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【中国株レポート】百盛(パークソン、03368)

08.09.24

中国の大手百貨店チェーン

 「百盛」や「愛客家」(エキストラ)のブランドで、百貨店・スーパーマーケット事業を中国本土で展開するマレーシア系企業。08年6月末で、28都市の一等地に42店舗を展開。直接の商品販売に加えて、テナント売上高の一定割合をテナント料収入として売上高に計上しているため、小売業ながら、08年6月中間期の売上高純利益率は23.4%と極めて高い。

 ファッション・衣料、化粧品・アクセサリー、家庭用品、家電製品を扱っている。中産階級と中高級所得層を主な顧客としており、婦人服と化粧品に特に強みを持つ。百貨店としての知名度は中国で極めて高く、中産階級の急速な台頭が同社の高成長の大きな追い風となっている。既存店売上高の高い伸び、積極的な新規出店と店舗買収が同社の成長を支えており、当面は2ケタ増収増益の基調に大きな変化はなさそうだ。

既存店売上高は二ケタの伸びが続く

 08年6月中間期の業績は、売上高が前年同期比18.6%増の17.6億元、営業利益が同24.5\%増の5.9億元、当期純利益が同35.7\%増の4.1億元と増収増益を達成した。業績好調の背景は、既存店売上高の伸びと利益率の改善。

 中間期の既存店売上高は前年同期比14.4%増と二ケタの伸びが続いた。過去3 年の既存店売上高が概ね17%~19%の増加だったことと比較すると、ややペースダウンしたことになるが、1月末の大雪、5月の四川大地震、インフレの進展、株式市場の低迷など08年前半の厳しい環境のなかでの2ケタ成長は評価に値するものと言えよう。

 営業利益率は前年同期の32.2%から今中間期には33.8%と1.5ポイントの上昇、営業利益は24.5%の伸びとなった。これは、①低採算の北京と長沙の2店舗を閉鎖、②従業員ストックオプション費用の減少を主因に人件費が抑制されたこと、などが要因。なお、純利益段階では実効税率の低下もあり営業利益を上回る増益率とった。

08年下期については、慎重ながらも、楽観的な見方

 6~7月の既存店売上高は前年同期比17%増ペースに復帰し、08年上期の同14.4%増から改善をみせた。中国の商務部(商務省のこと)が小売企業の上位1000社を対象に実施した調査によれば、貴金属・宝石、アパレル・衣料品、家具・家電、レジャー用品といった裁量的な消費財(基礎消費財以外の消費財)は四川大地震のあった5月に売れ行きが落ちた後、6月に大きく回復しており、四川大地震の影響は一時的なもので止まったようだ。百盛の6~7月の既存店売上高の増加ペースの高まりはこの傾向を反映したものだ。

 しかし、中国経済は減速しており、08年下期には経済成長率が10%を下回ってくる可能性が高い。つれて、個人所得の伸びもやや低下してくる見込み。したがって、08年通期の既存店売上高は前年比15%台に止まると見られる。15%台の既存店売上高の増加ペースを維持できれば、前年比30%台の増益ペースを維持できると考えており、同社の高い成長性に変化はない見込みだ。

インフレ率のピークアウトは同社にとってプラスに

 今後の中国の消費と同社売上高にとって大きな支援材料になるとみられるのが、消費者物価で見たインフレ率の低下傾向。中国の消費者物価上昇率は、4月の前年同月比8.5%をピークに、8月には同4.9%と着実に低下している。これまで高騰 を続けてきた食品価格が落ち着き始めているからだが、消費に占める食品支出の割合が高い中国で、食品価格が落ち着けば、それだけ実質所得が向上し、百盛の得意とする婦人服や化粧品といった裁量的な消費財への支出が増えることになろう。不振が続く株式市場が底入れすればさらに同社の売上げを押し上げる可能性もある。

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