チャイナマンスリーレポート

3月号

2006年3月7日 内藤証券中国部

本土株

中国本土株の動き(短期) 中国本土株の動き(長期)

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B株は一旦調整

2月の本土株は一旦調整。上海総合指数は狭いレンジでの緩やかな動きとなったが、上海B株は前半に急騰急落するなどやや大きな変動となった。深センB株は、上海B株と比べれば小動き。後半、他の2指数が上昇傾向にあったのに対し、深センB株は緩やかな下降トレンドを辿っている。

材料待ち

12月初旬を底に上昇トレンドを描いてきた上海総合指数であるが、春節以降、頭が重くなってきた。非流通株の流通化、資本市場改革、A株の対外開放などの政策、政策担当者の発言などをほぼ織り込んだとみられる。3月3日に開かれる政治協商会議、5日に開かれる全人代に向けて様子見ムードが広がったともいえよう。

急騰には急落

上海B株は1月の急騰を受け、春節明け直後は急騰したが、材料が継続的に出ないと、やはり上昇相場は長続きしない。深センB株は中旬以降、穏やかではあるが下降トレンドとなっている。国際コンテナ、京東方など時価総額の大きい銘柄が下落したため。

不動産、自動車などが買われる

非流通株の流通化、大口受注、大幅増益などを発表した上海振華港口機械、親会社のリストラを発表した上海華源、小型車への規制緩和政策が打ち出された長安汽車などが大きく上昇している。今期決算から適用される新会計基準により収益が大幅に改善される見込みの不動産関連銘柄も上昇した。

株価上昇率

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押し目買いのチャンス

為替の問題、貿易の問題など、米中関係が緊迫している。特に為替に関しては、米国議会の人民元切り上げ圧力はこれまでにも増して強まっている。国内の金融市場開放もあわせ、中国側の対応が注目される。4月の胡錦濤国家主席の訪米に向けて、具体的な政策が出されるのではないかといった期待も大きい。政治情勢からみれば中国側が米国側に歩み寄らざるをえないはずだ。株価の動きは一旦落ち着いており、何ら政策発動がなければ、更に調整の可能性も。下げたら押し目買いのチャンス。(田代)

香港株

高値更新

主要3指数ともいずれも上昇。月間最高値をみれば、ハンセン指数は、27日、2001年来の高値、H株指数は、22日、1997年8月下旬以来の高値、レッドチップ指数は、27日、2000年9月下旬以来の高値を付けた。

利上げの打ち止め観測が後退

1月の上昇は、米国の利上げ打ち止め観測が一因。しかし、グリーンスパン氏がFRB議長の座を退いた後も、FRBは当面政策の継続性を強調。一時、金利に敏感な大型不動産株は軟調となった時期もあった。

出遅れ感が強く、資金流入が相場を牽引

香港のファンダメンタルズは良好であるにもかかわらず、ハンセン指数は、インド、韓国、日本などの主要指数と比べると、出遅れ感が強いといった意見も根強い。欧米大手投資銀行のアナリストの中には、高値圏にある他国市場から香港に資金シフトさせている機関投資家が増えているといった意見も聞かれた。理由はともかく、結果として、香港へ大量の資金が流入、連日売買代金は高水準で推移した。ドルとのペッグ制を採用する香港では、金利水準は、本来、米国と同調するはずである。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長による最初の議会証言(15日)では、利上げ継続が示唆された。ところが、16日、香港上海匯豊銀行が住宅ローン金利を引き下げると発表。銀行の利下げは住宅市況を刺激するであろうとの思惑から、不動産を含め、幅広い銘柄に買いが入った。

H株は好調

一方、本土では資本市場の改革が進み、上海、深セン両市場とも活気を取り戻しつつある。そのことがH株にも好影響をもたらしているとの意見もある。しかし、H株上昇の主要因は、人民元の先高感である。外貨準備が急増していること、胡錦涛国家主席の訪米を4月に控えていることなどから、人民元先高感が高まり、資金流入が続き、H株が大きく買われた。ただし、あまりの急上昇で、警戒感が高まったこと、企業業績の伸び率鈍化、3月5日に全人代開催を控えていることなどから、月末は調整した。

業績好調銘柄と資本リストラ銘柄が買われた

1月27日~2月28日にかけての個別銘柄の株価動向を見ると、ハンセン指数を牽引したのは16銘柄。上昇率トップは、2005年12月本決算が好感された東亜銀行(0023)で10.4%高。2位は招商局国際(0144)の9.7%高。同社が本土で展開するふ頭業務が好調なため、欧米系証券会社からの買いが膨らんだ。3位は香港中華煤気(0003)の9.4%高。財閥新鴻基の李兆基・主席による大量の買い増しが刺激材料となった。李氏の資本再編計画の一環とみる市場関係者もいる。一方、仕入れ戦略の一部ミスを背景に、大手証券会社からレーティング引き下げを受けた思捷環球控股(0330)は▲11.6%とさえなかった。業績発表が市場コンセンサスに達したにもかかわらず、業績の継続性が疑われた恒隆地産(0101)も▲7.3%。業績の足を引っ張っている3G(第3世代移動通信)業務の上場計画が延期されたことが嫌気された和記黄埔(0013)は▲6.6%。

H株も業績重視の展開

H株では、業績見通しがよく、債権回収にも進展が見られる広州広船国際(0317)が55.4%高。2005年12月本決算で黒字転換すると発表した交大昆機科技(0300)は36.8%高。コスト削減策が奏功し、新車種導入で粗利益の改善が期待できるとされた東風汽車集団(0489)は30.0%高。反面、ブラウン管市場の縮小で収益力が大幅に低下し、赤字予想を発表した彩虹集団電子(0438)は▲17.6%となった。2月中旬の金相場急落を受け、上場間もない霊宝黄金(3330)は▲13.7%。業績改善のメドが立たないとの見方が多く、天津創業環保(1065)は▲9.8%となった。

レッドチップは、低位株が大幅に変動

レッドチップでは、低位株が乱高下した。騰落率上位5銘柄と下位5銘柄のうち、株価が1HKドルを上回ったのはわずか1銘柄。上昇率首位に立ったのは悦達控股(0629)。中国本土の南部にある鉛・亜鉛鉱の採掘権を買収する計画が好感され、53.1%高となった。ただ、その後も、交渉は順調に進んでいないようだ。筆頭株主が再編計画を打ち出したと報じられた北京発展(香港)(0154)は37.1%高。足許の業績は悪いものの、今年中には黒字転換する見通しであることを発表したTCL通訊(2618)は36.4%高。本土3G市場のポテンシャルを重視する投資家からは、3G向け携帯電話端末市場で同社が一定の競争力を持っているとの意見がある。一方、訴訟問題や買収問題などが嫌気された招商迪辰(亜洲)(0632)は▲18.4%。目先の業績改善が困難と見られた方正数碼(0618)は▲15.3%。1月に大きく上昇した円通控股(1188)も▲14.6%と反落した。

香港株の騰落率ベスト5、ワースト5

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引き続き資金動向に留意、人民元先高感は継続

これまでの急上昇を消化する時間が必要かもしれない。為替制度の改革を押し進める動きは続き、人民元の先高感は今後も解消しないであろう。高値圏にある中国建設銀行(0939)であるが、押し目は拾っていっても良さそうである。適格本土機関投資家(QDII)の導入計画も明らかになり、中国人寿保険(2628)、平安保険(2318)などが恩恵を受けるであろう。リスク要因は、H株の2005年12月本決算の発表。ネガティブサプライズが続くようでは厳しい。(陳)


中国株の動向(短期)

中国株の動向(中期)

金蝶国際(0268.HK)

中国光大控股(0165.HK)

出所:ブルームバーグ社データより。

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