上海街角だより

上海老後事情

 上海の朝は公園などに集まったお年寄りが太極拳を集団でやっていたりという普通の日本人が抱くイメージだけでなく、ジャズダンスの様なダンスを音楽に合わせて集団で踊ったり、音楽サークルなどが集まって演奏や合唱をしたりなどとちょっとしたカルチャーセンター状態です。

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 昼は散歩をする人たちや、仕事の合間の休憩を取る人たちが見られる公園ですが、そうした時間帯にはマンションの東屋や道路に出した机やテーブルでトランプやマージャンに興じるお年よりの姿も見られます。

 そうした元気なお年寄りの多い上海ですが、やはり高齢化社会の波の影響で、様々な変化を見せて来ているようです。

 今回はそうした上海の老後事情について紹介していきます。

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 病院の待合室にお年寄りが多いのは日本も上海も同じ。

 日本人が見ると驚かされる薬局で普通に売っている車椅子も、そうしたお年寄りの利用がほとんどで、車椅子利用のためにそれまで住んでいた市中心部の家を貸し出して、自分はエレベーターの付いたマンションに住んだり、養護ホームに入ったりする人もいるようです。


 養護ホームは最近特に上海に暮らすお年寄りの関心が高くなっている存在で、特に郊外に友人や親戚などで一緒に暮らすグループシェア的な、養護ホームというより養護村といった様な施設も増えています。市の中心部でそれまで暮らしていた環境でも徐々に移動範囲は狭くなり、友人たちに会う回数も減っていく暮らしより、養護施設で顔馴染みと日常的に接することが出来る環境を望む人が多いことや、養護ホームは介護付きのものでなくてもやはりまだまだ高いため、グループでの利用でお金の負担を減らしたいという懐事情も影響しています。

 また、自分はそうしたホームに入っていなくてもそうしたところに遊びに行ったり、泊り込んだりする人も多いようです。これは単純に友人に会うというだけでなく、ちょっとした旅行気分も兼ねている場合もあります。


 もともとは公的なものや医療系の分野だったそうした養護ホームも、最近の不動産の売れ残りの状況を受けて、不動産デベロッパーなどがリゾートマンション、休暇村として着手したものを養護施設として売り出すなどといった動きも見られているようです。


 これは日本でもバブル崩壊後などにリゾートマンションやホテルが買い取られて、養護ホームとして利用されるようになった事例があるので、日本の人にも想像しやすい現象でしょう。


 一方でまだまだ元気なお年寄りたちは中国国内への旅行に高い関心を持っています。


 これは新幹線方式の高速鉄道が中国各地に繋がり、それまでの半分以下の時間で目的地に到達出来るようになったということも強い後押しとなって発生した現象です。

 それまでのちょっと郊外まで足を伸ばす感覚で、国内の離れた観光地、都市まで旅行に行ける。北京五輪で跳ね上がったホテル代なども落ち着きを見せ、無理をしなくても利用出来る様になっている。そうしたこともこのちょっとした旅行ブームにはプラス材料です。


 これは上海に限った現象ではなく、中国全体、特に経済的に発展した地域では普遍的に見られる出来事で、こうした状況を受けて株式市場でも観光、旅行関連の銘柄も物色されたりしています。

 今ではお年寄りでも普通に使いこなす様になったデジカメやスマートフォンなどで、そうした旅行で撮影した写真を戻ってきてから人に見せるのも旅行の楽しみのひとつのようで、自宅を訪れた客人や近所で出会った友人にそうした写真を見せることから写真の楽しみを知って、写真撮影を趣味としている人もいます。


 市内の公園や病院などでお喋りに興じるお年寄りの中にもそうした写真を元に話を咲かせている人もいます。変わっていないように見えて実は色々と変わって着ている。それが上海の今のお年寄りの暮らしなのです。

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