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【6月14日の中国本土市場】

2018.06.14 17:21

 主要指数は小幅に続落。上海市場は上海総合指数が前日比0.18%安の3044.15ポイント、B株指数が0.11%安の307.61ポイント。深セン市場は深セン成分指数が0.76%安の1万84.18ポイント、B株指数が0.13%安の1127.30ポイントだった。両市場の売買代金は前日比で約7%減少し、概算で3174億元。なお、買越額は「滬股通」(香港経由の上海A株投資)が19億3100万元、「深股通」(香港経由の深センA株投資)が9億9300万元にそれぞれ増加した(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 本土市場は神経質な地合いに終始。上海総合、深セン成分の両指数は前場で上げに転じる場面もみられたが、概ねマイナス圏でのもみ合いが続いた。本日未明に米連邦公開市場委員会(FOMC)は今年2回目の利上げに踏み切り、年内にあと2回実施する見通しを発表。米国の利上げ加速による資本流出の懸念が燻り、A株市場の地合いを重くした。市場予想を下回る5月の中国の主要統計、米国による制裁関税発動の観測なども悪材料視された。もっとも、上海総合指数の3000ポイント割れが意識されると、割安感から押し目を買う動きもみられ、指数の下げ幅は限られた。

 両市場全体で約1900の銘柄が下落。引き続き米国要因からハイテク大手の中興通訊'A'(000063.SZ)がストップ安に沈んだ。先ごろ上場して急騰が続いた工業富聯(601138.SS)も本日は急反落し、両銘柄の大幅安が全体の地合いを悪くした。米ドルの先高感が国際商品相場の先安感につながり、非鉄セクターが概ね軟調。華友鈷業(603799.SS)が3.00%安、紫金砿業'A'(601899.SS)が1.25%安に沈んだ。国務院が医薬品の輸入関税のさらなる引き下げを示唆し、競争激化懸念から通化東宝薬業(600867.SS)が3.22%安、広州白雲山医薬'A'(600332.SS)が2.95%安など、医薬セクターがさえない。

 一方で約1300銘柄が上昇。国内の業界再編の進展が好感され、凌源鋼鉄(600231.SS)が9.09%高、北京首鋼(000959.SZ)が4.10%高、河鋼(000709.SZ)が2.89%高など、鉄鋼株の上昇が目立った。金利上昇の観測を背景に保険株が物色された。太平洋保険'A'(601601.SS)が3.00%高、新華人寿保険'A'(601336.SS)が1.51%高。1-5月の保険料収入を明らかにした中国人寿保険'A'(601628.SS)は0.36%高だった。

 なお、上海B株の値上がり銘柄は約3割に過ぎなかったが、大型株が総じて堅調で指数の下げ幅を縮めた。深センB株は値上がり・値下がり数が拮抗。家電株の無錫小天鵝(200418.SZ)が下落率1位の2.33%安に沈み、指数もわずかに下げた。(中国部・畦田)
 
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