新着情報

【中国株レポート】中国中鉄(チャイナレールウェイ、00390)

09.03.04

鉄道インフラを主力とする世界的な総合建設会社

 鉄道インフラ建設を中核とする総合建設会社。主力事業はインフラ建設で、鉄道、道路、都市建設などを幅広くカバー。鉄道分野では中国鉄建(01186)と市場を寡占している。鉄道行政を所管する鉄道部の一部門を前身とする中央企業の中国鉄路工程総公司が実質支配者。2008年版「FortuneGlobal500」の建設分野で、国内同業トップの世界4位にランクインしている。08年6月中間期の売上構成比はインフラ建設85.8%、工事設備・部品製造3.5%、調査・設計・コンサルティング2.0%、不動産開発1.64%。一方、セグメント別の利益構成比で見ると、それぞれ68.9%、5.1%、7.5%、15.6%となっている。

主力事業は好調を維持

 08年6月中間期の売上高は前年同期比26.6%増の930億元、純利益も同190.1%増の19億600万元(国際会計基準)と大幅増収増益となった。政府による積極的な投資を追い風に、鉄道インフラ建設の売上高が約5割増と好調だったことが主因。コスト削減効果も表れ、全体の粗利益率は8.0%と前年同期を0.4ポイント上回った。

 下期もインフラ建設事業は好調を維持している。政府は鉄道整備に積極的であるが、11月からは景気下支えの要素も加わり、動きが加速。同社はこの恩恵を享受し、全体での08年通年の新規受注額は概算で4000億元を超え、前年実績を約7割上回る見込み。これは07年通年の売上高の2.3倍に上る十分な量といえよう。

為替リスクが最大の懸念材料

 懸念材料として、為替リスクの高さが挙げられる。昨年下期から顕在化し、同社が9月末までの累計の評価損は19億3900万元に上る。同社は08年通年でも50%以上の減益見通しを発表している(これらはすべて中国会計基準)。損失の発生源は07年12月のH株上場で調達した外貨資金。9月末で172億3800万元相当に上るこの資金は当局からの許可が下りないために、人民元に兌換することができず、リスクにさらされている。

 このほか同社は効率性で競合する中国鉄建に劣っている。08年中間期の粗利益率は8.0%と中国鉄建を0.7ポイント上回っているものの、効率性をみると会社組織の肥大化がみられ、従業員数は中国鉄建の約1.5倍、1人あたり売上高は8割に過ぎない。

大規模なインフラ開発を追い風に、業績拡大が見込める

 懸念材料である為替リスクについて、今年は改善が見込まれている。外貨建の調達資金ついて、元高基調の鈍化などを背景に、同社は人民元への兌換を当局が今後認める見通し。これらのことによって、今後は同リスクが限定的なものにとどまると予想される。

 効率性については、同社は事業別経営体制の構築、傘下企業の整理をはじめとする組織再編を継続中。ただ、本業の収益力については、①08年の新規受注の価格水準は07年よりも高く、年末の価格水準も上期より有利、②主要原料価格の下落基調――などを背景に、今後も利益率の改善が見込まれよう。

 新規受注も、政府による積極的なインフラ投資により、今後も大きく伸びると予想される。08年11月に鉄道部が発表した中長期鉄道網整備計画によると、20年までに約4万kmの鉄道を新規建設し、総投資額は5兆元を超えるという。毎年3000億元以上を支出するとされ、09年は1万kmの新規建設、約6000億元の鉄道建設を予定している。業界大手であり、発注元の鉄道部との関係も深い同社は、この恩恵を直接享受できるといえる。すでに子会社を通じて1月に約250億元、2月は合計で450億元を超える大型受注を落札済み。今後も旺盛なインフラ投資を追い風に、同社の業績は拡大すると考えられる。

広告審査済

中国株取引のリスク
株価や為替の変動等により損失が生じるおそれがあります。
中国株取引の手数料について
中国株の手数料は、国内手数料、現地手数料、為替手数料と3種類の手数料があり、このスペースに表示するのが難しいため、詳細は中国株の「手数料とリスクについて」でご確認ください。
中国株は、クーリング・オフの対象にはなりません。
詳しくは手数料とリスクについてをご覧ください。