上海街角だより

アーバンリゾート上海

 上海でも梅雨の合間の日差しも徐々に強まり、暑い夏の気配が濃くなってきました。

 徐々に気候が亜熱帯化しつつあると言われる上海ですが、春から秋にかけてのシーズンは、多くの飲食店やホテルなどがオープンテラスを開き、飲食や歓談を楽しむ人が多く見られ、特に夏は夜遅くまでこうしたスペースなどでゆったりとした時間を過ごす人たちが見受けられます。

 一見、お店の中を勝手に人やスクーターが通っている様に見えますが、これは歩道。飲食店の前等はこうした形でお店のテーブルや椅子であっという間に占拠されてしまいます。午前中や昼間は普通の道だった場所でも、夕方以降、こうした形で占有されてしまう場所も多々あります。


 元々は、上海在住の欧米人に向けた店などで見られた写真光景ですが、上海人の生活が豊かになり、またそうした欧米的な時間の楽しみ方をを自然に行える若い世代が増えるにつれ、中国人の客層がメインのお店でもそうしたオープンテラスを提供する場所が増えてきています。


 一昔前に日本で不動産広告などで見受けられた「アーバンリゾート」という言葉。むしろ今日では、上海にこそ相応しい言葉になっている様な気がします。

 中国では日本と異なり学校教育での水泳は必須ではなく、一生泳ぐ機会が無い人も多く存在しますが、そうした中国の中では上海は比較的多くのプールを抱えた都市です。

 2011年には世界水泳も開催され、特徴的な外観の上海オリエンタルスポーツセンター(上海東方体育中心)は各種スポーツイベント等が開かれ、またその周囲には人口池がめぐらされ、夜はライトアップされるなど、イベントに関係なく見ても楽しめるものとなっています。

 上海ヒルズの名前で知られる上海環球金融中心のパークハイアットホテル85階には世界最高の高さにあるプールが存在する等、上海の高級ホテルには宿泊客に無料開放されたプールが付属する場所が多く見受けられます。一部の中国の人にとっては「プール=ホテルにあるもの」という感覚です。


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 浦東のビルに負けないほどの光の装飾が施された観光遊覧船。年間を通じ多くの観光客が利用し、それ以上の数の人々の目を楽しませています。



 また、自然の海ですが、上海にも海水浴場は存在し、金山都市沙灘や碧海金沙水上楽園は人口の砂浜が広がり、夏場は特に多くの人が訪れます。これらの海水浴場では、水質改善の取り組みがなされており、多くの土や砂の影響で海でも透明度の低い場所が多い中国の沿岸とは一線を画しています。

 こうした水質改善とセットになった海水浴場の開発は2005年から2008年頃をピークに相次いで行われ、今では多くの市民に親しまれていますが、上海にかなり長く暮らしていてもその存在を知らない在住外国人も多く存在します。

 そうしたホテルリゾートと人口砂浜によるビーチリゾートをリミックスした様な施設が昨年オープンしたサンシャイン・ビーチです。ここは老碼頭(外灘南側にあるリノベーションスポット、廃墟風ホテルなど、その手の趣味の人にはたまらないホテルなども存在します)にあり、浦東の近代的な高層ビルを眺めつつビーチリゾートが楽しめるという、まさに今の上海ならではのリゾート施設です。


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 上海を代表する外灘の夜景。周辺道路を含めた最開発が進み、外観は昔ながらでもホテルやレストラン等に改装された建物も多く存在します。



 海では無く黄浦江沿いの為、海水浴は出来ませんがプールが存在し、またビーチバレー等のイベントが行われたりもしています。

 こうした新しいリゾートスポットの登場と比較的密接な関係を持っているのが、今も新路線や路線の延長が続いている上海の地下鉄です。前述の老碼頭の場合は9号線の駅があります。地下鉄の広がりがそのまま上海市民の生活エリアの広がりに繋がっているのです。


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 海からも近い上海ですが、上海でウォーターフロントと言うと、黄浦江沿いの外灘及び陸家嘴でしょう。現在建設中の上海中心ビルは昇竜をモチーフにした捻りの入った外観のビルになります。



 さて、今まで開発に伴いリゾート面でも進化した上海に触れてきましたが、元々の上海にもリゾート地っぽい雰囲気は存在し、特に夏はその光景が多く見られます。


 その一つが果物、特にスイカ等の果物の路上販売です。

 近在の農家等から、ある場所ではリアカーで、ある場所ではトラックを乗り付けて、ゴロゴロとスイカを並べて通りがかる人々に売りつけている姿はある意味この季節の風物詩です。中には運搬中や路面に下ろした際に割れてしまっている物もあるのがご愛嬌。

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 衡山路のバー。上海全体にオープンテラスが流行る前から、この辺りではこうしたオープンスペースで午後のひと時を楽しむ欧米人が多く見受けられました。入れ替わりの激しい上海の飲食店では珍しく数十年の歴史を持つ店もあります。



 また、この季節特に良く見られる、歩道や路地の風通しのいい日陰に椅子やデッキチェアを出して昼寝を楽しむお年寄りの姿も、見方を変えれば非常にリゾート的と言えるかもしれません。


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