新着情報

【中国株レポート】山東威高集団医用高分子製品(08199)

09.02.18

研究開発を重視する医療機器メーカー

 山東省威海市の医療機器メーカー。筆頭株主は民営企業の威高集団有限公司。米国医療機器メーカーのメドトロニック社も資本参加している。

 主力製品は使い捨ての点滴・輸血器具、注射器、血液パック、透析器具、歯科器材、人工骨材料、血液透析設備、心臓ステントなど。病院、血液センター、卸売会社などに販売するほか、海外にも輸出している。08年1-9月期の売上構成比は、使い捨て医療機器事業78.6%、整形器具事業11.9%、その他9.5%。

 研究開発では中国科学院長春応用化学研究所、中国科学院大連化学物理研究所、中国人民解放軍総医院、第三軍医大学第一附属医院などと連携している。

08年1-9月期は大幅増収益を達成

 同社の08年1-9月期業績は、売上高が前年同期比47.1%増の11.4億元、純利益が同65.0%増の3.3億元(香港会計基準、未監査)。粗利益率が60%以上の高級点滴器具、カテーテル、使い捨て式安全注射器などの高付加価値製品の売上構成が33.8%から44.2%に拡大、売上総利益率は47.1%と3ポイント上昇した。

 ①主力の使い捨て医療機器事業では売上高が47.9%、セグメント損益が56.4%の伸びと大幅増収益に。熱可塑性エラストマー(TPE)素材を用いた新製品の好調で点滴器具が同42.5%増収と大幅に伸びたほか、注射針も静脈カテーテル用など高付加価値製品を中心に同108.2%増収。また、薬剤入り注射器も同102.0%増収など全般的に高採算製品が伸び、大幅増益につながった。②整形器具事業でも売上高が同90.9%増、セグメント損益が同79.0%増と医療機器を上回る好調ぶり。

 両事業部門を通して、利益貢献の高い販売先に経営資源を集中させるなどで、販売コストの抑制に努めた一方、利益率の低い一般製品のウエイトを低下させるなどの施策を実施したことも採算の向上につながった。

研究開発の成果が着々と現れる

 競争力強化を目指して研究開発に注力している。08年1-9月の研究開発費は3840万元、前年同期比3倍増で、同期間に12の特許を新規に取得、また11の特許を申請中だ。ちなみに08年9月現在で保有する特許権は130以上、うち11は発明についてのもの。

 直近の成果では、08年に中国科学院長春応用化学研究所と共同でポリ乳酸を原材料とした新型の使い捨て注射器を開発した。材料コストを減らせるとともに、生物分解可能な材料であるため、従来型製品より地球にも優しい。また、同社が特許権を持っている熱可塑性エラストマーを原材料とする点滴器具も製品化した。薬液を吸収しないため安全性が高く、従来のポリ塩化ビニル(PVC)でできた製品を完全に代替できると同社では期待している。

 さらに、中国科学院大連化学物理研究所と共同で開発したポリスルホン膜合成血液透析器具が国家発展改革委員会に「国家高技術産業化示範工程項目」と認定された。政府の強力な支持を受けてのものだが、これまで外国企業に依存していた製品分野なだけに今後の応用が期待される。

米メドトロニック社との連携を強化

 去年12月アメリカの大手医療機器メーカー・メドトロニック社が同社の第2位株主となった。整形器具事業での連携を通じて、同社グループの設計・生産能力を高め、グローバル市場での競争力を強化する狙い。

 メドトロニック社への新株割当発行により資金力が十分にある同社は、競争相手を買収・合併することで、速やかな発展を目指している。生産能力の増強及び発展の速い県レベル医療機器市場でのシェア拡大を狙う。

 政策に影響を受け易い医療機器セクターであるが、高額な輸入品を高品質で安価な国産製品で代替する政策方針を考えれば、同社のポジショニングは今後も有利だろう。海外の主要病院サプライヤーグループとも戦略的提携を狙い、ブランドイメージの向上と輸出拡大に注力する計画だが、先進各国の医療制度がさらされているコスト削減圧力を鑑みると、今後は国内のみならず、海外市場での売上拡大が期待できよう。

広告審査済

中国株取引のリスク
株価や為替の変動等により損失が生じるおそれがあります。
中国株取引の手数料について
中国株の手数料は、国内手数料、現地手数料、為替手数料と3種類の手数料があり、このスペースに表示するのが難しいため、詳細は中国株の「手数料とリスクについて」でご確認ください。
中国株は、クーリング・オフの対象にはなりません。
詳しくは手数料とリスクについてをご覧ください。