マーケットレポート

マーケットの視点

海外波乱でも日本株市場は力強い展開、安倍政権への信認が一段と高まり年内1万5000円が現実味を帯びそう

・先週の世界株市場は乱高下する中で、週間ベースでは総じて堅調な結果に終わっている。日経平均株価も海外情勢に左右され乱高下しながらも引き続き力強い展開となった。週明けの月曜日に前週末比“276.58円高”、火曜日に前日比“263.71円安”、水曜日に同“144.84円安”の後、木曜日に同“305.39円高”と大幅に切り返し、週末の金曜日も同“47.02円高”と、結局、1週間通じての下落幅の合計“408.55円”に対して上昇幅の合計“628.99円”、週間では前週末比“220.44円高、1.94%上昇”と3週連続の上昇で引けた。月曜日の終値は「1万1662円52銭」と昨年来高値を更新、水曜日に「1万1253円97銭」まで急落したが、週末株価は「1万1606円38銭」と1万6000円台に乗せて終えた。乱高下の中で、急騰した銘柄の利食い売りや塩漬け銘柄のヤレヤレ売り、出遅れ銘柄への新たな買い、などと、資金の流れは止まらずに循環物色の展開が続いている。年初来、東証一部の日々の出来高は2月19~21日、3月1日の4日間だけが20億株台で、他は30、40、50億株台と連日の大商いが続き、9週間のうち2月12日の週を除く8週間の週内で昨年来高値を更新するという休みない上昇相場が続いている割には、例えば先週1週間の騰落レシオが110%前後で推移しているなど、過熱感を強く感じさせないマーケット展開となっている。

・22日の日米首脳会談が成功裡に終わり、日米同盟の絆が復活、日本国内で最大の争点となっているTPP(環太平洋経済連携協定)に関しても「全ての関税撤廃を前提としない」ことをオバマ大統領との間で確認したことで、守るべき部分は守りながら貿易自由化、市場開放を促進し、経済活性化を実現する方向性を示すことが出来た。更に、安倍首相が24日に帰国するや否や、もう一つの大きな争点であった新たな日銀正副総裁の人事案が明らかになった。総裁候補に黒田東彦アジア開発銀行総裁、副総裁候補に岩田規久男学習院大学教授というリフレ派の代表を、もう一人の副総裁候補に金融システムに精通し国際金融を担当している中曽宏日銀理事を提示、先週の流れでは参議院決議の鍵を握る民主党が賛成の方向でまとまりそうであり、日銀正副総裁人事も理想的な形で決着しそうだ。安倍政権のほとんど失策のない、しかも非常にスピード感のある政治運営が『日本の将来に対する希望』を強く感じさせることとなり、それに呼応するように日本株市場も休みないスピード感のある上昇トレンドが続いている。

・日本経済新聞社とテレビ東京が22~24日に実施した世論調査の結果、安倍内閣の支持率は70%に達したという。しかも、発足直後の62%、1カ月後の1月25~27日調査の68%から2回連続の支持率上昇となった。01年4月に発足した小泉政権以降、8政権が誕生しているが、1カ月後に上昇したのは小泉政権と今回の安倍政権のみ、そして2回連続上昇となったのは今回の安倍政権が初めてであり、まさに尻上がりに期待が高まる格好となっている。各項目でもTPP参加~賛成47%:反対33%、アベノミクスでの景気回復~期待出来る56%:出来ない31%、物価目標の共同声明~評価する48%:しない27%、日銀新総裁に大胆金融緩和を求める~賛成58%:反対22%と、悉く安倍政権の政策に対する歓迎ムードが高まる結果となっている。その前に行われた時事通信の調査(2月8~11日)でも1月調査の54.0%から61.4%、朝日新聞社の調査(2月16~17日)では発足直後の59%から1月調査では54%へと落ちたものが62%へと盛り返している。

・1月29日に閣議決定した平成25年度予算案は一般会計総額が92兆6115億円と過去最大規模、26日に参議院とすれば6年ぶりにわずか1票差で成立した24年度補正予算13兆1000億円と合わせて105兆7115億円という大型財政出動による景気底上げへの期待は高まっている。4月末から5月初めにかけて発表される14.3期業績見通しは、直近の東洋経済予想では20%程度の経常増益だが、更なる円安進行、年度後半以降の世界経済回復を織り込めば30~40%程度の経常増益は充分に期待出来る。5月14日に発表される「12年1~3月期GDP」に回復の方向が示される。6月には安倍政権の成長戦略「骨太の方針」が発表される。このような流れに乗る格好で、安倍内閣の支持率は一段と上昇しそうであり、対する野党は民主党が分裂気味、日本維新の会は相変わらず一枚岩でないことが露呈している。7月の参院選も与党連合の大勝という結果に終わる可能性は高まりつつある。もしもそうなれば、日経平均株価が年内1万5000円突破に向かう上昇相場というのが、現実味を帯びることになりそうだ。

(中島)

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