか、同社は事業規模を順調に拡大させている。2004年商務部の統計によれば、販売高および店舗数は業界トップ。強みとしては、①全国にわたる販売ネットワークを構築しており、圧倒的な知名度を持つこと、②大量仕入れによるバイイング・パワーを武器に、同業他社より高いコスト競争力を誇ること。なお、同社は無借金でキャッシュフローが潤沢である。新規出店について04年期末から05年6月までに、44店舗を増やした。年末までさらに90店舗の出店を計画している。北京の大型店を除けば1店舗あたりの平均投資額は150万元と低く抑えられており、投下資金の回収はわずか3~4ヶ月に過ぎない。


中長期投資対象として注目に値する

05年上半期業績は32%増収、4.5%増益。新規出店にかかわる先行投資負担が大きく、増益率が低めにとどまった。今期予想EPS0.350HKドル、PER14倍とほぼ小売セクターの平均水準。ただ、家電市場の高成長、業界最大手として、同社は今後その優位性を十分発揮できると見られ、同社の成長ポテンシャルは高い。中期的な投資対象として注目したい。(許)

業績推移  (単位:百万HK$、HK$/株)
  売上高 伸び率 最終利益 伸び率 EPS 配当金
03年3月期 4 - -12 - -0.760 無配
04年3月期 9,655 - 244 - 0.160 無配
04年12月期 9,166 -5.1% 353 44.6% 0.220 0.025
05年12月期予 13,200 44.0% 560 58.7% 0.350 -

(国際会計基準)

注:2004年から決算期は従来の3月決算から12月決算に変更した。
  2004年7月に40→1株の株式合併があった。

B株中間期業績の動向

上海B株業績鈍化、上期減益へ

上海B株54社(上場停止3社含む)の2005年6月期中間決算をみると、全体で15.1%増収、11.6%の減益。23社が増益、21社が減益、黒字転換が3社、赤字縮小が1社、赤字転落が6社であった。ちなみに、2004年12月本決算は24.8%増収、122.8%増益。

不動産関連事業を行う企業の増益が目立つ

主な増益率の高い銘柄をみると、業界のトップ企業として高い競争力を持つ上海振華港口機械(900947)、主力製品の販売が好調、コスト上昇をカバーした大化集団大連化工(900951.SS)、本業は紡織関連であるが、多額の不動産子会社売却益のあった上海三毛企業(900922)、不動産関連である江蘇新城不動産(900950)、上海外高橋保税区開発(900912)などが大幅増益を達成した。

建設材料、航空、電力が業績不振

一方、生産能力を拡大させた直後、マクロコントロールの影響により、需要減速を余儀なくされた華新セメント(900933)、上海匯麗建材(900939)などの建築材料関連、燃料価格の高騰に海南航空(900945)、浙江東南電力(900949)などが大幅な減益を余儀なくされた。

深センB株業績鈍化、上期減益へ

深センB株56社(上場停止1社含む)の2005年6月期中間決算をみると、全体で15.4%増収、5.8%の減益。万科企業と中国国際コンテナを除けば、5.0%増収、42.3%減益となる。24社が増益、黒字転換が2社、赤字縮小は5社、16社が減益、赤字転落は7社、赤字拡大は2社であった。ちなみに、2004年12月本決算は27.1%の増収、23.0%の増益となっている。ただし、万科企業と中国国際コンテナを除けば、19.6%の増収、0.4%の減益になる。

優良銘柄や不動産関連が絶好調

主な増益率の高い銘柄をみると、本業は不振が続くものの、不動産物件の賃貸料収入が業績に寄与した深セン飛亜達(200026)、本業の不振を業績好調な関連会社(ペプシコーラとの合弁)がカバーした深セン深宝実業(200019.SZ)などがあげられる。万科企業(200002)、中国国際コンテナ(200039)などの優良銘柄も業績好調を持続している。

航空、電子、紡績が不振

一方、燃料や運輸コストの上昇で収益が圧迫された南山電力(200037)、山東航空(200152)、広東電力(200539)などは大幅な減益となった。そのほか、電子、紡織関連企業の負け組の業績不振も目立った。(陳)

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