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【中国株レポート】黄山旅行開発(コウザンリョコウカイハツ、900942)

09.02.04

世界遺産の「黄山」を管理・運営する観光会社

 中国屈指の名山として知られる黄山の観光サービス会社。世界自然遺産、世界文化遺産、世界地質公園に認定されている黄山風景区の管理・運営のほか、ホテル・旅行会社の経営などを手がける。08年6月中間期での売上構成は、入園料収入34.2%、ホテル22.7%、ロープウエー運賃収入21.8%。

 実質支配者である地元政府から黄山風景区の入園料の徴収について独占的なライセンスを受けていることが強み(代わりに入園料収入の50%を地元政府に納めている)。

足元の業績は堅調

 08年6月中間期は前年同期比で4.8%の増収、純利益で同10.8%の増益となった。入園料収入は前年同期に比べ6.0%減少したが、ロープウエー(同8.9%増)、ホテル(同10.5%増)、旅行会社(同31.9%増)など、他の部門の好調でカバー。特に昨年の料金値上げ効果が現れたロープウエー部門が業績を下支えした。08年1-9月期も前年同期比で11.0%増収、同13.0%増益と、増収増益を維持した。うち7-9月期の増収率は19.2%と前年同期の9.8%を大きく上回った。

 08年は大寒波、四川省大地震をはじめとする自然災害、景気減速などの影響も加わり旅行業界全体の増収率は前年の22.6%から4%前後に大きく落ち込んだもよう。こうしたなか、同社が堅調な業績を維持している主因として、入園者数の増加が挙げられる。08年の入園者数は224万3900人で前年比10.3%増と2年連続で2ケタの伸びを記録。一部入園料金の実質的な値下げ、オフシーズンの需要喚起策、観光施設・交通アクセスの整備などが奏功した。

入園料金値上げの計画が好材料に

 減少基調にある入園料収入だが、09年は増加に転じる可能性が高い。現在、入園料金は1人200元(12-2月のオフシーズンは120元)だが、上半期中に最大15%の値上げを計画している。値上げには政府の認可が必要だが、計画が順調に進み、本格的な観光シーズンの始まりである5月1-3日の連休に間に合えば、1-4月の入園者数は通年の2割強にすぎないため、通年での入園料収入の増加に寄与しよう。

 入園料金の値上げに伴う入園者数へのマイナス影響も軽微にとどまると考えられる。交通インフラの整備により、特に長江デルタ地域から黄山へのアクセスが格段に便利になるからで、中長期的にはこれらが同社の業績を押し上げる可能性が高い。

交通インフラ、有給休暇など旅行環境の整備が追い風

 政府による景気刺激策を追い風に、黄山へアクセスする交通網の整備が急ピッチで進む見通しだ。安徽省の南端に位置する黄山市は浙江省、江西省に隣接するほか、上海市、杭州市など長江デルタ地域とも距離的に近く、地理的な重要性は高い。道路、鉄道、航空網の整備が計画されており、特に鉄道網については、複数の大型プロジェクトが09年中に着工に移される見込み。このうち杭州・黄山間の直通専用列車は来年末までに開通する見通しで、これにより杭州からのアクセスは30分以内に、上海からも10時間以上から1時間半以内に縮まるという。黄山観光客の半分以上が長江デルタ地域からであることから、同鉄道の開通は入園者数の増加に直結するとみられる。

 このほか政府は内需拡大策の一環として旅行業の振興に積極的であることも好材料。08年に有給休暇制度が全国的に整備されたことで、大型連休以外での旅行需要の増加も見込まれるほか、景気後退の影響で「国内、近場、安価、手軽」の旅行が注目されるとみられる。

 これらのプラス要因により、同社は都市部の中間・富裕層からの旅行需要を更に獲得できるとみられ、中長期的にも堅調な業績を維持できると考えられる。

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