時流レポート

鶴のひと声

オルタナティブ投資の雄、J-REIT

2012年10月15日

REITとは

 REIT(不動産投信)は、多くの投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設など、複数の不動産等を購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する上場型の投資信託だ。

 国内での歴史は浅く、日本版のJ-REITが東証に上場したのは01年9月のこと。その後、上場銘柄数は増え、今年8月末時点の時価総額は約3兆7千億円に上る。また、株式や債券などの伝統的資産との相関が比較的低いため、分散投資へのニーズから再び注目されつつある。

堅調に推移するJ-REIT

 実際に年初からの動きを見ても、10月12日時点で東証株価指数(TOPIX)が昨年末比マイナス3.3%だったのに対して東証REIT指数は同プラス21.9%と堅調に推移している。海外市場等の影響を受けて株式市場が低迷する一方で、国内の不動産市場に底打ち感があるためだ。

TOPIX指数と東証REIT指数の比較チャート
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不動産市場も底打ちの兆し

 3月に発表された公示地価では首都圏を中心に大都市の地価に下げ止まり感があるほか、足元では東京都内の大型物流施設の賃料も2年半ぶりに上昇へと転じている。

 更に、国内の長期金利が低水準に留まっている事も不動産投資に対して追い風。債券投資に偏っていた国内金融機関が直近の低金利を受けJ-REITの保有比率を高めているようだ。

 加えて、米ゴールドマン・サックス社も我が国の不動産市場の先行きに注目し、私募型で投資を再開すると発表した。同社では今後3-4年で4千億円規模の投資を見込む。

地価変動率の推移(商業地)
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今後の見通し

 欧州債務危機の影響でリスクオフの動きが見られるなど、株式市場は爬行色が強く、債券市場も低金利に据え置かれている状況では伝統的資産への投資環境は厳しい。

 その一方で、J-REITに対する投資は比較的高い配当利回りが見込めるうえ、不動産価格が本格的に上昇すれば、そのメリットも期待できよう。それ故、J-REITはオルタナティブ(代替)投資の主力商品として、今後更に人気を集めるだろう。


鶴之園 勝治 内藤証券 営業推進部
日本証券アナリスト協会検定会員・CFP(日本FP協会認定)

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