マーケットレポート

マーケットの視点

世界株市場の中でも日本株市場は久々の勢いを実現、「日本企業再評価」・“円安気味”の流れに乗って暫くは強気姿勢で

・ 先週末の日経平均株価は前週末比“263.21円、2.8%”上昇の「9647円38銭」で引け、11年8月4日終値「9659円18銭」以来の9600円台を回復、その一方で欧米、新興国の株式市場は総じて一進一退の動きに止まり日本株市場の勢いが目立った。日本株市場以外では、「住宅購入規制」緩和の「ニュース」が伝わり24日付けで預金準備率を0.5%引き下げたことで上海総合指数、資源価格急騰を背景に豪州株市場の値上がりも目立った。NYダウは1万3000ドル、NASDAQは3000ポイントの節目の大台回復を目前に一旦は足踏みしている。

・ 日本株市場の中でも中小型株市場の続騰が際立っている。東証2部指数は先週末の24日までで29連騰となり、75年4~5月に記録した26連騰を抜き史上最長記録更新を続け、株価水準も23日終値「2361.21ポイント」と震災後の高値である昨年7月11日「2360.87ポイント」を上回り、震災直前の高値3月4日「2425.84ポイント」、昨年来高値2月21日「2429.26ポイント」にも迫りつつある。日経ジャスダック平均も1月18日~2月6日までの14連騰後も堅調で1月18日~2月24日の間に“26勝2敗”を記録、24日終値は「1303.70ポイント」と震災当日の3月11日終値「1309.24ポイント」以来となる1300ポイント台を回復、TOPIXも2月に入ってから先週末まで“14勝4敗”の上昇トレンド。同期間の上昇率は日経平均株価“9.6%”、TOPIX“10.5%”、東証2部指数“7.3%”、日経ジャスダック平均“6.1%”と世界株市場の中でも久々に抜き出たパフォーマンスとなっている。

・ 投資主体別売買動向によると、2月第3週(13~17日)まで8週連続で海外投資家の買い越しが続いている。このような日本株市場の勢いは、原油、金など資源価格急騰に見られるように世界的な金融緩和の中での流動性資金が再び溢れ出しているところへ日銀の実質的な「物価目標」宣言で円高修正の流れが定着する方向性が明確になったことの要因が大きい。更に、新興株市場及びTOPIXの記録的な連騰が続いた背景としては、裾野の広い物色が継続しているためと推測される。リーマン・ショック不況、東日本大震災、タイ洪水と日本株市場に対して大きなダメージが続いた過程の中でリスク回避のために日本株物色の極めて狭い範囲に限定されたものになっていた。このため、注目すべき内容を有し業績好調であっても、認知度が低いことやアナリストがカバーしてないことなどで物色対象にならず割安放置されたままの企業が数多く存在していた。例えば、大証上場、東証2部市場、日経ジャスダック市場には内容の割には異常なほどの低PER、低PBRの銘柄がゴロゴロあった。また、東証1部市場でも地元基盤の地方小売りの中で業績好調ながら株価が無反応という企業が目立っていた。そのような銘柄群に対する丹念な買い入れが今回の連騰記録に結び付いているものと考えられる。今回の日本株市場の上昇の根底には『日本企業の再評価』という流れがある。となれば、三重苦に苛まれた結果となる11年度の業績を見ているのではなく、12年度以降、あるいは更にその先を見据え始めた投資行動になっているものと考えられる。だからこそ、日経225ベースの今期予想PERが24日時点で“21.85倍”まで跳ね上がっているのだろう。PBRは全体で“1.08倍”まで回復したが、個別にはなお東証1部全体では6割強が1倍割れのままにあるという。従って、今後暫くは『日本企業再評価』の流れが続くものと予想する。

・ 今週は、29日に欧州中央銀行が3年物資金供給オペで欧州銀行に対して最大1兆ユーロの大量資金を供給することが予想されており、現実に行われれば欧州問題に対する不安感は一層薄まることになる。米国では28日に「CB消費者信頼感指数」、29日に「ベージュブック」、1日に「ISM製造業景況指数」が発表されるが、好内容の発表となれば81円/米ドル台、109円/ユーロ台まで進んだ為替が更に円安気味となる可能性は高い。国内では1日に「法人企業統計調査(平成23年10~12月期)」が発表されるが、12.3期第3四半期決算が予想以上に厳しかったことからみて比較的厳しめの内容になりそうだが、12月に発表した「日銀短観(12月調査)」での大企業・製造業の想定為替レートが“79円02銭”、今回の決算発表での12年1~3月期の為替想定も概ね78円/米ドル前後、105円/ユーロ前後であることからすれば、足下が円安気味に推移して行くことによって“日本株買い”に対する安心感が一段と高まる展開が続くことになろう。当面は強気でマーケットに臨みたいところだ。


(中島)


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主な決算発表予定

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