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【中国株レポート】東風汽車集団(00489)

09.04.22

普通乗用車で業界第3位の大手自動車メーカー

 日産自動車、プジョー・シトロエンや本田技研工業とそれぞれ合弁会社を設立し、乗用車、商用車を製造する。昨年末時点での年間生産能力は乗用車91万台、商用車40万台、エンジン146万台。08年の国内販売シェアは乗用車で10.8%、商用車で12.6%を占めた。中型トラックやSUV車市場では業界トップの販売量を誇り、普通乗用車の販売でも業界第3位に位置する。

08年業績は増収増益に

 08年12月本決算は売上高が前年比19.0%増の705.7億元、純利益で同7.2%増の40.4億元となった。配当に関しては0.045元の予定(5月15日権利落ち)。08年の自動車販売台数は乗用車、商用車ともに業界平均を上回った。

 ただ、商用車は上期に22万1千台の販売を達成したが、下期の販売台数は上期の反動や景気動向に対する不透明感を受けて11万台と大きく落ち込んだ。一方、乗用車は年間を通して好調だった。通期の販売台数が72万7千台と、前年比14.0%増加して業界平均を6.7%ポイントも上回った。特に、SUV車の「CR-V」が好調で、販売台数は同75%増の8万台以上とSUV市場ではトップの販売台数を誇った。また、昨年投入した東風シトロエンの「c-Elysee」も年間で5万5千台を販売した。

景気対策の後押しを受けて09年は小型車が拡大へ

 昨年下期と同様に、09年も商用車市場は厳しい状況が予想される。実際に1-3月期の業界全体の販売状況を見ても商用車は前年同期比6.1%減少している。現在、政府の内需拡大策を受けたインフラ建設が加速しており、大型トラックに対する需要など、一定の商用車需要は見込めるものの、昨年上期のような販売量は期待できないだろう。そのため、同社でも少なくとも09年上期は商用車販売に苦戦が強いられよう。

 だが一方、業界全体で小型乗用車市場の拡大が見込まれる。年初に政府が自動車産業の振興策を発表し、排気量1600cc以下の乗用車に対する車両取得税の減税や、排気量1300cc以下の小型乗用車購入に関して対農民の財政補助が盛り込まれた。この影響等で乗用車の販売台数は回復に転じている。1-3月期の乗用車販売台数は業界全体で前年同期比7.8%増の約200万台まで回復した。中でも1600cc以下の乗用車販売は2月に前年同月比4割以上、3月も同2割を上回る増加を示している。同社も「c-Elysee」や東風プジョー「307」など、人気車種を多数有しており、この恩恵を大きく受けると考えられる。

 昨年、乗用車の販売台数で業界平均を上回る高い伸びを示しただけに政府の景気対策による後押しは商用車の落ち込みを補い、更なる成長をもたらすものと期待される。4月22日より上海国際モーターショウが一般公開されており、世界中の自動車メーカーが中国市場に注目を集めている今、株式市場でも自動車銘柄に注目が集まり、株価水準見直しの可能性がある。

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