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【9月9日の香港市場】

2015.09.09 18:06

 主要指数はそろって大幅続伸。ハンセン数は前日比4.10%高の2万2131.31ポイント、H株指数は5.23%高の9975.53ポイント、レッドチップ指数は3.31%高の4108.67ポイントだった。メインボードの売買代金は前日に比べ約40%増加し、概算で1154億3300万HKドル。「港股通」(上海経由の香港株投資)は3億3900万元の買い越しだった。

 前日のニューヨーク市場は、ダウ平均が大幅反発。休場中に中国株や欧州株が上昇したことを好感した。外部環境の好転を受け、香港の主要指数は高く寄り付き、その後も上げ幅を拡大。上海市場が堅調だったほか、東京市場が大幅高となったことも追い風となった。ダウ平均先物も上げ幅を拡大し、投資家心理が改善した。香港メインボードの売買代金は7営業日ぶりに1000億HKドルを超えた。ハンセン指数は12営業日ぶりに終値で2万2000ポイントを回復。H株指数は終盤で1万ポイントを抜いたが、終値を大台に乗せることはできなかった。

 中国の財政部(財政省)が経済の安定成長に向けた財政支援を強化すると発表。公共サービスの一部を民間に委ねる官民パートナーシップ(PPP)の推進、地方政府の債務整理、税制改革などを含めた幅広い内容で、これを材料に本土系銘柄が買われた。ハンセン指数の構成銘柄では、本土系石油株が大幅高。中国石油化工(00386.HK)が上昇率1位の8.48%高だったほか、中国石油天然気(00857.HK)が6.77%高、中国海洋石油(00883.HK)が4.43%高。世界的に低迷していた株式市況の反転を背景にリスクオンの動きが加速し、原油相場が大きく上昇したことが材料視された。石炭最大手の神華能源(01088.HK)も7.05%高と買われた。時価総額の大きな本土系も大幅に続伸した。

 香港系の銘柄では、長江和記(00001.HK)が6.08%高。子会社の長江基建集団(01038.HK)が孫会社の電能実業(00006.HK)を吸収合併する計画が買い材料となった。これにより長江和記の連結負債比率が低下するうえ、多額の特別配当を得られることを好感した。なお、電能実業は5.84%高、長江基建集団は4.15%高だった。

 そのほかの銘柄では、雨潤食品(01068.HK)が12.50%高。筆頭株主が保有株を融創中国(01918.HK)に売却することで交渉していることが材料視された。融創中国は雨潤食品の筆頭株主との提携計画が不安視され、3.51%安となった。(中国部・千原)

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