チャイナマンスリーレポート

4月号

2006年4月25日 内藤証券中国部

本土株

中国本土株の動き(短期) 中国本土株の動き(長期)

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全人代開幕直後から上昇

上海総合指数をみると、月初から全国人民代表大会(全人代)開幕直後までは様子見状態。その後下落、3月9日には月間最安値1,245ポイントを付けた。しかし、そこから反転上昇、29日には月間最高値1,306ポイントを付けている。月後半は1,300ポイント付近にある上値抵抗ラインに阻まれ、上値が重い状態が続いている。B株の上げ下げは上海総合指数と同じ。B株の方が上昇率が高く、特に深センB株は2月7日につけた高値を越えて上昇を続けている。

抵抗ライン突破には材料不足

上旬の下落は、(1)全人代開催による材料出尽くし、(2)商業銀行の本土上場による需給悪化懸念、(3)1,300ポイント付近に存在する上値抵抗ラインによる影響など。非流通株の流通化に向けた改革は順調に進むものの、それ以外では市場全体に影響を与えるような材料は見当たらない。非流通株の流通化に続く政策は、上場再開であろう。銀行改革は急務。発行規模は過去最大になるのは必至であり、投資家は需給悪化を心配している。

資本市場改革に関する積極的な発言が後押し

その後の上昇は、(1)中国人民銀行の周小川行長をはじめ、幹部たちが証券市場を気遣うような発言を行ったこと、(2)人民元先高感が広がったことなど。銀行の株式投資に関する規制緩和、株式担保による融資規制の緩和、信用取引の導入など一般投資家向けの証券投資ツールの拡大など、資本市場改革に関して幹部たちの積極的な発言が相次いでいる。

リストラ関連の上昇が目立つ

上昇した銘柄は、外資株主の買い増しを発表した華新セメント、好調な業績見通しの不動産関連、親会社からのホテル資産注入を発表した上海錦江国際酒店発展など。一方、下落した銘柄は、いずれも業績悪化懸念のある銘柄。


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マクロ、ミクロとも環境は良好

資本市場改革は不断に進んでいる。政策発動を通じて、市場はサポートされ続けるであろう。マクロでは、金融緩和状態が暫く続き、政府は中立的な財政政策、メリハリの効いた産業政策を取り続けるであろう。また、ミクロでは、地方政府による資産注入などのリストラ、外資による資本参加などから、ファンダメンタルズは局所的ではあるが改善し、マーケット全体を下支えしよう。(田代)

香港株

中国関連株が引き続き堅調

2月に数年来の高値を更新した主要3指数だが、3月上旬はいずれも急落、10日に月間安値を付けた。ただし、13日以降はそろって反発、ハンセン指数は20日以降腰折れしたが、H株指数、レッドチップ指数は上昇を続けた。

米国の金融政策に敏感に反応

7日、米連邦準備制度理事会(FRB)幹部が利上げ継続を暗示したことを発端に、米長期国債(10年物)の利回りが急上昇。その後、米国の雇用などの経済指標が市場コンセンサスを超えたため、インフレ警戒感は強まった。ユーロ、アジアの主要通貨、人民元などが総じて下落したことから、香港から資金流出するのではないかとの懸念が高まり、上旬の相場は軟調となった。

人民元先高感が根強い

ただ、13日、温家宝首相が全国人民代表大会(全人代)の閉幕後の記者会見で、人民元相場の変動に弾力性を与えるとしながらも、行政による一回での切り上げ、切り下げは二度と行わないと発言。一見人民元の切り上げ期待に水をさすような発言だが、市場はむしろ前向きに受けとめた。中国の輸出が好調なため、小幅ながらも人民元高基調が継続するとの見方が強まった。さらに下旬は、米国の国会議員が訪中し、人民元改革の加速を促した。満足できるような結果が出なければ、米国はさらにプレッシャーをかけるといった姿勢をみせた。4月の胡錦涛・国家主席訪米も控えており、政治的な駆け引きにより、人民元高にぶれ易い雰囲気となった。

業績発表も刺激材料

匯豊控股(0005)、長江実業(0001)、和記黄埔(0013)、中国移動(香港)(0941)など、大型主力銘柄の業績発表に注目が集まった。中国石油天然気(0857)、神華能源(1088)などが大幅増益、華潤置地(1109)が1700%増益など、一部の本土関連不動産銘柄は驚異的な業績回復を見せた。

匯豊控股が不振

2月28日~3月31日にかけての個別銘柄の株価動向を見ると、収益力向上、買収計画が持ち上がっている利豊(0494)が11.1%高、ヘッジファンドによる買い増しが度々報じられる新世界発展(0017)が9.7%高、中国預託証券(CDR)を発行するとのうわさから中国移動(香港)(0941)が7.5%高となった。一方、時価総額最大の匯豊控股(0005)が▲2.8%下落と、指数を押し下げた。一方、中国海洋石油(0883)は業績が市場コンセンサスとほぼ一致したものの、減配が嫌われて▲8.4%下落。リストラ計画を発表した聯想集団(0992)は▲7.8%下落。紡織、スーパー、ビール事業が減速傾向にある華潤創業(0291)は▲6.4%下落した。

業績期待で動く

H株では、増益に転じた長城汽車(2333)が51.5%高。同社の輸出攻勢が評価され、大手証券会社によるレーティング引き上げが相次いだ。非鉄金属の相場高騰を背景に、江西銅業(0358)も50.0%高。多額の受注残を抱える東方電機(1072)も外資系投資銀行の買い推奨を受けて34.5%高。反面、経営環境の悪化が指摘された聯華超市(0980)は▲13.3%。業績発表が市場コンセンサスに達しなかった大唐国際発電(0991)は▲12.5%。減収減益となった海南美蘭国際機場(0357)は▲10.8%下落した。

資本増強銘柄が上昇

レッドチップでは、第三者割当増資を発表した招商迪辰(亜洲)(0632)は164.5%高。米系投資銀行がレーティングを引き上げた深セン控股(0604)は99.2%高。ワラント債発行を発表した九洲発展(0908)も53.4%高。一方、多額の不良在庫に対する大幅な引当が予想される華晨中国汽車(1114)が▲14.8%下落した。その他、中信資源控股(1205)が▲8.3%、金威ビール(0124)が▲8.2%下落した。

胡主席の訪米に注目

3月のハンセン指数は1万6,000ポイントが大きな抵抗ラインとなった。ハンセン指数構成銘柄を中心に、相場全体に影響を与えそうな大型主力銘柄の業績発表は大半完了したが、内容はほぼ市場予想の範囲内であった。4月の注目ポイントは、胡錦涛・主席の訪米。人民元切り上げ圧力が収まるようであれば、匯豊控股(0005)、恒生銀行(0011)、中銀香港(2388)、中電控股(0002)、中国石油天然気(0857)、華能国際電力(0902)、中海発展(1138)など、配当利回りが比較的高い主力株への資金シフトの可能性もある。(陳)

香港株の騰落率ベスト5、ワースト5

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株価動向
上海金橋輸出加工区開発(900911.SS)
中国糧油国際(0506.HK)

出所:ブルームバーグ社データより。

中国株の動向(短期)
中国株の動向(中期)
中国株の動向(長期)

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