上海街角だより

上海最新スポーツ事情

 上海の秋は短く、残暑の合間に少し秋らしい陽気の日が続いたかと思うと、急に風が冷たくなって冬が来てしまうといった感じですが、それでもスポーツの秋ということでスポーツイベントがおこなわれたり、デパートやネットショップなどでスポーツグッズを目にする機会が増えたりしています。


 元々は中国においては学校教育などでも特にスポーツは一般的でなく、日本における部活動のようなクラブ活動も無いことからスポーツはオリンピックや国際試合など、国家の威信をかけて幼少時から選抜され、鍛え上げられたごく一部の人間によるものという意味合いが強かったのですが、経済開放以降、経済的余裕と余暇を獲得した富裕層、その下のプチ富裕層などからレジャーとしてのスポーツ、特にスキー、スノーボード、ダイビングなどのシーズンスポーツが広がり、また若者の間ではファッション的な意味合いも兼ねた「格好いい」スポーツとしてバスケットボールやテニスが、また一般の人たちには健康に対する関心の高まりから、健康維持、体力増進を図る継続的なスポーツへの取り組みが盛んになってきています。

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 マンションに付属した共用のフィットネスルーム。上海市内には多くのフィットネスクラブが存在しますが、元々駐在員向けの高級物件に見られたフィットネスルーム付きのマンションも不動産価格の高騰に伴う過当競争などもあって、差別化の特色として一般向けにまで広がっています。


 元々、朝の公園などでの集団太極拳など、健康のために日常的に体を動かす中国の人は多いのですが、最近ではランニング、ウォーキング、サイクリングなど、公園などの特定の場所だけでなく、普通の街中でのスポーツを行う人が増えています。

 これは元々、上海に暮らす欧米の駐在者などを中心に見られた光景でしたが、最近では上海人でもおこなう人が増え、通勤時に走ったり、休日に大勢集まってみんなで走ったりとかなり一般化してきています。


 こうしたランナー人口の増加にともない、欧米や日本などでも見られる市民参加型のマラソンもこれからの中国では増えていくことになるでしょう。

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 今年の上海国際マラソン。市民ランナーの増加もあって、こうしたスポーツイベントにも年々多くの人たちが参加する様になってきています。上海万博を通じて育った市民ボランティアなどの存在も、こうした一般参加者の多いイベントが増える下地になっています。



 健康への取り組みとしてのスポーツ、これは中国政府も取り組み、奨励していることですので、今後はより一層一般化、多様化、拡大していくことになります。スポーツ用品、スポーツ関連施設、メディア関連などスポーツ周辺の企業などもこの流れに乗り遅れまいと張り切り、投資筋からも熱い注目が集まっています。


 こうした屋外のスポーツ熱の高まりの思わぬ副産物というか、今の中国の環境事情に影響されたものとして高機能、あるいはファッショナブルなマスクというのも良く売れています。北京でのマラソンなどは参加者が揃ってマスクを着用するというちょっと異様な光景も発生しましたが、薬局や工事関連のグッズを扱う店だけでなく、最近ではスポーツ用品を扱うお店でもマスクを取り扱うようになってきています。


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 上海体育館周りのスポーツショップ。欧米や日本、中国本土ブランドなどを扱うお店が多く立ち並んでいます。体育館に限らず、サッカースタジアムや競技場などの周囲には、規模の差こそあれ、同じ様な光景が見られます。


 また准海路に大型店舗があるユニクロや、あちこちのデパートに出店しているGAPなどのカジュアルウェアを扱うお店や欧米からの進出や中国独自ブランドのストリートカジュアルの店も、こうしたスポーツの一般化の影響で「まずは形から」と動きやすい、乾きやすい服が売れたりもしています。


 市民の意識の高まりと、国家の政策の後押しで、これからの上海の市民生活にとって、スポーツは一層欠かすことの出来ないものとなっていくことでしょう。




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