マーケットレポート

マーケットの視点

NYダウは連日の史上最高値更新、日経平均株価も連騰で上昇加速したが業績好転から見れば上昇余地は充分ある

・世界的に株価上昇の勢いが止まらない。最大の牽引役はNYダウで休み明けの11日も続伸、7営業日連騰、先週5日に07年10月9日の終値ベースの史上最高値「1万4164ドル53セント」を一気に更新してからも5営業日連続更新という上昇ぶり。S&P500も7営業日連騰、5営業日で昨年来高値を更新し、11日の終値は「1556.22ポイント」と終値ベースの史上最高値「1565.15ポイント」に殆ど並んでいる。欧州株市場では、独DAXが5~8日の4連騰で先週末「7986.47ポイント」と史上最高値である07年7月16日「8105.69ポイント」の更新が目前に迫り、11日は前日比“2.18ポイント安”と5日ぶりに反落したが、史上最高値更新は時間の問題だろう。日経平均株価は11日まで8営業日続伸、先週末の8日に「1万2283円62銭」と08年9月25日「1万2006円53銭」以来の節目の1万2000円突破、11日も続伸し終値「1万2349円05銭」は08年9月9日「1万2400円65銭」以来の高値水準まで上昇している。リーマン・ショックは08年9月15日(月)で、日本は15日が敬老の日で祝日だったので16日(火)に急落している。すなわち、日経平株価もようやくリーマン・ショック直前の水準を回復したことになる。

・なお、日経平均株価の8営業日連騰は09年7月14~27日の9営業日連騰以来、3年8カ月ぶりの連騰記録だ。09年の時は6月30日「9958円44銭」から7月13日「9050円33銭」まで9営業日連続下落で9000円割れ寸前まで急落した後の連騰記録であり、27日に「1万88円66銭」と1万円台を回復し、その後も上昇トレンドを続け、8月26日「1万639円71銭」まで上昇している。今回は上昇基調を続けた中での加速的な連騰記録であり、依然として力強い上昇トレンドの真っただ中にいる。

・NYダウ沸騰の要因は、まず27日のバーナンキ議長の下院金融委員会での議会証言で、金融緩和に対する前向きな発言があり、同時に安倍政権のデフレ対策に向けた大胆な金融緩和実施方針を評価、米国住宅市場が回復している確証があるとも発言したことがきっかけとなった。8日発表の「2月の雇用統計」で非農業部門雇用者数が市場予想16万人を大幅に上回る23万6000人増加となり、失業率も1月の7.9%から0.2ポイント低下し7.7%と08年12月の7.3%以来の低い水準まで改善したことで更に株価上昇に弾みが付いた。為替も、26日には90円/米ドルまで円高気味に押し戻されていたのが再び円安に向かい始め、特に「2月の雇用統計」の発表によって円安に弾みが増し09年8月以来の「96円/米ドル台」にまで進んだ。

・日経平均株価は、NYダウ高騰と再び円安基調が強まったことで上昇の勢いが加速する格好となっている。日経平均株価は12年11月13日「8661円05銭」から既に“3688円高、42.6%上昇”、今回の8連騰分だけでも“1095.08円高、9.7%上昇”となっており、この数字からでは過熱気味のようにも受け止められる。しかし、NYダウが5営業日で史上最高値を更新、独DAXも史上最高値更新の目前にあるという株価水準の中で、日経平均株価はリーマン・ショック直前の株価を取り戻したとはいえ、07年の同時期には1万7000円前後の水準にあった。07年7月9日には「1万8261円98銭」という高値水準を記録している。NN倍率(日経平均株価をNYダウで割った比率)は06~07年には“1.4倍前後”の水準で推移していたが、06年4月7日(1万7563円37銭)の“1.58倍”をピークに下落トレンドを辿り続け、08年10月8日に“0.99倍”とついに1倍を割り込んだ。NN倍率は日本の02年11月~03年6月に1倍前後が続き1倍割れはその時以来のことだが、当時の最低倍率は03年4月28日(7607円88銭)の“0.90”だった。今回は12年10月15日(8577円93銭)の“0.64”でようやくボトムを打った後に反転上昇し、11日“0.86”まで回復している。今回のNN倍率の下落過程は「歴史的な円高」進展と重なる。

・しかし、既に円高局面は終焉し今後は更なる円安トレンドが続く公算が大きい。また、07年度に史上最高となったわが国企業業績は12年度でもピーク比64%水準に止まっているが、13年度35%増益とすればピーク比86%水準にまで回復、14年度20%増益とすれば同103%水準とピーク更新に手が届く。現在のNN倍率は13年度業績までを織り込んだ水準であり、この先、わが国企業業績のピーク更新が明確に見えてくればNN倍率1倍を上回る展開となりそうである。例えば、自動車各社は14年度業績が軒並み過去最高を更新する可能性が高いが、07年の高値水準はトヨタが8000円台、ホンダが5000円弱、日産自が1500円台と足下の株価は依然として大きく下回る水準。メガバンク株もみずほFG900円台、三菱UFJFG1500円台だった。株価の上昇余地はまだ充分にあり得る段階と言えそうだ。

(中島)

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