チャイナマンスリーレポート

2月号

2010年2月1日 内藤証券中国部

本土市場

早晩、景気・企業収益の好調さを評価する局面に

 1月の本土株式市場は前半こそ小幅なボックス圏での動きが続いたが、後半にかけては軟調な展開となった。

 12月末にかけて回復基調にあった上海総合指数だが、年明けと同時に軟調な動きに転じ、7日には終値で前日比1.9%安の3192.77ポイントと7営業日ぶりに3200ポイントを割り込んだ。銀行の増資観測が蒸し返されるなか、中国人民銀行が流動性吸収オペを活発化するなどで、株式需給の悪化や金融引締めに対する警戒感が高まったことが背景。一方で、信用取引、株式指数先物取引の試験導入、12月の輸出が前年同月比で二ケタのプラス転換、など好材料もあり、11日には寄付きで3300ポイントを回復。ただ、その後12日大引け後には大方の予想外のタイミングで中国人民銀行が預金準備率の0.5%引上げを発表、翌13日上海総合指数は前日比3.1%の急落となった。中旬以降は一部押し目買いの機運も見られたが、一段の金融引締め観測や米国株式市場の急反落などから25日には終値で3100ポイントを割り込むなど、軟調な動きが続いた。

 今回の預金準備率引き上げはタイミングの早さという点を除けば予想通りの動きといえる。もともと、今年1年という期間で見れば「金融は引締め方向」というのはコンセンサスであったわけで、「1月第1週の金融機関新規貸出が6000億元を超えた」ほどのハイペースであったことが引締めのスタートを早めたようだ。ただ、今回の動きが直ちに本格的な金融引締めに繋がるかというと、その可能性は低いと思われる。前回、預金準備率、金利が連続的に引き上げられた06~07年と比較しても足元の景気、物価に過熱感は乏しいためだ。早晩、市場は金融引締め懸念を織り込み、改めて景気、企業収益の好調さを評価する動きに変わってこよう。株式投資の鉄則である「安いときに買って高いときに売る」を実行する局面に入ってきたと考える。(1/25 村上)

香港市場

株価の調整でバリュエーション面の再評価も

 1月の香港株式市場は、上旬こそ堅調だったものの、中旬以降は下げに転じ、月末にかけて下値模索の展開となった。

 12月末にかけて反発基調にあったハンセン指数は、年明けも好地合いを引継ぎ続伸、5日には終値で22279.5ポイントと12月14日以来の22000ポイント台回復、11日にはザラ場で22671.9ポイントまで上昇した。米国株式市場の高値更新が続くなか、欧米景気の回復期待、中国本土の輸出回復、商品市況の上昇、などを背景に資源株、海運・港湾株などが牽引役となった。しかし、12日以降は急反落。13日の前日比578.0ポイント(2.6%)の大幅安を交えて5営業日連続の下げとなり、18日の終値は21460.0ポイントまで下げた。中国人民銀行の預金準備率引き上げが嫌気されたほか、商品市況の反落で金融株、不動産株や市況関連株などに利益確定の売りが出たためである。その後、19日にはいったん反発したものの、20日以降は再び下落基調を強めた。本土市場が不安定な動きを続けたことに加え、米国株式市場が連日、大幅安となったことが響いた。

 引き続き米国市場を中心とする海外株式市場や中国本土市場の動きなど外部環境に左右される展開が続くものと思われる。短期的なブレはあるものの、米国市場を中心とした世界の金融市場安定化を背景とした新興国株式市場へのリスクマネーの流入は今後も続くとみられ、こうした投資資金が株価を下支えよう。中国本土の12月の輸出が2ケタの増加に転じたが、今後も当分の間、大幅なプラスが続くと思われることから、人民元の先高期待が高まり、つれて香港市場への海外からの資金流入も再び拡大に向かう可能性が高い。直近の株価の調整でバリュエーション面での割安感も出てきた。米国株式市場、本土市場の調整が一巡すれば、再び上昇局面を迎えよう。本土市場同様に買いのタイミングに入ってきたと考える。(1/25 村上)

特集 二桁成長となった09年第4四半期の中国経済
09年第4四半期の成長率は前年同期比10.7%増

 1月21日に国内総生産(GDP)などの主要な経済指標が中国国家統計局から発表された。注目された09年第4四半期の実質GDP成長率はBloombergによる事前予想10.5%増を上回って前年同期比10.7%増の高い伸びを示し、08年第2四半期以来の二桁成長となった。昨年第1四半期に同6.2%増(改定値)まで落ち込んでいた中国経済が僅か一年足らずで急激に回復した様子が窺える。また、通期でも前年比8.7%増と、年初に中国政府が目標として掲げた8.0%を上回り、名目GDP額も33兆5353億元、米ドル換算(1米ドルを6.83元とする)で4兆9100億米ドルに達している。09年の名目GDP額は為替動向等の問題で日本に及ばなかった模様だが、今年、日本を抜いて世界第2位の経済規模になることが、ほぼ確実と見られる。

名目GDP額と実績成長率(4半期ベース)
外需もアジアを中心に回復傾向

 09年の成長率でマイナス要因となった外需に改善の兆しが見えてきた。09年の貿易統計では、輸出が前年比16.0%減、輸入が同11.2%減と、輸出入ともに二桁のマイナス、貿易収支も同994億米ドル減少の1961億米ドルであったが、12月(単月ベース)では輸出が前年同月比で1年2カ月ぶりに増加に転じ、17.7%増となった。特に、ASEAN向けの輸出が好調で、同50.1%増の高い伸びになっている。今まで先進国への輸出が主体だった中国の輸出産業はアジアを中心に世界中へと拡大していくことで活力を見い出しつつある。また、主要輸出先の米国、欧州、日本向けでも、それぞれ同15.9%増、同3.5%増、同5.2%増と、約1年ぶりに増加した。これは基準となる昨年の水準が低いためでもあるが、欧米経済は最悪期を脱したと見られるだけに、今年は昨年のように外需が大きなマイナス要因にはならないだろう。

 一方で、09年の経済成長を支えた投資は、今年も好調を維持すると見られる。09年の固定資産投資(全国)は、総額4兆元の内需振興策を受けて前年比30.1%増と、伸び率は08年よりも4.6ポイント上昇した。そのため、内需振興策による効果の薄れとともに伸びが鈍化するのではないかとの懸念もある。しかし、都市部における固定資産投資を見ると、地方政府の管轄する投資は昨年後半も高い伸びを示した。中央政府は不動産価格の高騰や景気の過熱を懸念して年後半に固定資産投資を抑制したが、地方政府では景気過熱に対する心配よりも各省間での経済的な競争を背景に投資を拡大させた。地方政府の多くが10年の成長率目標を二桁台に置いているため、地方政府が管轄する案件での投資は今後も高水準が続くと予想される。また、都市化の進展にともない住宅や都市交通網に対する需要が増加傾向にあることも投資の拡大を支えよう。

 さらに、消費に関しても底堅い動きが続きそうだ。昨年前半は「汽車下郷」、「家電下郷」等の政策を受けて農村部の消費が堅調で、後半は「以旧換新」政策(家電や自動車の買い替え補助策)などを受けて都市部の消費が回復傾向を示した。自動車購入時の税制優遇は減税幅を縮小されたが、今年も継続され、家電購入に対する優遇策は昨年よりも強化された。加えて、昨年末の中央経済工作会議でも10年の主要政策の一つとして個人消費拡大の重要性が取り上げられており、今後、社会保障政策の充実が図られれば、個人消費は飛躍的に伸びる可能性もある。

 大型の内需振興策を背景に経済的な危機を克服した中国は、今年、アジアを中心とした新興国への輸出や個人消費などの内需を拡大させることで、比較的バランスの取れた成長に移行すると予想される。それによって、中国経済は中期的に高水準で安定した成長を続けよう。(1/25 有井)

地域別の輸出伸び率(前年同月比)社会消費品小売総額(都市と地方) 固定資産投資額の伸び(都市部、年初累計、前年同月比)

江蘇高速道路(ジャンスエクスプレスウェイ)

00177〈N1010〉香港

中国本土最大の上場道路企業

 江蘇省を本拠地とする中国本土最大手の上場道路企業。中核資産は上海南京高速道路の江蘇省区間(248.2km)であり、それ以外に312国道の上海南京区間(282km)、錫澄高速(35km)、広靖高速(17.2km)、寧連高速南京区間(29.8km)、蘇嘉杭高速江蘇区間(100.1km)、江陰長江道路大橋などの、江蘇省における道路使用料の全部あるいは、一部の権益を有しており、運営・管理している道路の総延長は700キロを超える。09.6期(中間)の売上げ構成は、道路料金収入73.8%、サービス・エリア収入19.5%、その他6.7%。

 江蘇省のある長江デルタ地域は中国のなかでも経済的に発達した地域のひとつであり、今後も経済の発展、自動車の普及率上昇とともに交通量の順調な拡大が見込めよう。

交通量は順調に回復、09.7-9月期は二ケタ増収益に

 09.1-9月期の業績は、売上高41.8億元、前年同期比5.5%増収、純利益は15.2億元、同21.7%増益に(中国会計基準)。主力事業である道路料金収入は31.4億元、同2.9%増と上半期の同2.0%減から増収に転換。景気回復に伴う物流の活発化でトラックの交通量が回復したほか乗用車も増加。ちなみに、同社の主力路線である上海南京高速道路の1日平均交通量は50,141台、前年同期比で7.7%の増加、特に7-9月期は51,700台、同10.3%増と二ケタの伸びに。加えて、7月から実施されたトラック通行料金の改訂も寄与し、7-9月期の全体業績は、売上高15.0億元、同11.4%増収、純利益で5.5億元、同36.6%増益と回復色を鮮明にしている。10-12月期についても上海南京高速道路の1日平均交通量は53,200台、同16.6%増と伸び率はさらに拡大している。

 続く10.12期も景気全般は回復基調が続くとみられるなか、特に、これまで不調だった輸出入の復調で物流の一段の増加が見込めよう。上海万博の開催もプラスだ。

中国光大国際(エバーブライトインター)

00257〈N1790〉香港

環境関連事業を主体とするコングロマリット

 国務院直属の中国光大集団が実質的に支配する香港登記の持ち株会社。固形廃棄物処理による発電や汚水処理等の環境保護事業を主力とする一方で、インフラや不動産投資などの事業も手掛ける。ただ、近年は非中核事業の資産売却を進め、環境関連事業の拡充に注力している。特に、廃棄物等による発電量は09年上半期で前年同期に比べて86%増の1億4676万kW時と、大幅に伸びた。ちなみに、同期の廃棄物処理量は一般廃棄物69万7000t、固形廃棄物7200k、汚水1億5600万k、売上構成比では汚水処理事業62.5%、環境保護エネルギー事業32.5%、インフラ及び不動産関連事業5.0%。また今年、バイオマス発電への投資も発表しており、政府の環境保護政策を背景に環境ビジネスへの傾斜を強めている。

環境保護企業として更なる成長へ

 昨年11月に江蘇省でBOT(自己資金を用いて施設の建設、運営を行い、一定期間後、地方自治体等に所有権を移転する)方式による廃棄物発電事業の獲得を発表した。このプロジェクトは一日当りの廃棄物処理能力が600tで、12MWの発電機を備える。さらに、今年1月には広東省での廃棄物発電、江蘇省での汚水処理場建設並びにバイオマス発電のプロジェクト獲得を公表した。広東省のプロジェクトではBOT方式により、一日当り600tの廃棄物を処理する。このプロジェクトは経済発展の進む珠江デルタ地域における初めての廃棄物発電事業であり、今後同社は沿海部を中心に広範囲の地域で事業を展開することとなろう。また、江蘇省のバイオマス発電事業は麦藁を用いて発電する。15MWの発電機2基を備え、12年から商業運転が開始される見込み。このプロジェクトは同社にとって初めてのバイオマスエネルギー投資で、一段の事業拡大をもたらそう。その上、直近で発表されたBOT方式の事業は、いずれも運用期間が30年前後に設定されており、中長期的な業績の安定に寄与すると見られる。加えて、中国での環境問題に対する意識の高まりが同社の成長を後押しすることになるだろう。

鞍鋼(アンガンスチール)

00347〈N1390〉香港

中国の大手鉄鋼メーカー

 遼寧省鞍山市を拠点とする中国の大手鉄鋼メーカー。主要製品は熱延鋼板、冷延鋼板、メッキ鋼板、カラー鋼板、シリコン鋼、線材、厚板、大型材、継目無鋼管など。独ティッセンクルップや三井物産との合弁事業も展開する。

 09.1-9月期業績は、売上高492.2億元、前年同期比21.9%減、純利益3.3億元、同96.0%減と大幅な減収減益に(中国会計基準)。世界金融危機の影響による鉄鋼需要の減退、鋼材価格の下落が大きく響いた。しかし、四半期ベースで見ると、7-9月期は売上高で4-6月期比33.1%増の191.8億元、純利益は18.9億元と、4-6月期の15.7億元の赤字から黒字に転換、粗利益率も16.5%と、4-6月期の11.3%から5.2ポイント上昇するなど、収益力は大幅に改善している。製品出荷価格の上昇に加え、原材料の鉄鉱石価格が大幅に下落したことが寄与した。

内外需の回復で業績は一段の改善へ

 2010年にかけて業績は一段の改善が見込まれる。需要面では、世界景気の回復が鮮明になるにつれ、輸出の復調が期待できる。同社は中国最大の鉄鋼輸出企業であることから、輸出回復の恩恵を最も受ける。さらに、輸出回復に伴い輸出向け製造業の鋼材需要も高まろう。内需についても、不動産市場の活況や自動車市場の好調、消費の高度化に伴う耐久消費財向けの増加などが、鉄鋼需要を一層刺激しよう。つれて鉄鋼価格は上昇トレンドを辿る可能性が高い。

 一方、2010年の鉄鉱石価格は、鉄鉱石の需要増が予想される中、同社の仕入れ価格も上昇する可能性が高い(鉄鉱石の大半は親会社の鞍鋼集団から仕入れており、価格は半年毎の見直し)。しかし、同社と親会社の2010年上半期の鉄鉱石仕入れ契約では、半年前の輸入鉄鉱石価格の5%優遇となっているため、今後、鉄鉱石価格が上昇した場合でも、同業他社に比べコスト面で優位にあるといえる。

龍源電力(チャイナ・ロンユエン・パワー)

00916〈N0916〉香港

アジア最大の風力発電企業

 中国五大発電グループの一つである中国国電集団公司を筆頭株主とする発電会社。内モンゴル自治区、東北地域や東南沿海地域などで風力発電を中心に事業展開するほか、江蘇省で石炭火力発電所の運営も手掛ける。また、潮力発電、バイオマス発電、地熱発電等、新エネルギー開発の実験プロジェクトにも取り組んでいる。09年9月末時点の発電能力(連結ベース、以下同じ)は合計で4936MW、その構成比は風力61.4%、火力38.0%、その他0.6%。

 近年、風力発電設備を大幅に増強し、風力による発電能力は06年末の587MWから09年9月末時点で3032MWと、5倍以上に拡大した。08年末の風力発電能力では中国本土において2割以上の市場シェアを占め、国内だけではなくアジアで最大手、世界でも第5位。一方、石炭火力発電事業に関しては足元で発電能力の積極的な拡充を図っておらず、中核である風力発電事業の成長を支えるために手元資金を供給する役目を担っている。

政策の後押しを受けて、風力発電事業は拡大へ

 08年末時点で中国本土の風力発電能力は全体として12GWに達し、米国、ドイツ、スペインに次いで世界第4位となった。この背景には政府の強い新エネルギー支援策がある。中国の発電会社は生産した電力を配電会社に売却することで利益を得ているが、その配電会社への電力売却に際して政府は火力発電等よりも風力発電による電力を優先して購入する義務を配電会社に負わせ、価格も高く設定している。広大な国土を有し、風力発電に適した地域を多く持つ中国では、今後も政策の後押しを受けて風力発電施設は増加し、13年には国内の発電能力が50GWを上回ると予想される。

 このような中、同社も風力発電能力を今期末に6500MWまで引き上げる計画だ。また、風力発電は前述のように電力の優先売却権を持つことでマクロ経済による電力需要の増減に影響され難く、石炭価格の高騰等、燃料コストの変化にも晒されることがない。それ故、好調な投資環境を受けて同社は中長期的に高い成長を続けよう。

安踏体育用品(アンター・スポーツ)

02020〈N2020〉香港

大手スポーツ用品メーカー

 1994年に福建省で設立された民営のスポーツ用品メーカー。シューズ、ウェア、小物など、「安踏(ANTA)」ブランド製品のデザイン、開発、製造および卸売を手掛ける。ただ、自社で製造する以外にOEM等によって外部からも多くの製品を調達しており、09年上期における自社製品比率は靴35.5%、衣料品14.8%。また、商品の販売でも流通業者やフランチャイズによる店舗運営を通じて行い、中国全土に6000以上の販売拠点を持つ。製造にしても販売にしても外部の力を有効活用することで高成長を遂げてきた。さらに、研究開発に関しても国内外の大学などと共同研究プロジェクトを実施することで高いレベルを保つ。09年上期の売上構成比はシューズ55.4%、ウェア42.2%、小物2.4%。

 今まで同社は機能性を重視したスポーツ用品を一般大衆向けに低価格で提供することを特色としてきた。しかし、最近ではブランド力の強化等によって製品の平均単価は上昇傾向にあり、業績拡大の一因となっている。さらに、子供向けやファッション性を重視した商品を08年以降に相次いで市場へ投入するなど、品揃えの拡充にも力を入れている。また昨年、スポーツウェアブランド「FILA」の中国における事業を買収すると発表した。これによって、高級スポーツウェア市場への参入も果たすこととなった。

COCパートナーとして、ブランドイメージは更に向上

 昨年6月、同社は09‐12年までの期間において中国オリンピック委員会(COC)のスポーツウェアパートナー並びに中国スポーツ代表団の公式パートナーとなる契約を交わした。この契約に基づき、中国スポーツ代表団は10年の広州アジア競技大会や12年のロンドンオリンピックなど、多くの国際大会で「ANTA」ブランドのスポーツウェアを着ることになる。国内のスポーツウェアメーカーでは最大手の李寧が以前にCOCのパートナーを務めることでブランドイメージの向上を図り、事業の拡大に大きく寄与したと見られるだけに、今回のCOCとの契約も「ANTA」ブランドや同社のイメージを向上させ、市場シェアの拡大等、大きな恩恵をもたらそう。

張裕葡萄酒(ヤンタイチャンユー)

200869〈N4690〉深セン

◆国内大手ワインメーカー

 清朝時代の1892年に山東省で設立された張裕醸酒公司を前身として100年以上の歴史を持ち、国内で高いブランド力を誇る老舗ワインメーカー。主力のワインでは自社ブランドの「解百納(Cabernet)」や海外大手メーカーとの提携によるシャトーワインなど、高級品を中心に品揃えの充実を図る。また、ワイン以外にブランデーや健康酒の製造販売も手掛ける。09年上半期での売上高構成比はワイン80.6%、ブランデー14.7%、その他4.7%。販売面では経済発展の進む東部沿海地域を主な市場としている。

 09.1‐9期の業績は売上高が前年同期比15.1%増の29.5億元、純利益で同23.6%増の7.3億元と、二桁の増収増益を確保した。中国のワイン需要は景気の影響を受けやすく、同社でも第1四半期には若干の減収となったが、景気回復とともに第2四半期以降、売上高は増加に転じている。特に、「解百納」やシャトーワインなど、高級ワインの売上が大きく伸びた。一方で、09年前半に発売した低価格ワインも堅調な売れ行きを示している模様。利益率に関しても高級ワインの販売が好調だったことで平均販売単価が押し上げられ、09年第3四半期の粗利益率は前年同期の66%から70%に上昇した。

高級ワインを中心に販売量は増加へ

 一人当りのワイン消費量で世界平均を大きく下回る中国では、経済発展にともなう個人所得の増加によってワイン消費量が今後急速に拡大していくと予想されている。また、中国におけるワイン消費の特徴としてブランド志向が挙げられる。消費者はワインを購入する際、味や価格よりもブランド名を重視する傾向があり、包装などにもこだわる。そのため、中国では高級ワインの需要が中期的に二桁の伸びを続けると考えられる。このような環境下で、同社は逸早くブランドイメージの高級化を確立しており、中国ワイン市場の拡大による恩恵を最も大きく受けることとなろう。ただ、ワイン需要、特に高級ワイン需要に関しては景気動向に左右されやすいため、予想外の景気失速等には充分な注意を払う必要がある。

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