マーケットレポート

マーケットの視点

米NYダウ、独DAXが今週にも史上最高値更新すれば日経平均株価の見劣り際立ち、来期業績を前提に強気姿勢継続

・世界同時株高の様相を呈している。日経平均株価は先週に12週連続上昇と、連続記録は1958年12月から59年4月の17週連続以来まで遡る長期記録となった。当時は“岩戸景気”(58年7月~61年12月、42カ月)の最中で「投資が投資を呼ぶ」と言われた高度成長期にあたる。東京タワーが完工したのが58年12月で、64年開催の東京オリンピックに向けて東海道新幹線や高速道路などの建設ラッシュが始まった時期である。日経平均株価は30日に「1万1113円95銭」と10年4月30日「1万1057円40銭」以来の1万1000円突破となってもなお休まずに4日続騰し、先週末は「1万1191円34銭」、前週末比“264.69円高”とリーマン・ショックからの回復後の高値である10年4月5日「1万1339円30銭」を更新目前となり、今週中にも2年10カ月ぶりに更新する公算が大きい。その場合、次はリーマン・ショック急落過程にあった08年9月25日「1万2006円53銭」以来の1万2000円越えを目指すことになる。一方、先週末のNYダウは前日比“149.21ドル高”の大幅上昇となり「1万4009ドル79セント」と一気に1万4000ドル台に乗せ、史上最高値である10年9月の「1万4164ドル53セント」まで“154.74ドル、1.10%”まで迫り、今週中にも更新することが見えている。既に世界の株式市場では世界経済の足下の厳しさよりも13年後半以降の回復を織り込むような展開になっている。となれば、日本株市場に関しても、強い円安基調が続いていることもあり、現在発表中の12年度決算よりも“円安、世界経済回復”を見据えた来13年度決算に重きを置くことになり、当面は堅調なマーケットが続くと予想する。

・13.3期第3四半期決算は12年10~12月期ということで円安効果がまだ大きく反映されておらず、日経新聞が2月2日に伝えるところによると1日までに発表済みの524社のうち210社が通期見通しを修正したが、6割の127社が下方修正、4割の83社が上方修正になり、下方修正優位になっている。ただ、修正しなかった314社の中に上方修正予備軍が多く含まれていると推測され、実際に下方修正優位かどうかは判別し難い。今回、下方修正と理由としては、「中国の買い控えと需要後退、半導体/液晶の不振、パソコン低迷、米アップルの下方修正」などとなっている。例えばホンダは今期の営業利益見通しを5400億円と据え置いたが、主に中国販売未達の影響で四輪車販売台数を6万台下方修正したことによるマイナス380億円を、第3四半期以降の想定外の円安効果400億円が相殺するとした。パナソニックも中国での買い控えの影響がエアコンを中心に売上高で900億円、営業利益で第3四半期以降の想定外の円安効果400億円が270億円程度になるとしているが、通期の営業利益見通し1400億円、前期比220%増を据え置いた。第4四半期(13年1~3月期)に関する為替前提はホンダが85円/米ドル、110円/ユーロ、パナソニックが85円/米ドル、105円/ユーロといずれも足下の実勢よりも大幅な“円高”と慎重に構えている。今週の決算発表は自動車ではトヨタ、日産自動車、電機では日立、東芝、三菱電機、ソニー、素材では新日鐵住金、東レ、旭化成、旭硝子など主力企業の発表が予定されているが、総じて同様な傾向になると予想する。今後、13.3期業績に関して下方修正懸念は少なく、むしろ上方修正となる可能性の方が高い。業績面では安心して見ていられる状況が続こう。

・既に、焦点は14.3期業績に移っているが、為替に関しては対米ドル、ユーロに対して10円程度の円安になると予想される。例えば、自動車大手8社合計の営業利益はこれだけでも計算上は1兆円近い、3割強もの増益要因になる。また、13.3期の大きなマイナス要因であった「中国、半導体/液晶」に関しては持ち直す可能性が高く、緊急経済対策の効果も期待され、4月末以降の決算発表は14.3期見通しに関して前向きなものになる公算が大きい。日経平均株価は11月半ばからは既に3割近い上昇となっているものの、欧米株市場に比べて依然として見劣りする水準に置かれたままにある。個別にもリーマン・ショック直前の株価を大幅に下回ったままの企業が多い。今後、業績見通しが14.3期はまだ過去最高に届くところは多くないが、15.3期、16.3期の見通しが過去最高を更新する企業が多くなりそうだ。マーケット全体に過熱感を指摘する声もあるが、業績見通しのポジションと株価水準が大きく隔たったままの企業が多く存在することになり、業績見通しを前提にすれば、まだまだ個別株価の上昇余地は大きいものと考えられる。

(中島)

今週の主要スケジュール

今週のスケジュール
クリックして拡大


国内株取引のリスク
株価の変動、および為替の変動等(外国株式の場合)により損失が生じるおそれがあります。
国内株取引の手数料について
国内株の手数料は多岐に渡っているため、このスペースに表示するのが難しいため、詳細は国内株の「手数料とリスクについて」でご確認ください。
株式は、クーリング・オフの対象にはなりません
詳しくは手数料とリスクについてをご覧ください。