マーケットレポート

マーケットの視点

中国不安、週末の米国雇用統計が気になるが円安歩調への復帰も支援材料となりグローバル関連の株価回復が続きそう

・先週の日本株市場は欧米株市場がしっかりで為替も円安気味に推移したにも拘わらず、中国リスクの台頭で24~26日が3日続落となったが、27日に前日比“379.54円高”とこの時点での今年5番目の上昇幅、28日に同“463.77円高”と同じく3番目の上昇幅となって2日連続急騰と大幅に戻し、結果的に週末株価は前週末比“447.19円高”の「1万3677円31銭」で終えた。24~26日はいずれも朝方、前場が高く、中国・上海株市場が開くことをきっかけに崩れ、後場になって一段安となるパターンを繰り返した。24日のザラ場高値が寄り後の9時で前日比“196.00円高”だったが終値は同“167.35円安”、25日は10時58分の同“172.11円高”がザラ高値で終値が同“93.44円安”、26日は9時54分の同“220.50円高”から終値に同“135.33円安”となった。6月末が海外投資家の決算月となることもあり、例年、6月の最終日はドレッシング(お化粧)買いも入って高くなる傾向がある。今回の大幅高もその支えが大きそうではあるが、いずれにしても5月23日以来続いた大幅調整が終了し、為替が再び100円/米ドルに近付く円安推移となっていることもあり、先高観を感じさせる展開となっている。

・先週末の28日にNYダウ、S&P500、英FTSE100、独DAX、仏CAC40は4日ぶりに反落したが、NASDAQは4日連騰するなど、総じて落ち着いた展開となっており、安心感は高まっている。米国では量的緩和策の縮小に関連する要人発言が相次いでいるが、 投資家サイドには量的緩和策の終了を受け入れる準備が徐々に整いつつあるとの指摘もある。28日にはスタインFRB理事が量的緩和第3弾(QE3)の開始以降に労働市場が改善しておりFRBは9月のFOMCで緩和縮小を検討する可能性があるとの考えを示し、リッチモンド地区連銀総裁も量的緩和策に関連する発言を行うなど、量的緩和策縮小に向けた下地作りが進められている。投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所のVIX指数(通常は10~20の範囲で動き20を超えると危機感が高まり30を超えるとパニック状態とされる)は横ばいの16.86と落ち着いた動きとなっている。

・今週は、まず1日に日銀短観(13年6月調査)が発表される。今回は、5月中に実施したアンケート調査の結果なので概ね良好な結果が期待出来そうだが、23日以降の株価急落、円安一服など金融市場が乱高下したことの影響が企業マインドにどの程度出て来るかが気になる。事前予想では、大企業ベースで製造業が11年9月調査以来のプラス転換、非製造業が08年6月調査以来の二桁プラスになるとの見方が多いことから、マーケットの押し上げ要因として働く可能性は高い。4日には日銀の「地域経済報告(さくらレポート)」 が発表される。前回の4月調査では全国9地域全てが景気判断を上方修正しており、今度の7月調査でもその勢いを持続していると予想されることから、これもマーケットにはプラスに働きそうだ。今週も引き続き中国の金融不安の行方を睨みながらの展開となる。更に、最大の焦点は5日発表の米国の「6月の雇用統計」で、事前予想では非農業従事雇用者数が前月比16万5000人増で5月の同17万5000人増からは下回る見通しとなっているが、大きくブレることがあればマーケットの波乱要因になろう。このところ事前予想を若干上回る回復傾向が続き順調な結果が期待されるものの、実際の結果を見るまでは警戒する動きが続くことになりそうだ。

・4日が参院選の告知日で、21日の投票に向けて選挙戦がいよいよスタートする。23日の東京都議選の結果からも自公圧勝が予想され、衆参ねじれが解消することによる政治進展、「アベノミクス」の強力推進への期待が高まることになる。「アベノミクス」に関しては、5月下旬以降に金融市場が混乱状態に陥ったこともありマスコミや野党からは強い批判を浴びているが、肝心の『成長戦略』の本格的な政策実行はこれからであり、安倍首相が宣言したように参院選終了後の秋の国会での踏み込んだ議論を見てから評価すべきだろう。為替が再び円安歩調を強めており、今週中にも100円/米ドル台復帰も視野に入る可能性はあり得ることから、自動車を中心にグローバル関連の更なる株価回復が期待される。また、中国不安でコマツ、ダイキン工業の株価下落が著しいが、例えばコマツの中国ウエイトは10年度に21%だったが12年度は7%に過ぎず他の地域で充分にカバー、ダイキン工業は16%ウエイトだが現地化成功で販売は堅調な模様で2社ともに過度に売られ過ぎの印象が強い。

(中島)

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