上海街角だより

上海道路事情

 上海は元々が湿地帯で、市内の高速道路や橋を除くとほとんどの道に高低差がありません。

 こうしたことから、ディーゼル車に比べると非力な電気自動車や電動自転車がかなり早い時期から普及してきました。

 だからといって全く平坦な道が続いているわけでもなく、自転車で実際に街中を走ると、意外と力を入れてこがないといけない場所が多く、ちょっとした距離でも予想外に疲れます。

 今回は、旅行やビジネスなどでの訪問では意外と気付きにくい、上海の道路事情について紹介します。


写真

 日本人が「中国」と聞いて頭にうかぶ大量の自転車。現在の上海では電動自転車の占める割合が圧倒的に多く、たくさんの自転車は、自転車屋の店先くらいでしか目にしなくなりました。


 上海市内の道路で、すぐに気付くことは「一方通行が非常に多い」ことです。

 また浦西地区は、旧租界などの歴史的建築物を残している関係で、道幅が狭い道路のままです。歩くとすぐなのに、車だと遠回りしないとたどり着けないといったことがよくあり、意外とかさむタクシー料金に、やきもきさせられることでしょう。

 一方で幹線道路は非常に道幅が広く、歩行者は青信号で渡りきれないこともあり、多少移動しても歩道橋を利用した方が安全です。

 また中国では、日本の左折にあたる右折の場合、赤信号でも右折が可能で、多くの右折車がノーブレーキどころかアクセルを踏み込んで曲がってきます。なので、歩行者が青でも全く渡れないことがあります。

 またタクシーやバスといった安全運転が必須の車両でも、乱暴な運転やひどい時には信号無視などをします。一昔前は、「止まってくれるだろう」と日本の感覚のまま道路を渡ろうとした日本人の駐在員が交通事故にあうこともありました。

 自家用車は住宅に次いで高価な買い物であるため、ステータスシンボル的な意味合いが強く、ポルシェやフェラーリなどのいわゆる高級スポーツカーを目にすることが多いのも特徴と言えるかもしれません。

写真

 欧州っぽいテイストの上海のお店。旧租界などでは欧州よりも欧州らしい建物が多く残っていて、こうした絵になる光景もよく見られます。

 最近では上海でも猫カフェなどが登場していますが、上海の商店は猫を飼っているところが多く、飲食店に限らず、果物屋や洋服店、靴屋などにも看板猫がいたりします。

 そうした猫たちと出会えるのも、徒歩ならではの楽しみ方のひとつです。


 一方歩道は、より町の人々の生活に密接していますが、「ふさがっていることが多い」という特徴があります。

 スペースを十分に確保できている方が珍しいくらいで、日本でも問題になっている駐輪だけでなく、飲食店はテーブルや椅子を出して営業したり、床屋の営業や、食べ物の屋台が出ています。ひどい時には、車道にまではみ出て、車が徐行運転でしか通行できない場合があります。

 また椅子や机を持ち出して昼寝やトランプ、将棋をしたり、それを観戦する人もいて、ちょっとした青空娯楽室といった感じになっている時もあります。

 万博を機に路上での物売りや物乞いを排除しましたが、時間の経過とともにまた混沌さを取り戻しつつあります。


 その他にも、建設、改築現場などで使用する資材や機器を歩道にそのまま置いたり、建築ゴミをそのまま出したりしていることも多く、安全確保や歩行者通路の確保などは行われていません。


 徒歩での散策といえば、ポプラなどの街路樹が印象的な旧フランス租界エリアですが、街路樹の根のせいで路面がウネウネと波打っていることがあり、かかとの高い靴やサンダルでは歩きづらいです。

 木の根が無いところでも、段差に配慮されて作られていないので(道路だけに限らず、建物内の通路や居住スペースなどでも同じです)、ぱっと見では気付かない高低差があって、つまずいたりすることがあります。


 マイナス要素的なことを紹介してしまいましたが、「そういったものだ」とあらかじめわかったうえで、それに適した靴でのんびりと歩けば、タクシーや地下鉄だけで移動するよりもいっそう楽しめるのが上海の街です。

 市内の居住地区などでは通り抜けができる所もあって、思わぬショートカットになったりすることも珍しくありません。

 上海を訪れる機会があれば、そうした道をのんびりと歩くことで出会える光景を楽しんでみるのもお勧めです。




中国株取引のリスク
株価や為替の変動等により損失が生じるおそれがあります。
中国株取引の手数料について
中国株の手数料は、国内手数料、現地手数料、為替手数料と3種類の手数料があり、このスペースに表示するのが難しいため、詳細は中国株の「手数料とリスクについて」でご確認ください。
中国株は、クーリング・オフの対象にはなりません。
詳しくは手数料とリスクについてをご覧ください。