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【中国株レポート】 華潤置地(チャイナリソーシズランド、01109)

08.06.11

北京を拠点とする大手不動産会社

国有企業の中国華潤総公司が、香港登記の華潤(集団)有限公司などを通じて支配する不動産会社。北京を中心に上海、成都、武漢、合肥などで不動産開発と不動産投資を行う。

親会社から今後も大規模な資産注入が予想され、1 株当たり純資産(不動産の含み益を含めたもの)は飛躍的に増加する可能性を秘めている。また、07 年は3 回の資産注入と「先旧 後新」方式による増資で、同社のバランスシートは大きく改善しており、中国本土で開発用地の積極的な取得を行う可能性が高く、これも1 株当たり純資産を高める要因だ。

なお、商業ビル、オフィスビルといった投資不動産からの安定した賃貸料収入が同社収益の安定性に寄与しており、不動産セクターの中では株式投資のリスクが相対的に低い。

四川大地震の影響を考慮しても収益見通しに大きな変化はないもよう

同社にとって成都は重要な開発地域の一つであり、四川大地震の発生とともに、株価は下落したが、過剰反応だと考えられる。確かに、地震を契機に四川省での不動産取引と不 動産建設は大きな影響を受けよう。被災者の救済と道路・橋梁やガス・水道といったインフラの再建が優先されるからだ。

しかし、四川大地震の影響を考慮し、成都の不動産開発プロジェクトを保守的に見積もっても、同社の収益が大きく下方修正される可能性は少ない。例えば、地震後における成都の不動産開発プロジェクトについて、平均分譲価格を5~10%引き下げ、08 年の完工物件は計画の50%に止まると仮定しても(09 年も50%を想定)、08 年から10 年にかけての純利益の伸びは1~5%程度引き下げられるだけとの予想である。

一方、北京、上海などその他の主要な開発地域では市場予想を上回る平均販売価格を達成しており、こうした地域での販売好調が、成都での事業の遅れを吸収するだろう。 さらに、中長期的な視点で考えると、四川大地震は人々の安全性に対する意識を高め、旧式な住宅から有力な不動産開発会社が建設する耐震性能の高い新しい住宅へと建て替え・住み替えが加速されよう。

低コスト資金の調達で業界シェアは拡大へ

前述の通り、親会社は、先行き、同社に対して大規模な資産注入を行う可能性があり、同社事業の成長を大きく後押しすることになろう。また、インフレ抑制のために金融引き締めが強化される中、不動産会社にとっては資金調達がますます難しくなっているが、同社は政府系であるということが資金調達の面で大きな強みとなろう。

例えば、同社における平均有利子負債の利子率は06 年の5.7%から金融引き締めが強化され始めた07 年にはむしろ5.3%へ低下している。同社は低コストでの有利な資金調達先を持っているわけで、不動産会社が持続的な成長を確保するために必要な開発用地を獲得していく上で、極めて有利な立場に立っていると言えよう。資金調達が出来ず、用地取得を思うに任せない不動産会社が増える中で、同社は有利な資金調達による積極的な開発用地の取得を進める可能性が高く、不動産業界でのシェア拡大が顕著に進むことになろう。

なお、中央銀行である中国人民銀行が金融引き締めを一段と強化すれば、不動産会社の株価は調整しやすい。しかし、中国経済が緩やかに減速していく中で、食品価格の高騰もピークを迎えつつあり、消費者物価の上昇率は年後半には緩やかに低下していくことも期待される。そうなれば、金融引き締めの一巡が視野に入り、資金調達力で優位に立つ大手不動産会社に継続的な見直し買いが入る可能性が高まろう。

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