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【中国株レポート】比亜迪(BYD、01211)

09.03.11

二次電池で世界トップクラスのシェアを誇る民営企業

 二次電池(充電式電池)、携帯電話用部品・組立サービス、自動車の製造・販売を主力とする広東省深セン市を本拠とした民営企業。実質支配者である王伝福・総裁が95年に創業した。二次電池ではリチウムイオン電池などを製造しており、携帯電話端末機向けでは国内最大、世界でもトップクラスのシェアを誇る。07年にスピンオフ上場させた傘下の比亜迪電子(00285)は、ノキア、モトローラなどの端末メーカーに部品を供給するほか、EMS(電子機器受託生産)、ODM(相手先ブランドによる設計・製造)なども手がけている。このほか03年に参入した自動車事業は、比亜迪汽車有限公司を通じて「F3」シリーズなどの乗用車を製造・販売する。

優れた事業構成、バフェット氏による投資などでも有名

 国内7都市に主要な製造拠点を設置。08年6月中間期の地域別売上比率は国内69%、欧州8%、米国6%、インド3%など。セグメント別で見ると携帯電話用部品・組立サービスが43%、自動車31%、二次電池26%と、バランスの取れた事業構成となっているもよう。同社は02年の上場以来、高成長を続けており、07年までの売上高の複利成長率は50%を超える。著名投資家のバフェット氏が率いる投資会社が08年9月に資本参加すると発表したことでも有名。このほか電池技術を活かしたエコカー(低公害車)の開発に積極的であり、08年12月に世界に先駆けてプラグインハイブリッド車「F3DM」の量産化に成功した。

足元は増収を維持、ただし利益率の悪化も

 08年6月中間期は売上高が123億9414万元で前年同期に比べ44%増えたものの、純利益は同7%減の5億9566万元にとどまった。粗利益率の低い携帯電話組立サービスが大きく伸びたことのほか、原材料価格の上昇、人民元高なども加わり、全体の粗利益率は同2ポイント減の約19%に低下。小幅減益の主因となった。電池事業全体は同1%増の小幅増収。リチウムイオン電池こそ同27%増収となったものの、電動工具の需要不振でニッケル電池は同15%減収にとどまったことなどが響いた。

 業績全体を下支えしたのは同71%増収の自動車事業。「F6」などの新シリーズを投入したことなどが奏功し、同期の販売台数は同94%増の7万2357台と急増した。

世界経済減速のマイナス影響も限定的

 08年下期から本格化した景気後退にともない、世界的な携帯電話端末の需要も、09年は減少に転じると予想される。電池、携帯電話用部品・組立サービス事業に対する受注減少、価格下落の圧力などは強まっており、直近業績へのマイナス影響は避けられないだろう。ただし、これも限定的であるとみられる。同社の各事業は垂直統合的な構造となっており、ワンストップサービスが提供できる。自動車も含めて中核部品の内製化も進んでいる。このため製品管理・コスト削減などが実施しやすい。さらに政府は電子情報産業の振興策で、有力企業の発展を奨励していく方針。二次電池などで有力外資と世界市場で争う国内のハイテク企業として、政策的な支援も見込めよう。

エコカーを柱とした自動車事業が中長期的な成長源に

 景気後退で拡大スピードが鈍化し、さらに外資との合弁企業が7割以上のシェアを占めている国内市場で、同社の自動車事業は急速に成長している。高いブランド力・技術力を背景に、同社の08年通年の販売台数は前年比で7割増と高い伸びを示したもようだ。同社は将来有望とされるハイブリッド車、電気自動車などの先端分野で、技術面で有力外資と渡り合える国内メーカーのブランドとしての地位を築いているといえよう。このブランド力は主力である低・中価格帯市場で、更なる追い風となる可能性が高い。さらに政府は低排出、低公害車の普及、国産技術の発展などを奨励しており、同社は中長期的にも政策的恩恵を享受できると思われる。

 世界的な環境問題の深刻化を受け、自動車は中長期的にガソリン車からエコカー主体に切り替わるといわれている。この本命とされるのが電気自動車。同社は電池事業のノウハウを活かし、来年までに電気自動車を投入する見込みであり、国内外のエコカー市場で一定の地位を占める中国企業となる可能性がある。中長期的にみると、自動車事業は同社の成長源になるといえよう。

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