チャイナマンスリーレポート

10月号

2006年10月2日 内藤証券中国部

本土株

中国本土株の動き(短期) 中国本土株の動き(長期)

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9月18日以降B株は急騰

8月18日から9月22日にかけての上海総合指数はきれいな上昇トレンドを描いた。上海B株は8月の間こそ上海総合指数と同様に上昇していたが、9月上旬は下落。しかし、9月13日をボトムに上昇に転じ、18日は全銘柄ストップ高の急騰、その後も上昇基調を続けている。一方、深センB株指数は、8月下旬軟調な香港市場の影響で弱含んだこと、9月中旬ウエイトの高い大型株が上げきれなかったため伸び悩んだことを除けば、上海B株と同様な動き。


指数先物導入、招商銀行香港上場などでA株は上昇トレンド

上海総合指数が上昇した要因は、(1)年内にも指数先物が導入される見込みとなったこと、(2)H株上場の招商銀行に対する海外投資家の評価が高いことで国内の投資家もマーケットを強気にみるようになったことなど。銀行を中心に上海深セン300指数採用銘柄などの大型株が相場を支えた。


改革が進むといった思惑からB株が急騰

一方、9月中旬以降のB株急騰は、B株市場の改革への期待が高まったため。9月8日、両取引所、純粋B株企業、本土証券会社に加え、内藤証券が参加、上海において「純粋B株企業討論会」が開催された。この会議では非流通株流通化改革に取り残された純粋B株企業が今後どのようにしたら改革できるのかが話し合われたのだが、投資家の間ではA、B株統合が伴うのではないかとの見方が広がった。ただし、会議開催後3日間は、“解決は難しい”との見方が強く、むしろ売られたが、その後はむしろ非流通株の流通化は避けて通れないのではないかといった見方が強まり、株価は反転した。そして、18日、中央当局が密室会議を開きB株改革を検討しているのではないかといった噂が市場に広がった。そのほかいろいろな噂が錯綜、上海B株は全銘柄ストップ高、深センB株も多くの銘柄がストップ高となった。翌日、中央当局より、「B株改革に関して具体的なスケジュールは何もない」といった発言がなされたが、投資家の間では“改革は必至”といった見方が根強く、その後も株価は底堅い動きをしている。


純粋B株が上昇

8月18日から9月22日にかけての株価の動きは、業績が悪く、時価総額の小さい銘柄が買われている。急騰以降の動きをみれば、純粋B株の上昇が目立つ。一方、優良株、外国人持ち株の多い銘柄などが下げている。


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政策相場が加速へ

A、B株統合に向けた具体的な動きが出てきそう。国際的な視点からみれば、非流通株やB株の存在はきわめて異常である。全株流通とB株の消去は必至であろう。ファンダメンタルズに目をつぶり、政策重視の態度で投資すべきである(9月19日付のアナリスト速報「B株指数急騰について」、9月22日発行のメルマガ「レッドセンセーション」を参考)。(田代)


香港株

上値が重い

8月18~9月22日の香港株式相場は上値の重い展開となった。ハンセン指数は8月24日に期間安値の1万6,883.04ポイントをつけたものの、28日以降は5連騰で1万7,500ポイントの大台を突破。しかし、その後は急落し、9月11日には再び1万7,000ポイントを割り込んだ。ただし、翌日から再度上場トレンドに切り替え、9月21日には1万7,619.97ポイントと約6年来の高値を更新している。約1ヶ月で1.6%上昇。  
H株指数は1.7%高。9月2日まではほとんど7,000ポイント以下の水準で推移し、8月28日は期間安値の6,847.35ポイントで引けている。9月初めにいったん7,000ポイントの大台を回復したものの、9月5~12日は6日続落。その後は急回復し、21日は期間の高値7107.91ポイントをつけた。  
レッドチップ指数は基本的にハンセン指数と同調。ただし、大型優良株のけん引もあって、3.5%高となった。安値は8月24日の2,473.5ポイント、高値は9月22日の2,658.72ポイント。


米経済減速観測が台頭

米国時間8月23日に、全米不動産協会が7月の中古住宅販売を発表した。前月比4.10%減とここ2年以来最低の水準に落ち込んだため、米国の個人消費の減速懸念が高まり、株安を誘った。その流れを引き継ぎ、香港市場も軟調な展開となった。


本土の金融引き締めを嫌気

また、期首には中国人民銀行(中央銀行)が再度の利上げに踏み込んだことも投資家心理を冷やした模様。マクロコントロールの強化で、金融引き締めが継続する可能性があるとみる投資家もいる。とりわけ、H株が幅広く売られ、相場の地合いを軟化させた。


追加利上げ観測の後退で急反発

米国の住宅市場の減速が景気の足を引っ張るとの懸念が高まる一方、米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利上げを見送るとの観測も高まった。それを好感し、8月28~9月5日の香港市場は急反発した。


指数構成銘柄の入れ替えによる影響は限定的

9月11日にハンセン指数構成銘柄の入れ替えが実行されるのを控えて、「匯豊控股(0005)のウエイトが下げられるため、当面は売り圧力が増し、指数の足を引っ張るだろう」との見方もあった。指数構成銘柄から外される2銘柄も軟調で、9月5~11日のハンセン指数は3.2%強の下落となった。ただし、その影響は限定的だった。


マクロコントロール強化の観測が後退

中国国家統計局の発表によると、8月の固定資産投資の伸び率が前月に比べて低下していることが明らかになったため、9月12日以降の香港市場では、「マクロコントロールが一定の効果を出している」との見方が広がった。中央政府による「引き締め強化が一段落になる可能性がある」と、H株を中心に買い安心感が広がった。


元高加速期待やIPOなどで資金流入

また、9月16日にシンガポールで開かれるG7の財務相・中央銀行総裁会議を控え、人民元問題の取扱いに注目が集まった。中国人民銀行(中央銀行)が毎日公表する人民元の基準値は連日、2005年7月の切り上げ来の高値を更新することもあって、元高の加速期待が高まった。また、招商銀行(3968)のH株上場も注目され、投資家から高い人気を集めた。海外からも資金が流入し、市場は活況を取り戻した。とりわけ、招商銀行が上場した9月22日には、売買代金が約503億HKドルに膨らんだ。


富士康国際が急騰

8月18日から9月22日にかけてのハンセン指数構成銘柄の株価をみると、富士康国際(2038)が25.4%高と目立った。9月11日にハンセン指数構成銘柄に組み込まれることや、世界的な携帯電話の消費拡大を背景に良好な業績見通しが好感された。原油安の恩恵を受けそうな裕元工業(集団)(0551)、国泰航空(0293)も指数をけん引。反面、コンテナ海運の不振が嫌われた中遠太平洋(1199)、業績見通しに不透明感が残る九龍倉集団(0004)、招商局国際(0144)などが売られた。


反発組が目立つ

H株とレッドチップでは、これまで株価がさえなかった銘柄の一部が大幅に反発した。業績の急回復や、欧州向け輸出の開始が好感された長城汽車(2333)は38.4%高。6月中間決算で黒字転換を達成した中国誠通発展集団(0217)も27.1%高。一方、業界サイクルがピークを打ったとの見方から、哈爾濱動力設備(1133)や東方電機(1072)などは大幅に反落した。


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工商銀行のIPO前後は要注意

人民元高の加速期待、活発な資金調達が資金流入を誘発し、ハンセン指数は6年来の高値を更新している。10月には世界最大規模と見込まれる中国工商銀行のIPOが控えており、相場の活況はしばらく続こう。ただし、それに伴う資金需要も大きい。中国建設銀行(0939)と中国銀行(3988)のIPOを回顧すると、ハンセン指数は平均で約1,200ポイントの下落を記録した。今回も相場がボラタイルな展開になる可能性があろう。(陳)


株価動向
中国株の動向(短期)
中国株の動向(短期)
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