上海街角だより

地下鉄都市上海

 上海の公共交通と言えば、バスや高速鉄道、旅客機、渡し船等実に様々なものがありますが、中でも人々の暮らしの中心となっているものは、なんと言っても地下鉄でしょう。

 五輪を契機に北京でも地下鉄が作られたり、他の都市でも地下鉄が作られたりしていますが、質量共に上海の地下鉄はそれらを超えており、世界で見ても地下鉄の路線の多さは有数の物です。


 今回はその上海の地下鉄について紹介していきます。


 上海の地下鉄には時刻表がありません。

 どの駅でも始発と終電の時間がそれぞれ記載されているだけで、何時に何本到着するかはどこにも明示されていないのです。

路線図

 上海の地下鉄路線図。市の中心部だけでなく郊外まで広く繋がっているので、かつては工場のみが存在していたエリアなども最近では住宅地として見直されたりしています。



 では、決まった時間内で移動する場合はどうすればいいのか?


 それについては全く心配いりません。


 地下鉄は定刻では無く、ある程度の定間隔で運行しています。

 大体、3~5分に一本、朝夕のラッシュ時にはもっと密な運行をしている路線もあります。

 日本で言えば山手線の感覚に近いでしょうか。乗り損ねてもちょっと待てばすぐに到着しますし、ホームで5分以上待つ事も(トラブルが発生しない限り)ありません。


 新しい路線、新しい駅が目立ち、出入り口は出来ても周辺の建物はまだ工事中などという事も珍しくありませんが、新しく導入された故のプラス要素も多く、駅施設、車輌は清潔ですし、ホームドアは全ての駅に標準として導入されています。万博時にかなり周知徹底された乗車マナーの教育の成果もあって、朝夕のラッシュ時を除けば危険だったり見苦しかったりする光景もまず目にしません。


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 地下鉄駅に近い道路には、こうした地下鉄の号線、駅方向を表示した標識が必ず存在します。昼と夜でかなり表情が変わる上海の街では、この地下鉄駅を示す標識は重要なランドマークです。



 そうした地下鉄関連で日本人からすると驚かされるのは、空港等で見られる手荷物の検査機器が改札の手前に用意されていることでしょうか。パッと見て分かる紙袋やバッグ等はその場で警備の人間に直接中を見せて機械を通さずに済ます事もありますが、下手をすると一駅、二駅だけの利用である地下鉄の移動で、こうした検査はかなり仰々しく感じます。


写真

 左端に写っているのが検査機器で、その側に立っている紺色の服を着た人が警備員です。この検査が導入される前は、ラッシュ時の車内に工事の工具や資材等の大荷物を担いだ人間が居る等という事もありました。



 これは北京五輪を契機に導入されたものであり、現在では居ませんが、当時は解放軍の兵士も地下鉄駅に(限らず各種交通機関、公共施設にも)常駐していました。

 人の部分では変わりましたが、その後も万博があったりなどで、この機械は残され、利用者もごく普通にチェックを受けています。


 近年の路線増加で郊外への広がりと同時に起こっているのが、浦東、虹橋といった空港への地下鉄の接続です。


写真

 全ての駅、全ての路線がホームドア化されています。足元の黄色の表示は乗車待ちの人間の立ち位置を指示したものです。ドアの両脇に並び、降車が先、乗車が後と啓蒙がされ、比較的空いている昼等はともかく、朝夕のラッシュ時にはかなり守られています。



 特に浦西のベッドタウンと浦東のオフィスエリアを繋ぐ路線であった地下鉄二号線は浦東、虹橋の二つの国際空港を直接繋ぐ延長がなされていますし、地下鉄十号線はターミナルの拡大を行い二つのターミナルに増えた虹橋空港の第一、第二ターミナルそれぞれに駅を有するなど海外からの観光、ビジネス利用者等の足としても機能する様になってきています。

 また、地下鉄駅周辺の再開発も進み、レストランやファストフード、フードコート等が充実、郊外の新路線の駅に接続してメガモールが建設されたりと、自宅、オフィスを繋ぐラインが、更に生活の場を広げるネットとなってきているのが昨今の上海の地下鉄事情です。

 上海に来た際はそうした上海の地下鉄を中心に動いてみるのも面白いかもしれません。 一日や三日のフリーパスなんてものもありますから、何度目かの上海訪問なんて人には特にお奨めです。


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