チャイナマンスリーレポート

1月号

2006年12月29日 内藤証券中国部

株洲南車(3898 H株)

鉄道車載電装システムの国策会社

中国最大級の鉄道車載電装システムプロバイダー、インテグレーター。独シーメンスや日本の三菱電機とも資本提携。親会社の中国南車集団株洲電力機車研究所(株洲所)は国有資産監督管理委員会が支配。


市場シェアはトップ

中国鉄道部や各都市軌道交通の運営会社向けに車載電装システムと電気部品を生産・販売。親会社の株主は2社あるが、実質の独占企業集団。とりわけ、南車集団の車載電装システムや関連部品は、同社が独占的に供給している。こうした強力なバックグランドを持つ同社は各事業分野でも本土市場に君臨。


粗利益率が高く、増収増益基調が継続

粗利益率は40%台で推移し、増収増益基調が継続。2006年6月中間期は17.1%増収、16.4%増益。売上の9割強は本土市場。政府の鉄道増強策を受け、中核の車載電装システム部門が20.6%増収。電気部品部門の貢献度も下期には向上、2006年通期の純利益は22.9%増の2億6,800万元以上になる見通し。




鉄道インフラ投資ブームが追い風に

中国は第11次5ヵ年計画期間(2006-2010年)鉄道建設を増強する方針。北京・上海間の高速鉄道のほか、在来線1.5万キロの電気化、1.3万キロの高速化も目指す。鉄道の総距離は2005年末時点に比べて2割増の9万キロになる。日、独、仏などからの設備購入を抑え、自主開発に取り組んでいる。都市軌道交通網総距離も3.5倍強の1,500キロに拡張する見込み。その7割は国内調達。手厚い政策保護で圧倒的な市場シェアと高い利益率を享受する同社にとって、大きな成長チャンスとなるであろう。(陳)


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中煤能源(1898 H株)

グループの産出量は中国第2位

中国有数の石炭会社。親会社は国有企業の中煤集団。その前身は1981年に設立された中国煤炭進出口総公司で中国最大の石炭輸出を誇る。
この親会社の資産再編により2006年8月、株式会社として北京に創設された。石炭やコークスの生産・販売・輸出のほか、石炭採掘機械の製造、石炭輸送など総合サービスを提供。グループ全体の石炭産出量は中国第2位。(2005年)


良好な立地条件と高い生産技術が強み

同社最大の炭鉱「平朔鉱区」は、中国政府が指定する13カ所の重点地区のひとつ「晉北基地」に位置する。そこには中国最大の石炭輸送専用鉄道である「大秦鉄路」が横断し、内陸の石炭生産基地と沿海地区の主要輸送港までを結ぶ。政府は2010年までにこの地域の年間輸送能力を大幅に拡大させる計画。
「離柳鉱区」も重点地区の一つ「晉中基地」に位置する。全国ベスト3にはいる品質の高いコークス生産地として有名で政府の保護監督を受けている。
「大屯鉱区」は上海など、最も消費活動が活発な地区に隣接する中国石炭生産の心臓部。交通網が発達しているほか、位置的にも主要港や顧客に近く、輸送面での優位性が高い。環境対策面での意識も高く、ISO14001(1996)を取得している。



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業績推移

2003年以来、旺盛な石炭需要により国内需給が逼迫。2004年の石炭相場は高騰、それを受けて業績は大幅な伸びとなった。2006年中間は減収減益。これは前年同期に比べ、販売量が減少したにもかかわらず販売コストが増加したため。さらに、為替損益により財務費用が1129.96%の大幅増となり利益を圧迫した。2005年12月27日、政府による一切の統制が解除され、販売価格は市場メカニズムで決定されるようになった。国内では電力、鉄鋼、建材などにおいて強い石炭需要が見込まれており、今後の業績拡大が期待される。


中長期的な発展の可能性大

日本の新日鉄、韓国のポスコなど大手鉄鋼会社を海外顧客に持ち、長期契約で安定的な販売先を確保。2005年、同社の石炭輸出量は中国の石炭輸出総量の45.7%を占めた。もともと販売網には強みを持つが、石炭供給の総合サービス会社としてバランスのとれた発展を目指し、生産能力の拡充に注力する方針。今回(12月19日)の上場による調達資金も65%は「平朔鉱区」の炭鉱規模拡大や鉄道輸送網の拡充に充てる計画。政府は資源の効率的利用や環境対策を重視しており、中小企業の淘汰が進む兆し。これはM&Aも視野に入れた業績拡大を目指している国内業界大手の同社にとっては追い風となろう。(土田)


大連冷凍機(200530 深センB株)

空調・冷蔵庫・冷蔵プラントメーカー

大連市に主力生産拠点を持つ空調・冷蔵庫・冷蔵プラントメーカー。石油、化学工業などの工場、工業試験室、食品倉庫などで使われる工業・商業用空調の製造販売が主要業務。純利益貢献では約3割。残りは投資収益。三洋電機との合弁事業で、オフィス・住宅向けの小型セントラルヒーティング、商業用冷蔵庫、スーパー向け冷凍陳列棚、工業・商業用の空調などを作っており、これらが投資収益の大半を占める。そのほか冷凍運送車なども生産している。




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業界トップシェア

空調・冷蔵庫・冷蔵プラントメーカーとしては中国最大。農産物加工品の冷蔵設備では約50%のマーケットシェアを持ち、商業用冷蔵庫でも約50%、スーパー向け冷凍陳列棚では約40%のシェアを持つ。冷蔵設備の輸出に関しても中国最大である。工業、農業、建設業、商業、科学研究など非常に幅広い分野が同社のユーザーである。特に国家が現在重点を置く農業、石炭、電力、石油化学などのプラントでは今後大きな需要が期待される。


海水ヒートポンププロジェクト実施へ

今年4月、同社は、海水を利用したヒートポンププロジェクトに関する設備製造・設置を正式に請け負うことになった。このプロジェクトは、海水との温度差を利用し、空調を行うものである。政府の進める環境対策、省エネ対策に繋がるプロジェクトであり、中国政府にとって初のプロジェクトとなる。大連市の星海湾金融商務区を対象にしたものであり、倉庫や住宅の冷暖房も行うことが目的である。


将来収益の柱へ

このプロジェクトは中央、地方のバックアップを背景に、同業他社に先駆け同社が独占的に新技術を開発しようとするものである。採算面で実用化・普及のメドが立つことになれば、同社に大きな収益をもたらすことになるであろう。


1~9月の業績は横ばい

中間決算では11.2%の減益、第三四半期までの決算では、0.6%の増益と振るわない。生産規模拡大が一段落していること、主要原材料価格が大幅に上昇したことが原因。今期通期でも微増益を見込む。


新プロジェクトに期待

同社の主力商品は汎用品ではなく、工業用・商業用の製品。また、製品の競争力は高く、一部競争の厳しい分野もあるが、商業用冷蔵庫のように供給不足のものもある。既存事業は安定成長が予想される。中長期的には海水を利用したヒートポンププロジェクトへの期待が高い。潜在的な市場規模は非常に大きく、実用化段階に進めば、国内には競合相手がいないだけに、大きな利益が見込めよう。政府が重視する環境対策、省エネ対策に繋がるだけに、政策支援にも期待がかかる。高配当利回りも魅力。(田代)



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