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【中国株レポート】中海石油化学(チャイナブルーケミカル、03983)

09.01.28

窒素肥料の大手メーカー

 中国最大規模の窒素肥料メーカーの一つ。主力製品の尿素は「富島」ブランドで有名であり、国内トップレベルのシェアを持つ。このほかメタノールの生産・販売も行う。08年6月中間期の売上構成は肥料(尿素)64.3%、メタノール32.0%、その他3.7%。国務院国有資産監督管理委員会の直接管理下にある中国海洋石油総公司の傘下で、香港上場の中国海洋石油(00883)とは兄弟会社の関係。海南省の生産拠点では原料の天然ガスを同社から安定的に調達。

08年6月中間期は2ケタ増収増益に

 08年6月中間期は前年同期比22.5%の増収、純利益で同16.9%の増益となった。主因は尿素、メタノールの価格上昇。原料・生産要素の価格上昇にともなう生産コスト増加、国際価格の高騰などを背景に、同期の国内尿素小売価格は概算で2085元/トンとなり、前年同期比で14%上昇した。メタノールの卸売価格も同16%上昇。これにともない同社製品の販売価格も概算で尿素が同12%、メタノールが同36%、それぞれ上昇した。販売量の増加も後押しし、製品別の売上高は肥料(尿素)が前年同期比12.8%増、メタノールが同49.6%増。天然ガスの約8割を兄弟会社である中国海洋石油から調達するなど、安定的な原料調達が奏功し、粗利益率も同3.3ポイント改善し、46.4%に上昇した。

価格下落が懸念材料だが、買収効果でカバー

 尿素の国内価格は昨年9月から下落基調に転じ、12月の尿素価格は約2030元/トンと、昨年3月の水準に戻った。需要の減少に加え、輸出難などによる国内供給の過剰感などが主な要因。09年の業績へのマイナス影響は避けられない見通しだが、買収による事業規模の拡大でカバーが可能とみられる。

 同社は安定的なキャッシュフローを背景に、積極的な買収・設備投資を事業拡大の柱に据えており、08年に親会社からリン酸肥料メーカー、リン鉱石採掘会社を買収。これにより、親会社から肥料関連資産の大半を引き継いだほか、従来の窒素に加え、リン酸肥料についても、原材料調達から加工まで一貫して担う安定した事業展開が可能となった。買収した2社の07年の純利益は単純合計で約7840万元。業績への貢献は09年3月からとなる見通しで、価格下落のマイナス影響をほぼカバーできると考えられる。

 加えて、来年にかけて続々稼働する新規プロジェクトが、業績拡大に寄与する見込み。メタノール・プロジェクト、ポリアセタール・プロジェクトは、予定通り来年10-12月期に生産開始の予定で、製品構成の改善にも繋がる見込み。

政策の強力な後押しがポジティブ要因に

 中央政府は経済成長維持のために、矢継ぎ早に大規模な内需拡大策を打ち出しているが、なかでも農村部の振興は喫緊の課題。農村インフラ整備、農業への補助金拡大、流通網の整備、「家電下郷」(農民による家電購入の促進策)の推進など、種類は豊富であり、いずれも農民の生活水準を高め、生産意欲の向上につながるものである。したがってこれらの政策は同社の規模拡大の裏打ちとなる肥料需要の回復・拡大に、大きく寄与する可能性が高い。さらに政府は肥料業界の振興策をすでに明らかにしており、これには、安定的な肥料供給の確保、販売価格の規制緩和・市場化の促進、輸出抑制措置の緩和――などが盛り込まれている。

 同社は業界のリーディングカンパニーとして、これらの政策からも恩恵を享受できる可能性が高い。安定した価格での原材料調達が可能な同社にとって、柔軟な販売価格の設定は、収益力の向上に繋がる。尿素輸出関税率の引き下げなど輸出環境の改善は、輸出を広く手がける同社にとって追い風になる。このほか同社の主力製品である「富島」は経済・利便性などで優秀といわれるBB肥料(2種類以上の粒状原料を物理的に配合したもの)に分類されており、ブランド力も加わり、製品の競争力は高いといえる。買収・設備投資による規模・製品構成の拡大、政策の後押し、価格・需要の回復期待などを背景に、同社は中長期的にも堅調な業績を維持する見通し。

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