マーケットレポート

マーケットの視点

競い合うような日米株価の上昇トレンドが継続、日本の景気回復への期待は最高潮かつ序の口、先高観は根強い

・日米株価上昇の勢いが止まらない。先週の日経平均株価は8日に前週末比“358.95円高”と週末を挟み4営業日連続の大幅上昇で終値「1万3192円59銭」と一気に08年8月29日「1万3072円87銭」以来の1万3000円突破を達成、9日も利食い売りに押されながらも前日比“24銭安”と維持、10、11日と続伸し11日終値は「1万3549円16銭」と、4月2日「1万2003円43銭」からわずか7営業日で“1545.73円高、12.9%上昇”と、まさに棒上げで、“異次元緩和策”による『デフレ脱却』に対する期待は非常に高い。週末は円安一服が若干、嫌気されたものの、前日比“64.02円安”に留まっており、なお先高観が強いまま、先週末株価は「1万3485円14銭」と前週末比“651.50円高”の3週連続上昇で引けた。更に、12日までTOPIX、東証二部株指数は8営業日、日経ジャスダック平均は9営業日の連騰を記録、TOPIXは6営業日連続で昨年来高値を更新するなど、日本株市場への資金流入は止まらない。米国株市場も、NYダウ、S&P500、NASDAQとも週末こそ小幅安となったが11日まで4連騰を記録、NYダウは3日連続、S&P500は2日連続で史上最高値を、NASDAQは2日連続で年初来高値を更新した。

・為替が6、7日の週末を挟んで対米ドルは99円台と大台乗せ手前まで、対ユーロも129円台から10日にかけて130円台乗せと円安が加速したことが大きい。また、米国では5日に発表された「3月の雇用統計」が市場予想を下回り、12日に発表された「3月の小売売上高」も市場予想の前月比横ばいを下回って同0.4%減少となるなど、景気回復の足踏みを示すような経済指標の発表が相次いでいるが、むしろ、世界的な金融緩和継続、米国企業収益回復への期待の方が上回る結果となっている。先陣を切って9日に発表されたアルミ大手アルコアの13年1~3月期決算は、売上高が58.3億ドル、前年同期比3%減と市場予想の58.8億ドルを下回ったが、純利益が1.49億ドル、同59%増の大幅増益となった。12日に発表したJPモルガン・チェースは個人向け銀行部門、法人・投資銀行部門とも減益と主力事業は振るわなかったが、前年同期に計上した訴訟費用25億ドルがなくなったことで純利益は65.3億ドルの過去最高となり、ウェルズ・ファーゴは住宅ローン関連が低調だったものの純利益は51.7億ドル、同22%増と市場予想を上回った。今週は、15日にシティーグループ、16日にIBM、インテル、ゴールドマン・サックス、コカ・コーラ、17日にバンク・オブ・アメリカ、18日にマイクロソフト、AMD、19日にGE、マクドナルドが決算発表する予定となっており、内容が注目される。

・先週、国内で注目すべき二つの発表があった。一つは8日に発表された「3月の景気ウォッチャー調査」で、「現状判断DI」が前月比4.1ポイントもの上昇となって“57.3”と06年3月の過去最高水準に並んだ。「先行き判断DI」は5カ月振りに前月比低下し“57.5”になったが、2月の“57.7”は、やはり06年2月の56.6を上回る過去最高であり、3月の水準は依然としてほぼ過去最高水準にある。もう一つは12日に発表された「4月の月例経済報告」で、今回は“個人消費”を「底堅く推移している」→「持ち直している」、“輸出”を「このところ緩やかに推移している」→「下げ止まりつつある」へと上方修正、GDPの6割を占める個人消費と企業収益回復を最も牽引する輸出の2大項目を上方修正したことへの期待は大きい。「月例経済報告」は、今後、5月以降に、今回は据え置いた「設備投資」、「公共投資」、「生産」、「雇用」などの項目が順次上方修正されると予想され、その度ごとに景気回復への期待が一層高まることになろう。

・足下の景気判断は急速に改善、先行きの期待感は01年以降で最高水準に膨らんでいる。「景気ウォッチャー調査」が前回の最高を記録した06年2~3月の日経平均株価は1万6000円前後、4月7日に「1万7563円37銭」まで上昇したが、6~7月に1万5000円割れまで調整した後、再び07年7月9日「1万8261円98銭」まで駆け上がった。当時は02年1月~08年2月までの73カ月という戦後最長の景気拡大期の終盤に差し掛かるタイミングであったが、今回は、景気拡大の初期段階にあり、しかも、先週打ち出されたばかりの日銀の“異次元緩和策”の効果への期待、来週以降の3月決算発表、6月の成長戦略『骨太方針』の発表、7月の参院選と期待イベントが続くことから、大幅な株価調整は考え難い。むしろ、『円安』をテーマとするグローバル関連、『デフレ脱却』をテーマとする内需関連という二大両輪の循環物色を主軸に、先週の電力株のような出遅れ株の大幅な値戻しが絡んだ上昇トレンドが継続する可能性が高いと予想する。今週末のG20、IMF・世銀春季総会での日本への注目度も高そうだ。

(中島)

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