マンスリーレポート

'17.12.22 投資調査部

2018年の相場展望

外需・成長・中小型株が買われ年央高

◆世界経済は米国を中心に成長が加速

 2018年も世界景気は拡大基調が維持される。IMF(国際通貨基金)の経済見通しは、実質成長率が2017年の+3.6%から+3.7%へと加速。中国やユーロ圏、日本は減速するが、米国やインド、資源国を中心に潜在成長(米国1%台後半、ユーロ圏1.5%程度)を上回る回復を見込む。

 米国の税制改革は減税規模が10年間で1兆5千億ドル程度であり、単年度経済への影響は限定的になろう。ただ、ほぼ完全雇用な状態での減税となるため、消費者心理の好転は小さくなく、設備投資の増加も含めて米景気を力強く支えよう。ユーロ圏は、ユーロ危機の動揺が静まり政治的リスクも低下。景気循環的な回復がさらに進み、持続性あるものになってきた。設備投資による内需拡大に堅調な個人消費、新興国経済の拡大による外需も加わり底堅い展開になろう。

◆日本経済は輸出と設備投資が主導

 2018年の日本経済は、海外経済の回復や円安基調に伴う輸出の増加、高水準な企業収益を背景に設備投資の回復が見込まれる。イノベーションを誘発する製品・部材、FA(工場の自動化)機器の需要は大きくなろう。一方、実質所得の低迷が続く家計部門は消費、住宅投資ともに低調に推移する可能性がある。当面は企業部門の輸出と設備投資を主導にした成長が続こう。

 企業収益は好調だが、2018年の成長率は2017年よりも低下する可能性がある。賃上げによる人件費の増加や原油高に伴う原材料費の増加などから、増益率の鈍化が考えられる。仮に、企業収益が減速すれば、設備投資の伸び悩みは避けられないだろう。

 ドル円相場ついては、1ドル108円~118円のレンジ相場となろう。米国はインフレ率の上昇が鈍く、デフレ払拭にはなお時間を要するとみる。

IMF(国際通貨基金)の世界経済見通し
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商品市況と円相場の推移
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◆2018年の株式見通し

 年前半は好調に推移。米国の減税政策で、世界経済の拡大や好業績企業の増加など楽観的な見通しが拡がろう。3月までに発表される見込みの海外大手半導体メーカーの設備投資計画も注目される。半導体関連株の上昇に牽引されて、日経平均株価は6~7月に25000円前後の高値を付けるとみる。投資対象は電機や機械などの外需業種ほか、ハイテク・ITなどの成長株や中小型株。

 年後半は調整局面。欧米の金融引き締めに伴う2019年の世界景気の減速や、米中間選挙での共和党敗北観測が懸念されよう。2019年10月の消費税増税に伴う業績の減益懸念のほか、日銀の金融引き締め、年間6兆円ペースのETF(株式上場投信)購入の減額が株価の下振れ要因に。日経平均株価は10~11月に23000円前後に下落するとみる。投資対象は世界規模での金利上昇を受け、銀行や商社株、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)の低い大型株。

 投資テーマはIoT(モノのインターネット)やEV(電気自動車)、フィンテック、働き方改革、業界再編に期待する。注目の政治イベントは、日中首脳の相互訪問、日露平和条約と北方領土2島返還。リスク要因は、中国経済が金融引締めで急減速、2019年以降の米景気減速、中東、北朝鮮の地政学リスク。(12/22 田部井)

2018年の株式相場イメージ
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2017年の銘柄・業種別騰落率(15/12/30~12/20)
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