上海街角だより

上海不動産動向

 日本でも観光地として知られた上海リノベーションを代表するスポット新天地は、現在、再再開発といった形でいくつかの建物が改装、再建築中で人気店の幾つかも閉まったり移転したりと様変わりしています。

 また浦東でも上海センタービルが完成に近付き、昇竜をモチーフとした姿を遠くからでも見ることが出来る様になっています。


 北京五輪や上海万博にかけて活発な大規模開発が続いて来た上海も、一時期は投資目的のみの新規開発、不動産売買が目立っていましたが、最近になってその様子も変わってきています。


 今回はそうした今の上海不動産について紹介していきます。

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 「老房子」と呼ばれる旧租界時代の建物の改装工事。日本でも中国ならではの光景として知られている竹の足場枠組み、足を踏む部分も竹を簀状にまとめたものです。キッチンやトイレが元々は共用なことが多い老房子をそれぞれの部屋にトイレなどを設置して、賃貸向けに改装するなどというリフォーム的な工事が行われることもあります。



 浦東の新規開発から浦西のリノベーション、地下鉄の路線増に伴う通勤エリアの拡大により従来は上海の都市圏からは外れて考えられていた地域が住宅エリアとして開発されるなど、中国の経済発展が目で見て分かる都市、それが上海です。

 万博が終わり、やや下火になっていた上海不動産、現在の起爆剤となっているのは上海ディズニーランドです。

 正式な発表がある以前から、噂を基にあちこちの不動産が投資目的で購入されたりもしてきましたが、ここ最近、関連銘柄が株式市場で注目を浴びるなど再度注目されています。


 一方で、そうしたディズニー特需とも言うべき不動産の盛り上がりから外れた地域では、一度上がってしまった価格を下げることもできず、売れ残ってしまっているマンションや、空室を抱えたオフィスビルもあります。

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 市内の不動産業者の店頭。写真は賃貸住宅物件です。ホワイトボードは急募などで「お得」な物件も多いため、通りがかりに足を止めてじっくりと見ていく人も見られます。家賃がかなり高くなっているだけでなく、浴室、トイレが複数付いた物件などがあることもあって、シェアでの利用も見られ、ネットの不動産サイトでも個人でのシェア利用者募集を扱ったりもしています。



 中国政府の政策、上海市政府の政策の影響もあって、購入した不動産を短期の売買で投資収益をあげていくという、これまで中国都市部の不動産価格を引上げてきた原因でもある投資が難しくなっていることも、マンション等の売れ残りが発生する一因になっています。


 こうした中、富裕層やプチ富裕層に注目されているのが、日本などの海外不動産の購入です。

 銀行等の金融機関も、そうした国外不動産購入のためのローンを手配したり、中には不動産会社や旅行会社や日本の商社などと手を組んで、上海での説明会から始まって観光もありの現地物件視察ツアー、購入した不動産を基に日本の永住権申請手続きなどを一環しておこなう一大イベント的な不動産売買もあります。

 中国の不動産高騰に伴う政策の影響を受けず購入に際するローンも問題無く組めること、また日本の不動産が中国の人から見て割安に感じられること、中国本土から比較的近い位置にあり、中国国内での移動よりも上海からだと時間がかからないこと、自己保有の不動産が日本への永住申請に役立つことなども、こうした日本の不動産投資への注目を高めている要素です。

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 改装中のホテルの様子。上海の場合、歴史建築物として保護されている建物も多く、外観や周囲の雰囲気を壊さない形で(特に高層建築は許可が下りない地域があります)の工事が多く見られます。



 こうしたこともあって、上海の人の中には東京や大阪など大都市圏の交通事情や住環境についてかなり詳しい知識を持った人も見かけるようになってきました。

 日系企業で働く人や、日本の大学への留学経験のある人などが、そうした日本の不動産への投資を検討する人から相談を受けることもあるそうです。

 駐在からの帰国後の日本での住居探しを上海に暮らす中国人の情報に頼る日本人などという光景も、その内見られるようになるかもしれません。




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