チャイナマンスリーレポート

10月号

2005年10月11日 内藤証券中国部

中国遠洋控股(1919 HK)

コンテナ輸送で中国最大

中国系の世界海運大手、総合コンテナ輸送能力28.4万TEU(20フィートコンテナ)で世界7位。現在、131艘の船隊を傘下に持つ。主力事業はコンテナ輸送業務で売上高の84.9%を占める。そのほか、子会社(持ち株比率52.18%)である上場企業の中遠太平洋(1199)を通じてコンテナ・ターミナルおよびリース業務も手がける(04年)。

総合海運ロジスティックス事業を目指す事業戦略に注目

日米欧の大手海運会社と比べ、同社をはじめとする中国海運会社の価格競争力は高い反面、サービスの付加価値および物流システムなどの面では劣る。同社グループでは港湾事業、ロジスティック分野の充実、ワンストップソリューションシステムの構築などを図ることで、競争力の向上を目指している。コンテナ・ターミナル事業の拡大はその一環。貿易の拡大を背景に、04年の中国港湾のコンテナ総取扱量は6,160万TEUに達しており、世界コンテナ取扱高の17.3%を占める。07年までに中国港湾の総取扱量は1億TEUに達すると見られる。旺盛かつ安定したターミナル収益を獲得するため、現在傘下の中遠太平洋を通じて港湾権益の買収を積極的に進めている。国内において既に香港、上海、深セン、青島をはじめとする15港、海外ではシンガポール、ベルギーなど4港に投資を行ってきた。04年の総取扱量は2,350万TEUに達しており、今後もさら拡大させる方針である。そのほか、コスコ・ロジスティックを通じて着岸後の物流システムを強化しようとしている。このように、グループでは、港および船舶などの戦略資源を融合的に統合させ、新たな収益源を確立させると同時に、相乗効果を狙った事業戦略を着々と進めている。

業績動向および株価見通し

2005年1-6月期は27.9%増収、42.3%増益と好調だった。総輸送能力は前期比17.8%増の30.5万TEU、コンテナのリース率は96.4%。海運市況の不透明感から、上場初値は公募価格より約10%割れの3.825HKドル。その後も株価は低迷している。中長期的にグループで世界第2位の輸送規模を誇る一方、旺盛な中国コンテナ輸送需要、港湾事業の拡大の恩恵を受ける点を考慮すれば、今後株価の上昇余地はある。(許)

業績推移  (単位:百万元、元/株)
  売上高 伸び率 最終利益 伸び率 EPS 配当
2002年 20,925 - -1,196 - -0.292 -
2003年 25,852 23.5% 1,742 黒転 0.425 -
2004年 32,188 24.5% 4,157 138.6% 1.014 -
2005年(予) 40,300 25.2% 5,000 20.3% 1.216 -
2006年(予) 49,200 22.1% 6,000 20.0% 1.459 -

(香港会計基準)

H株の2005年6月中間決算について

黒転、増益企業が5割強

内藤証券取扱いH株銘柄のうち、2005年6月中間決算を発表した102銘柄(9月30日時点)の全体の業績は、27.6%増収、26.0%増益となった。増益企業は50社、黒字転換企業は2社、減益企業は30社、赤字転落は15社、赤字拡大は3社、赤字縮小は2社。

黒転企業の株価はいずれも冴えない

交通銀行(3328)、首都信息(8157)の2社が黒字転換企業。前者は企業改造直後であり、後者は黒字転換したものの、業績本格回復には程遠い。株価は業績発表後、1ヶ月弱急騰したものの、その後急落している。

電力設備、エネルギー関連が引き続き好調

主な増益企業を挙げれば、本土の電力不足を背景に受注が好調な東方電機(1072)、哈爾濱動力設備(1133)が記録的な増益を達成した。内部管理の強化で業務コストを大幅に削減した広州薬業(0874)、エネルギー価格が堅調に推移、その恩恵を受けた石炭大手の神華能源(1088)など。

素材、自動車、石油化学の一角が赤字

一方、減益企業を上げれば、素材、自動車、石油化学などの関連銘柄が目立つ。北青伝媒(1000)は、広告収入が大幅に減少、経営陣数人が経済犯罪で逮捕されるなど、内部管理のずさんさも露呈している。燃料や運輸コストが上昇した上、市場競争の激化により製品価格も低下した安徽海螺水泥(0914)、洛陽玻璃(1108)なども大幅な減益となった。

航空関連、電機も苦戦

赤字転落企業を上げれば、原油価格の高騰などによるコスト増のため中国南方航空(1055)、中国東方航空(0670)、中国石化儀征化繊(1033)が大幅赤字となった。過剰生産や競争激化に対応できなかった牡丹汽車(8188)、彩虹集団電子(0438)、経営基盤が脆弱で収益力の不安定な西北実業(8258)、東北虎薬業(8197)なども赤字となった。これらは、政府の支援がなければ、経営再建は難しいであろう。また、深セン中航実業(0161)は、本業はそこそこであるが、株式投資で失敗、赤字となった。下期は回復が望めるかもしれない。また、赤字縮小の成都普天電纜(1202)は筆頭株主によるリストラがうわさされており、その進ちょく次第で業績は急回復しそうである。(陳)

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