チャイナマンスリーレポート

11月号

2005年11月10日 内藤証券中国部

新奥燃気(2688 HK)

中国民間初のガス会社

ガスパイプの敷設、ガス供給事業などを手掛ける。98年政府より民営企業にガス事業の経営が許可されてから、一気にガス事業を全国規模にまで拡大させた。05年6月末現在で56プロジェクトの経営権を獲得しており、商業向けは1,515戸、住民向けは634,000世帯にガスを供給している。

02年から05年にかけて新プロジェクトの獲得に注力、事業規模は急拡大

石炭や液化ガスと比べ、価格の安さ・利便性・安全性に優れていることから、98年より政府主導による液化天然ガス利用促進策が全面的に打ち出された。同社は02年からの3年間、資金などを集中させて新規プロジェクトの獲得に注力。現在カバー地域の利用人口は3,100万人に及ぶ。民間ガス企業としてトップの地位を築き上げている。但し、新規参入の増加により、競争が激化し、新プロジェクト獲得に伴うコストは増える一方。今後投資資本収益率15%を下限にプロジェクトを厳選、年間1~2件にペースダウンする方針である。

2008年を境に、収益構造は大きく転換、ガスパイプ敷設収入にかわり、パイプガス販売が収益の柱となる

これまで急ピッチでプロジェクトを増やしてきたことから、住宅を中心とする新規接続が急速に伸びており、ガスパイプ敷設収入が収益の柱となっている。今後新プロジェクトの獲得件数が減少するにつれ、ガスパイプ敷設収入も減少しようが、「西気東輸」の完成に伴う沿線地域へのガス供給の充実を背景に、商業・工場向けにガス供給量は急拡大すると予想される。向こう2~3年の間、ガスパイプ敷設収入の落ち込みをパイプガス販売収入の増加でカバーできると見込まれる。

収益の安定性は高く、株価の上昇余地は大きい

上期業績は好調であった。下期は第4四半期に住宅の新規接続の増加が見込まれる。ガス販売は商業向けが牽引。通期では23%の増益が見込まれる。中国の各都市では、天然ガスの普及率はまだ低いことや、“十一五”計画では資源利用の効率化を重視するとみられ、ガス業界にとって追い風である。規模の優位性、同業他社よりプロジェクト採算性が高いといった点から、同社の潜在成長力は高く、中長期的な投資対象として注目。(許)

業績動向  (単位:百万元、HK㌦/株)
  売上高 伸び率 営業利益 伸び率 純利益 伸び率 配当
2003年 878 - 233 - 183 - 0
2004年 1440 64.0% 359 54.1% 252 37.7% 0.0271
2005年予 2160 50.0% 440 22.7% 310 23.0% -
2006年予 3030 40.3% 550 25.0% 400 29.0% -
2004年中 587 75.7% 143 69.0% 89 - 0
2005年中 854 45.4% 179 25.1% 111 24.0% 0

(香港会計基準)

新規上場銘柄の紹介-中国建設銀行(0939 HK)

四大銀行のひとつ

四大商業銀行のひとつ。改革開放後、国家プロジェクトの投資資金を供給、1994年の銀行改革により国家開発銀行が誕生した後は、専門分野以外の商業銀行業務に進出。国家による支援を受け、2004年9月に設立。

総合的な規模は四大銀行中第3位

総資産、預金、貸出などでみれば、4大銀行が全体の6割弱を占める。同行はインフラ投資など大型案件への融資に強みを持つ。2005年6月末時点で、企業向け貸出が全体の84.6%を占める。内、固定資産貸出が26.2%、運転資金貸出が57.1%。また、国際業務はほぼゼロ。住宅用モーゲージローンは8.8%を占める。業種別では、卸売り・小売、セメントなど建材関連、不動産開発、繊維・衣料向けの貸出が多い。国有企業向けの貸出が企業向け貸出の半分弱を占め、個人向けの倍以上である。

たび重なる国家支援により不良債権比率は3.9%に低下

計画経済を支える有力な国有銀行であった同行の前身は、かつて、国有企業に対して非効率な貸出を余儀なくされた結果、相当額の不良債権を抱えていた。しかし、①1998年、中央政府から492億元の資本注入を受けた、②1999年、不良債権回収会社である信達公司に対して不良債権(元本総額2,500億元)を売却した、③2003年12月30日、中央から225億米㌦の出資金を受け入れ、不良債権を償却、残った655億元についても中央から補填を受けたなどにより、不良債権の処理はほぼ一巡している。2005年6月末時点での総貸付ポートフォリオに占める不良債権比率(要管理先、破綻懸念先、破綻先の合計)は3.9%である。ちなみに、要注意先は14.1%。また、自己資本比率は10.7%。

金融自由化前夜、大きな与貸スプレッド

金利の自由化を進めつつある中国であるが、実態として中央によって金利水準は規制されている状況である。同行の預金の実効金利は1.3%(2005年中間期)であるのに対して、貸出金の実効金利は5.3%。収益力は非常に高い。また、政府支援による資本注入、不良債権処理などにより、資産の質も高い。

下期も好調を維持

2005年6月中間期業績は、17.4%増収、16.8%増益を達成した。会社による今期の連結当期純利益予想は421億元以上。加重平均予想EPSは0.21元以上。長らく計画経済を実施してきた中国においては計画(予想)達成に対する経営陣の責任感が非常に強い。そのため、昨年の純利益水準である490億元を大きく下回る予想を行っていると見られる(他社のケースも同様)。マクロデータを見る限り、下期も設備投資、貸出は高い伸びを続けると予想され、通期でも、二桁増収増益が見込まれよう。なお、新規上場銘柄であるため業績予想はしない。(田代)

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