チャイナマンスリーレポート

11月号

2006年10月27日 内藤証券中国部

本土株

中国本土株の動き(短期) 中国本土株の動き(長期)
中国本土株の動き(短期) 中国本土株の動き(長期)

拡大上表をクリックすると別枠で大きな表が開きます

高値圏でのもみあい

9月22日から10月20日にかけての上海総合指数は、国慶節休場直前に上昇、休場明けは高値圏でのもみあいが続いている。両B株指数は前月の上昇が急激であった反動で、ややボラティリティの大きな動きとなったが、総合指数と同様に上昇トレンドを維持している。


超大型IPOを前に相場は足踏み状態

マーケットの最大の関心事は、本土史上最大規模となる中国工商銀行のIPO(上海A株上場)である。今後のマーケットは、“需給悪化”なのか“超大型IPO成功による大相場到来”なのか。様子見ムードの中で、相場は足踏み状態となった。


まずまずの人気

19日に募集は締め切られ、発行価格は3.11元に決まった模様。発行株数は130億株、調達資金は404億元である。最大15%までの株式追加発行のオプションが付いており、上場後の株価動向が堅調であれば、資金調達額は更に増えることになる。投資家からの応募資金は7,000億元に達した模様。過去最高の資金が拘束されたわけであるが、そのわりにはマーケットはしっかりとしていたといえよう。


純粋B株好調

9月22日から10月20日にかけての個別銘柄の動きをみると、純粋B株であり、時価総額が小さく、B株改革が比較的容易に行えそうな銘柄(黄色の網掛けした銘柄)の上昇が目立つ。そのほか、親会社が上場を計画、リストラ期待のかかる上海錦江国際酒店発展(900934)、業績回復が明らかとなり、3G関連銘柄としても注目される東方通信(900941)、足元業績が黒字転換見通しとなった*ST広東盛潤(200030)、リストラ期待の強い*ST深セン中国自転車(200017)、*ST大東海観光(200613)などが上昇率上位を占めている。


マクロコントロール強化懸念から不動産が下落

一方、下落率ワースト5を見ると、両B株市場とも、小型の不動産関連銘柄、大型でも足元業績の悪い銘柄が過半数を占めている。また、買収計画が白紙撤回され失望売りの出た錦州港務

(900952)、A株の非流通株改革が遅れている麗珠医薬(200513)、超値嵩株の張裕葡萄酒(200869)などが売られている。(上海タイヤ&ラバーについては要因不明)

拡大上表をクリックすると別枠で大きな表が開きます

超大型IPO成功による大相場到来を予想

中国工商銀行のIPOは、H株も含め、まずまずの人気。鍵を握る欧米の投資家は将来のドル安を懸念、同時に、人民元高、中国経済の好調持続を予想、中国銘柄には強気の姿勢を崩していないと見られる。“超大型IPO成功による大相場到来”を予想。不動産を含め、内需関連に注目。(田代)


香港株

高値を更新

ハンセン指数は9月22日~10月3日、1万7,500ポイント~1万7,600ポイントでもみ合った。その後は小幅ながら上昇を維持。10月20日は1万8,113.6ポイントで引け、2000年3月以来の高水準となった。9月26日は1万7,308.1ポイントで引け、区間の安値となった。
H株指数は9月22日~10月9日、7,100ポイント近辺で推移したが、その後は急上昇。10月20日は7,512.31ポイントを付け、終値ベースでは1994年1月以来の高値となった。区間安値は9月26日の6966.7ポイント。
レッドチップ指数はハンセン指数と同調。区間安値は9月26日の2,577.6ポイント。10月20日は1997年末来の高値となる2,798.3ポイントで引けている。


前半は米国経済の減速などが懸念材料

9月20日に開かれた米連邦公開市場委員会が市場予想通り金利目標据え置きを決定したが、その背景には米国住宅市場の調整がある。それを契機に、消費が冷え込めば、米国経済が失速しかねないとの懸念が台頭した。それを嫌気し、その間の香港株式市場も上値が重かった。


大企業の増資のうわさで一時急落

9月26日には、一部の大型企業が大規模な増資を行うとのうわさが流れ、3指数とも急落した。ただし、うわさによる下げは長く続かず、相場は間もなく回復した。タイの政変で地政学リスクが高まり、東南アジアから一部の投資資金が香港に流入するのではないかとの思惑もあって、相場は底固い展開となった。


国慶節休場を控え、様子見ムード

9月30日からの国慶節休場を控えて、政策リスクを見極めたいとの見方から、手控えムードの広がりもあった。とりわけ、連休明けの10月8~11日に中国共産党第16期中央委員会第6回全体会議が開かれるため、H株指数は9日までほぼ横這いで推移した。


米株高で北朝鮮の核実験は無視

北朝鮮が10月9日に核実験を行ったと発表したことで、国際社会は厳しく反応した。地政学リスクの高まりで同日のハンセン指数は228.2ポイント下落した。ただし、米国経済の軟着陸が期待され、ニューヨーク市場で株高が進んだ。米国内の景気減速があっても、ダウ工業株30種平均を構成するブルーチップ(大型優良銘柄)はグローバルに展開しており、海外事業が好調なため、業績はそれほど落ち込まないとの思惑があるようだ。香港市場も翌日から持ち直した。大型優良株が買われ続け、ハンセン指数は約6年来の高値を連日に更新した。


中国工商銀行(1398)のIPOで資金流入

中国工商銀行(1398)の公募開始を10月16日に控え、市場関係者の多くは需給悪化を懸念していたが、幹事証券会社やファンドなどの機関投資家が確実に資金を準備してきたほか、一般投資家の応募も積極的だった。それらを好感し、招商銀行(3968)、交通銀行(3328)などの本土銀行株、そして本土銀行関連株の一角も買われ、相場上昇に寄与した。


中国建設銀行(0939)などが大幅上昇

9月22日から10月20日にかけてのハンセン指数構成銘柄の株価をみると、出遅れ感が強い中国建設銀行(0939)は9.9%高と目立った。ドイツの百貨店経営・通信販売の大手を買収すると発表した利豊(0494.HK)は8.1%高。都市ガス・石油製品の販売事業を一部売却し、売却益の一部は特別配当として株主に還付すると発表した華潤創業(0291)も7.7%高。反面、業務量増加の遅い地鉄公司(0066)が▲4.2%、株式の売り出しがうわさされた裕元工業(集団)(0551)が▲2.4%など、指数の足を引っ張った。ハンセン指数は1ヶ月で2.9%高。


H株では業績好調組の急騰が目立つ

H株では、製造業銘柄の急騰が目立った。2006年1-9月期決算で純利益が前年同期比70~80%増加する見通しと発表した東方電機(1072)が32.9%高。2006年7-9月期決算の業績見通しを大幅に上方修正した広州広船国際(0317)は28.6%高。中国建材(3323)も20.7%高。同社のセメント業務が評価され、米系大手証券会社が相次ぎ業績予想を引き上げている。一方、株式非公開化観測が後退した中国石化上海石油化工(0338)は▲10.9%。広告収入の鈍化が見込まれる北青伝媒(1000)は▲7.5%。H株指数は1ヶ月で5.7%高。


レッドチップはリストラ組が急騰

レッドチップ(上位3銘柄のレポートは弊社HPを参照)では、リストラ組が急騰した。傘下の光大銀行が政府資金の注入を受けると報道された中国光大控股(0165)は40.7%高。農産物加工事業のスピンオフ上場計画を発表した中国糧油国際(0506)は33.8%高。環境保護関連の中国光大国際(0257)も29.3%高。一方、2006年6月中間決算で赤字拡大を発表した円通控股(1188)と亜太衛星(1045)はそれぞれ▲25.2%、▲13.0%。レッドチップ指数は1ヶ月で5.3%高。



拡大上表をクリックすると別枠で大きな表が開きます


中国工商銀行上場後の相場は上値重いか

中国工商銀行(1398)のIPOは過去最大規模を記録して無事終了した。10月27日の上場後、株価安定のためには相当な資金が必要と思われる。相場は上値が重いかもしれない。ただし、同株が堅調であれば、工銀亜洲(0349)や中信国際金融控股(0183)などの本土銀行関連株が一段高の可能性もある。そのほか、航空、自動車、電力、優良な不動産銘柄などに注目したい。(陳)


株価動向
中国株の動向(短期)
中国株の動向(短期)
中国株の動向(中期)
中国株の動向(中期)
中国株の動向(長期)
中国株の動向(長期)

拡大上表をクリックすると別枠で大きな表が開きます


この資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的とした上記日時における弊社の意見です。政治、経済、為替などのリスクを十分にご理解頂き、投資に関する最終決定は、お客様ご自身でなさるようにお願い致します。また、弊社が信頼出来ると考える情報源から得た各種データなどに基づいてこの資料は作成されていますが、その情報の正確性および完全性について弊社が保証するものではありません。加えて、この資料に掲載された弊社の意見ならびに予測は、予告なしに変更することがありますのでご注意下さい。

広告審査済

中国株取引のリスク
株価や為替の変動等により損失が生じるおそれがあります。
中国株取引の手数料について
中国株の手数料は、国内手数料、現地手数料、為替手数料と3種類の手数料があり、このスペースに表示するのが難しいため、詳細は中国株の「手数料とリスクについて」でご確認ください。
中国株は、クーリング・オフの対象にはなりません。
詳しくは手数料とリスクについてをご覧ください。
本サービスを提供するのは金融商品取引業者である内藤証券株式会社
(加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会)(登録番号:近畿財務局長(金商)第24号)です。