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【5月12日の香港市場】

2016.05.12 18:18

 主要指数はいずれも小幅に続落した。ハンセン指数は前日比0.69%安の1万9915.46ポイント、H株指数は0.35%安の8413.72ポイント。レッドチップ指数は3日続落し、0.006%安の3534.33ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約9%減少し、概算で539億100万HKドル。なお、「港股通」(上海経由の香港株投資)は7億8300万元の買い越しだった。

 足元の調整の反動もあり、ハンセン指数は小高く寄り付いた。だが、上海A株の大幅調整を受け、ハンセン指数も直後に2万ポイントの大台を割り込み下げに転じると、その後は大台を回復できず、軟調な値動きだった。終値ベースでの大台割れは約2カ月ぶり。主要企業の決算下振れを受けて前日の米国株市場が反落するなど、外部環境の悪化が重しになった。また、週明けに中国共産党機関紙『人民日報』に掲載された中国経済の「L字型トレンド」と構造改革優先で安易な景気対策を否定する論文をめぐり、政府筋からこれを支持する声が出てきており、政策期待の後退と景気低迷の長期化が警戒された。
 
 昨日に続いて機械・設備セクターが全般的にさえない。上場規則違反の疑いで当局が調査中の瀋機集団昆明機床(00300.HK)には引き続きろうばい売りが膨らみ、7.11%安と大幅に続落。建機大手の中聯重科(01157.HK)は後場で下げ幅を広げ、4.66%安に沈んだ。また、建設大手の中国建築国際(03311.HK)は建築部門の受注減少が嫌気され、9.13%安と急落。ITセクターが概ね軟調で、ソフト会社の博雅互動(00434.HK)は当局による経営トップへの調査開始が伝えられ、14.73%安と売り込まれた。

 また、香港地場系では大手財閥「長江集団」の傘下企業が低迷。電能実業(00006.HK)は中間期の特別配当を見送る考えを明らかにし、ハンセン指数構成銘柄の下落率1位となる2.66%安に沈んだ。中核企業の長江和記(00001.HK)は英国携帯電話事業での買収・統合計画を欧州当局が退けたことを受け、0.91%安で引けた。

 一方で原油相場の上昇を追い風に、崑崙能源(00135.HK)が2.64%高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1位。中国海洋石油(00883.HK)が1.11%高、中国石油天然気(00857.HK)が0.75%高と、石油株が堅調だった。また、小型音響部品大手の瑞声科技(02018.HK)は1-3月期で引き続き増収増益を確保したことから、2.76%高としっかり。(中国部・畦田)

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