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【10月15日の香港市場】

2015.10.15 18:18

 主要指数はいずれも急反発し、レッドチップ指数は前日比2.32%高の4283.64ポイント。さらに、ハンセン指数は1.99%高の2万2888.17ポイント、H株指数は2.11%高の1万552.93ポイントと、3日ぶりに上昇した。メインボードの売買代金は前日比で約26%も増加し、概算で907億6900万HKドル。4営業日ぶりに900億HKドル台に乗せた。「港股通」(上海経由の香港株投資)は引き続き買い越しだったが、買越額はわずか9500万元にとどまった。

 前日の米国株市場は地区連銀経済報告(ベージュブック)が米国経済の減速懸念を意識させ、ダウ平均が続落。外部環境の不透明感が高まった。それでも本日の香港市場では主要指数が高くスタート。依然として割安感が残っているほか、中国の弱い物価指標が追加緩和の期待感を高めた。さらに中国共産党の第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)の開催を今月後半に控え、政策期待が拡大。折しも中国政府は宅配便業界の成長や、農村での電子商取引(Eコマース)、原発新設、交通インフラ建設などに関する政策支援を矢継ぎ早に発表しており、投資家心理が好転した。ハンセン指数は前場で順調に上げ幅を拡大。後場は2万3000ポイントを天井に高値圏でもみ合い、そのまま引けた。また、A株市場が急反発したことを好感し、H株とレッドチップの両指数も堅調に推移。いずれも高値圏で引けた。

 マカオのカジノ大手である銀河娯楽(00027.HK)が11.28%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。7-9月期の利益が前四半期比で拡大したことが好感された、カジノ業界の最悪期は峠を越したとの観測から、サンズチャイナ(01928.HK)が同2位の10.25%高。同じくライバルの澳門博彩控股(00880.HK)も6.00%高と買い戻された。中国政府が宅配便産業の成長支援の姿勢を明確にしたことで、大手の中国外運(00598.HK)が7.12%高。また、原発新設に向けて向こう5年で5000億元を投じるとの計画から、中広核砿業(01164.HK)が7.69%高、中国広核電力(01816.HK)が4.10%高、東方電気(01072.HK)が3.51%高など、原発関連株が上昇した。

 さらに航空宇宙分野の巨大国有企業である中国航空工業集団公司(AVIC)の傘下A株企業が売買を停止したことで、再編観測が台頭。中航国際控股(00161.HK)が6.11%高、中国航空科技工業(02357.HK)が4.60%高、中国航空工業国際(00232.HK)が2.15%高と、香港上場の傘下企業に思惑買いが入った。また、通信大手3社が基地局資産を共同設立の整備会社に譲渡すると発表。これを手がかりに最大手の中国移動(00941.HK)が2.74%高と買われた。

 一方で米国経済の減速を警戒し、大手商社の利豊(00494.HK)が4.28%安に沈んだ。前日の急騰の反動から、新エネ・再エネ関連の銘柄も反落し、新疆金風科技(02208.HK)が1.16%安。このほか、ディスプレイメーカーの冠捷科技(00903.HK)は1-9月期の赤字拡大見通しが嫌気され、2.56%安で引けた。(中国部・畦田)

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