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【5月22日の香港市場】

2017.05.22 18:08

 主要指数はそろって上昇。ハンセン指数は前営業日比0.85%高の2万5391.34ポイント、レッドチップ指数は1.08%高の4011.06ポイントと、いずれも続伸した。H株指数は5営業日ぶりに反発し、1.04%高の1万374.32ポイント。メインボードの売買代金は先週末に比べ約17%増加し、概算で818億5000万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は、上海経由が23億5400万元、深セン経由が3億5100万元だった。

 先週末の米国株市場は好調な経済指標などを手がかりに、ダウ平均が続伸。また、石油輸出国機構(OPEC)総会を前に、ニューヨークWTI原油先物も大幅に上昇した。米国での株式・原油の上昇を追い風に、週明けの香港株市場では主要指数が小高くスタート。朝方に上げ幅を広げると、その後は概ね本日の高値圏で推移した。ハンセン指数は2万5500ポイント超えが視野に入り、レッドチップ指数は約5週間ぶりに4000ポイントを回復した。

 保険マネーの重点建設プロジェクトへの投資が今後拡大するとの観測から、本土系保険株が上昇。平安保険(02318.HK)が4.10%高、中国人寿保険(02628.HK)が2.47%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1、4位となった。中国人民銀行(中央銀行)が資金供給に動いたことで、金融引き締めへの警戒感が後退。招商銀行(03968.HK)が2.33%高、中国光大銀行(06818.HK)が0.86%高など、銀行株も堅調。また、先週発表した1-3月期決算が好材料視され、大型ネット株のテンセント(00700.HK)が同3位の2.60%高。複数のアナリストによるポジティブレポートも買い材料になった。金山軟件(03888.HK)が4.24%高、浪潮国際(00596.HK)が2.43%高、金蝶国際(00268.HK)が0.63%高など、ほかのITセクターも連れ高。

 また、国務院が石油天然ガス体制改革に対する意見書を発表。さらにメタンハイドレードの試験生産成功も引き続き材料視され、石油・ガスセクターもしっかり。安東油田服務(03337.HK)が10.52%高、巨涛海洋石油服務(03303.HK)が6.39%高、
中海油田服務(02883.HK)が3.53%高など、油ガス田開発のサービス会社が物色された。

 一方で香港政府が新たな不動産引き締め策を発表したことから、香港地場系の不動産株が軟調だった。沿線開発も手がける地下鉄運営会社の香港鉄路(00066.HK)が2.11%安で、ハンセン指数構成銘柄の下落率1位。九龍倉集団(00004.HK)が0.75%安、新世界発展(00017.HK)が0.71%安、新鴻基地産(00016.HK)が0.52%安と売られ、指数の重しになった。個別ではEMS大手の富智康集団(02038.HK)が4.79%安。17年6月中間期が当初の予想以上の赤字となる見通しを明らかにし、これが売り材料となった。(中国部・畦田)

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