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【6月2日の中国本土市場】

2016.06.02 17:09

 主要指数はいずれも小幅に上昇した。上海市場は上海総合指数が前日比0.40%高の2925.22ポイント、A株指数が0.40%高の3061.77ポイントと反発したほか、B株指数は続伸し、0.41%高の350.13ポイント。深セン市場は3日続伸し、A株指数が0.96%高の1992.66ポイント、B株指数が0.52%高の1078.24ポイント。両市場の売買代金(速報値)は3営業日ぶりに減少。概算で5605億元となり、前日を約14%下回った。また、「滬股通」(香港経由の上海A株投資)の買越額も12億500万元に減少した。

 本土市場は昨日に続いて方向感に乏しい地合いだった。上海総合指数は前日終値を挟んだ小動きに終始し、最終的に反発して引けた。OPEC(石油輸出国機構)総会、欧州中央銀行(ECB)理事会、米雇用統計などの重要イベントを控え、全般的に様子見ムードが鮮明だった。さらに長江流域での洪水リスクや、米中両国の通商問題、米国の利上げをめぐる警戒感が強く、上値を抑えた。一方で本日の対米ドルの基準レートが大幅な人民元高に設定されたことが、全体の地合いを下支え。また、幅広い銘柄で割安感が出ており、押し目買いも指数の上昇を支えた。

 両市場全体では2000近くの銘柄が値上がり。人民元の先安感が和らぎ、中国南方航空'A'(600029.SS)が3.79%高、吉祥航空(603885.SS)が2.83%高、中国東方航空'A'(600115.SS)が2.38%高、中国国際航空'A'(601111.SS)が2.28%高など、航空株が堅調。端午節の連休が来週に近づくなか、消費セクターの一角が上昇した。古越竜山紹興酒(600059.SS)が3.68%高、安徽口子酒業(603589.SS)が3.31%高、今世縁酒業(603369.SS)が2.73%高、茅台酒(600519.SS)が1.49%高など、酒造株の値上がりが目立った。また、政策支援を織り込み、ITなどのハイテク銘柄が堅調で、電子素材の凱盛科技(600552.SS)がストップ高、電子製品の環旭電子(601231.SS)が9.88%高。個別では深セン高速道路'A'(600548.SS)が3.68%高。深セン市の高速道路「広深沿江高速公路・深セン区間」の第2期プロジェクトに参画することを明らかにし、これが好感された。

 一方で前日買われたセメント大手の北京金隅'A'(601992.SS)が調整し、1.32%安。銀行株がさえず、浦東発展銀行(600000.SS)が0.93%安、中信銀行'A'(601998.SS)が0.86%安、招商銀行'A'(600036.SS)が0.56%安で、上海総合指数の重しになった。
 
 B株市場は7割の銘柄が値上がり。上海B株では地場系の開発業者が堅調で、上海陸家嘴金融貿易区開発(900932.SS)が1.42%高、上海外高橋集団(900912.SS)が1.36%高。リゾート開発会社の海航創新(上海)(900955.SS)は6.73%高と動意付き、上昇率1位になった。深センB株では引き続き建築株の神州長城(200018.SZ)に配当狙いの買いが入り、2.98%高で上昇率1位になった。(中国部・畦田)

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