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【4月28日の香港市場】

2015.04.28 18:51

 主要指数はいずれも小幅な値動き。ハンセン指数は前日比0.03%高の2万8442.75ポイントと3日続伸した一方で、H株指数は0.17%安の1万4714.79ポイント3営業日ぶりに反落した。レッドチップ指数も6営業日ぶりに下げ、0.07%安の5591.32ポイントだった。メインボードの売買代金は前日比で約1割減少。概算で1706億800万HKドルだった。「港股通」(上海市場からの香港株投資)の買越額は13億300万元だった。

 本日の香港市場は神経質な地合いに終始。強弱双方の材料が交錯するなか、主要指数は概ね狭いレンジで弱含んだ。前日に好材料視された大型国有企業の再編加速の観測について、中国当局がこれを否定。これを受け、利益確定の動きが活発化した。一部企業の業績下振れや不祥事、IPO(新規公開)による需給懸念などが重なって本土市場が調整すると、H株とレッドチップの両指数の重しとなり、もみ合いながらもマイナス圏で引けた。一方で中国の追加金融緩和の観測が一段と強まり、全体の地合いを下支え。また、ギリシャ政府代表団の刷新で欧州各国との交渉が進むとの見方も出るなど、外部環境は落ち着いており、ハンセン指数はかろうじてプラス引けした。

 複数の外電が中国の追加緩和の可能性に言及。これもあり本土系金融株が堅調で、中国建設銀行(00939.HK)が1.83%高、平安保険(02318.HK)が1.55%高、中国銀行(03988.HK)が1.46%高、交通銀行(03328.HK)が1.13%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率上位に並んだ。このほか、大型コングロマットの中国中信(00267.HK)が上昇率1位の5.78%高。大手投資銀行によるポジティブな評価が好感された。開催中の上海モーターショーの効果もあり、自動車関連株の一角が上昇。BYD(01211.HK)は中間期の大幅増益見通しも手がかりとなり、2.08%高で引けた。

 一方で石油株が大幅に調整し、中国石油天然気(00857.HK)が4.69%安でハンセン指数構成銘柄の下落率2位。大幅減益の1-3月期決算に加えて、中間期も業績低迷が続く見通しであることが嫌気された。ライバルの中国石油化工(00386.HK)は経営幹部の不祥事が伝わり、同1位の4.84%安に沈んだ。4月のマカオのカジノ収入が大きく落ち込むとの見方から、カジノ株の銀河娯楽(00027.HK)が1.66%安、サンズチャイナ(01928.HK)が1.22%安。再編観測の後退もあり、鉄鋼株が利益確定売りに押された。馬鞍山鋼鉄(00323.HK)が4.76%安、重慶鋼鉄(01053.HK)が3.93%安、鞍鋼(00347.HK)が2.60%安。このほか、鉄道設備の両大手である中国南車(01766.HK)と中国北車(06199.HK)が、それぞれ3.33%安、2.61%安。さまざまな業界の再編観測のきっかけとなった両社の合併計画は審査・承認手続きが無事に完了。もっとも、好材料出尽くしに加え、これまで再編をテーマに急騰してきた反動から、本日も調整した。(中国部・畦田)

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