チャイナマンスリーレポート

6月号

2006年5月26日 内藤証券中国部

中国光大国際(0257.HK)

政府系投資会社

香港登記の投資会社だが、実質筆頭株主は国務院直属の中国光大集団。主な事業内容はインフラ、環境関連事業と不動産投資。福州青洲大橋、深セン媽湾電力などを傘下に収めている。汚水処理子会社が2005年から利益貢献し始めている。不動産業務は賃貸料収入が稼ぎ頭。香港中心部にある遠東金融中心、力宝中心などの高級ビルに複数の物件を保有・経営しているほか、深センや上海などにも展開している。


環境関連業務に注力

2005年の売上構成は主要3部門がそれぞれ、44.7%、42.1%、13.2%。インフラ部門が中核。一方、新規事業の環境関連業務も大きなウエイトを占める。2005年は青島にある汚水処理子会社が開業初年度で黒字を確保。2006年下期は蘇州市で新たなごみ処理発電所とメタン発電所が稼動する予定。2007~2008年にも複数の施設が操業開始する。今後同分野が中核事業になろう。


部門別売上高 (単位:千HKドル)
  インフラ 環境関連業務 不動産 その他
2004 47,103 72.2% --- --- 15,540 23.8% 2,601 4.0%
2005 59,824 44.7% 56,340 42.1% 17,659 13.2% --- ---

中国光大国際の主要事業内容

拡大上表をクリックすると別枠で大きな表が開きます

2005年は105.1%増収、21.4%増益

2005年は105.1%増収、21.4%増益を達成。主な要因は以下の通り。

  1. 青洲大橋:1日当たりの通行量が23%増、税引き後利益は70%増
  2. 媽湾電力:負債ゼロ、財務体質健全。値上げでコスト上昇克服、持分利益9,981万HKドル超
  3. 青島光威力汚水処理:1,262万8,000HKドルの利益貢献
  4. 不動産部門:賃貸料収入は11.1%増、管理費収入は25.5%増
    1. 景気回復に伴い、香港の高級商業用物件相場が上昇
    2. 深セン、上海とも大手企業などへの賃貸が好調
    3. 過年度税金修正等で税負担が1,154万HKドル増

2006年は83.1%増収、23.4%増益へ

2006年は83.1%増収、23.4%増益を予想。その前提は以下の通り。

  1. 青洲大橋:空港高速道年内開通、通行量の伸び率は前年並み
  2. 媽湾電力:2005年並の利益貢献、小幅増益の可能性も
  3. 青島での汚水処理:生産能力の拡張、15%の増収を見込む
  4. 蘇能、メタン発電:2,700万HKドルの増収要因
  5. 光大水務(シ博):1,500万HKドル増収要因
  6. 不動産部門:賃貸相場の調整リスクが低いため、小幅増益

出所:会社資料

拡大上表をクリックすると別枠で大きな表が開きます


将来性への期待が高い

持続可能な経済成長を目指す中国では、環境保護にも配慮しつつあり、優遇策を打ち出している。経済発展の速い沿海都市部では、生活水準の向上や都市化の進展に伴い、ごみ、汚水の処理へのニーズが高い。同社はそれに着目し、関連業務を導入・増強。青島などの水不足地域での海水淡水化プロジェクトも着々進んでいる。業務量の増加が見込まれる一方、ほかの地域と比べて地方財政が健全なため、中長期的な安定成長が期待できる。
親会社は国務院直属企業であり、地域を超えた事業展開が可能。また、傘下の光大環保技術(深セン)有限公司は環境保護プロジェクトの企画、設計、施工などで高い経営力を持っている。今後、環境保護に関する政策や意識が浸透すれば、同社は規模の経済や技術の先行優位を駆使して市場を拡大するチャンスは大きい。(陳)



業績推移と投資指標

拡大上表をクリックすると別枠で大きな表が開きます


天津港(新規上場銘柄 3382.HK)

総取扱高で中国5番目、北方最大の港

渤海湾を望む天津港でコンテナ埠頭業務,非コンテナ埠頭業務を手がける。4バースのコンテナ専用埠頭を所有、天津港のコンテナ総取扱量の4割強を占める。非コンテナ埠頭業務では、天津2号埠頭に9バースを保有、主に食糧・石炭・鋼材・金属鉱石および青果の積み下ろしを行う。主要顧客は、中遠、中海などの大手海運会社、天津コフコなどの貿易会社、メーカー。地域別では、天津・北京・河北省・モンゴル、新疆など。メインボードに上場している天津発展(0882.HK)は同社の実質筆頭株主。


ここ数年は2ケタの増収増益基調、今後も成長続く

05年の業績は12.4%増収、90.9%増益と好調。主な増収要因は、(1)売上高の6割を占めるコンテナ取扱収入が11.9%増加した、(2)非コンテナ埠頭業務は鋼材、金属鉱石の取扱が好調なことから、12.6%増加したなど。一方、増収率を上回る大幅な増益となったのは利益率が大幅に改善されたため。輸送単価の高いコンテナ輸送の拡大や、取扱貨物を輸送単価の安い石炭・コークスから鋼材・金属鉱石などへシフトさせることで、営業利益率を7%押し上げた。2006年末まで石炭の取扱をやめる計画。今後も引き続き利益率は上昇すると期待できる。


天津は華北地域の要として成長性高い

天津港は、北京から170キロメートル離れ、中国北部および内陸の「海の玄関口」と呼ばれている。天津港のコンテナ取扱量は年平均20%と周辺の大連港、青島を上回る。昨年発表された第11次5ヵ年計画によると、立地条件に恵まれた天津港は今後中国華北の国際貿易の中枢として、華北地域の主要な物流センターと位置付けられている。今後天津港の更なる発展が注目されよう。


設備増強により収益拡大へ

上場の資金使途は、新たな埠頭の建設や設備の更新など。主に海外港湾運営会社と共同出資で4バースのコンテナ専用埠頭(北港)、70万㎡超のコンテナ置き場を建設する計画。新しい埠頭は2008年末から稼動する予定。一方、埠頭設備の更新などによって稼働率は従来の63.6%から64.0%へ引き上げられる見込み。この結果、2008年末から2009年にかけて同社のコンテナ処理能力は現在の205万TEUから450万TEUへと拡大する見通し。


ディフェンシブ銘柄として注目

世界的にマーケット見通しは不透明なため、港湾などのディフェンシブ銘柄が今後投資対象として物色される可能性は高い。(許)



この資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的とした上記日時における弊社の意見です。政治、経済、為替などのリスクを十分にご理解頂き、投資に関する最終決定は、お客様ご自身でなさるようにお願い致します。また、弊社が信頼出来ると考える情報源から得た各種データなどに基づいてこの資料は作成されていますが、その情報の正確性および完全性について弊社が保証するものではありません。加えて、この資料に掲載された弊社の意見ならびに予測は、予告なしに変更することがありますのでご注意下さい。

広告審査済

中国株取引のリスク
株価や為替の変動等により損失が生じるおそれがあります。
中国株取引の手数料について
中国株の手数料は、国内手数料、現地手数料、為替手数料と3種類の手数料があり、このスペースに表示するのが難しいため、詳細は中国株の「手数料とリスクについて」でご確認ください。
中国株は、クーリング・オフの対象にはなりません。
詳しくは手数料とリスクについてをご覧ください。
本サービスを提供するのは金融商品取引業者である内藤証券株式会社
(加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会)(登録番号:近畿財務局長(金商)第24号)です。