上海街角だより

上海の中のヨーロッパ

 旧フランス租界などの西洋建築が多く残り、またイギリスのパブ文化なども入り込んでいる上海では、これからの季節、寒い冬の訪れまで衡山路や永康路などのパブやバーの道路に面したテラスなどで、ビールなどの酒を片手に談笑する人々の姿が見受けられます。

 

 今回はそうした昔から欧州の影響を受けた上海の生活の中で見かけるヨーロッパについて紹介していきます。

 上海市内で走る多くの車、日本、アメリカ、ドイツなどの有名メーカーの車が走っていますが、その大半は中国企業との合資企業の車、そうした合資系以外の外車となると日本系、アメリカ系を抜いて欧州系が圧倒的に優位です。

 ステータス的側面がある自家用車、高級マンションなどの駐車場は輸入車のショールーム状態です。

 中でも人気が高いのはドイツのポルシェ、そしてイギリス(資本はインドタタ社傘下ですが)のレンジローバー。SUVは中国国産車、合資企業生産車でも人気が高いですが、輸入車でも同様に高い人気です。

 マンションなどの駐車場に限らず、街中でもかなりの頻度で見かけ、場所によっては周囲の建物とも相まって、写真に収めたら「本当に中国?」となる光景も発生します。


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 地下鉄陜西駅の再開発で襄陽市場跡に完成したショッピングモールiapm、通りから見ても有名ブランドの店舗が競う様に並んでいますが、内部も多くの欧州ブランドが出店、上海全体でも最新の人気スポットのひとつです。またお洒落な休憩スペースや、准海中路を眺望出来るレストランやカフェ、機能も充実して清潔なトイレもある点も観光・ショッピングでの一休みに便利です。


 家具でもヨーロッパ製の人気は高く、市内のIKEAだけでなく、中国資本の家具専門店やインターネットでの通販でも人気を集めています。

 会社としては欧州でも生産は中国というケースも多いため、デザインの模倣では無くOEM生産の品物がブランドロゴなどだけを無くして安価な商品(特に生産が中止された商品の在庫や生産ライン、資材などを利用して生産されたもの)が販売されている例もあります。

 上海で特に新・新上海人、新上海人などに人気の高い欧風の間取りのマンションなどにフィットする家具として、賃貸マンションのアピールポイント(中国の場合、賃貸マンションなどは家具、基本的な電化製品は部屋に含まれた形で契約されます)になっており、ネット不動産サイトなどでも物件の紹介に室内写真、動画などで紹介されるのが普通なため、見た目で分かるヨーロピアンデザインの家具の需要は常に一定数存在しています。

 また先述のIKEAなどでも扱われるキッチン用品でもヨーロッパ製の人気は高く、調理器具、食器など、市内のデパートなどで比較的高頻度で販促イベントなども行われるなど、企業側の取り組みも熱心です。

 より生活に密接している分野と言えば食品、外食です。

 特に水産物で北欧、農産品でフランスなど、流石に食肉ではアメリカ、オーストラリアに押されていますが、その他の食品では思わぬものまで生産地にヨーロッパの国々の名前を見ることが出来ます。また輸入食品は専門のスーパーだけでなく、個人規模の商店などもあり、昔はロシア経由で入ってくることが多かった欧州の様々な品が、最近では中国の人によって直接買い付けられて輸入されたりしています。


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 個人規模の輸入食品店、以前は輸入ビールもアメリカ、ドイツ、イギリスのものくらいしか目にしませんでしたが、最近ではベルギービールを良く目にする様になっています。また日本でも余り見かけない北欧の食品や安全意識の高まりの影響なども受けた輸入ミネラルウォーターなど、品揃えも多様になっています。


 外食はファストフードではアメリカのマクドナルドやケンタッキー・フライドチキン、中国系のチェーン店が目立ちますが、中国風のメニュー、中国風の店舗で全く外国資本であることが分からない形で躍進している欧州資本のファストフードチェーンも存在しています。

 レストランなどでは定番とも言えるフレンチ、イタリアンだけでなく、ドイツ風のビアレストランやイギリス風のティーハウス、ギリシャ料理、スペイン料理などなど多くのヨーロッパ料理のレストランが存在し、オーナーや料理長がヨーロッパ出身で何十年も営業を続けている店なども存在しています。

 中国でありながらヨーロッパの影響の強い街、それが上海なのです。




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