マーケットレポート

マーケットの視点

米NYダウ、S&P500が連日の史上最高値更新、日経平均株価も順調な戻り、参院選、決算発表と好ニュースが続こう

・世界株市場は予想通り順調な上昇トレンドに復帰している。米国のNASDAQ総合指数、S&P500指数は15日まで8営業日連騰、NYダウも10日は前日比“8.68ドル安”と小反落したが7月3日以降、10日以外は8日のうち7日間の上昇を記録、独DAXは15日まで6営業日連騰となった。NYダウ、S&P500は11、12、15日に連日の史上最高値更新、NYダウの15日終値は「1万5484ドル26セント」と直近の安値である6月24日「1万4659ドル56セント」に対し“824.70ポイント、5.6%”の上昇、NASDAQ総合指数も12日に「3600.08ポイント」と00年9月29日の「3672.82ポイント」以来の3600ポイント台乗せを実現している。一方、先週末の日経平均株価は、「1万4506円25銭」と前週末比“196.28円上昇”と4週連続の上昇となった。直近の安値である6月13日「1万2445円38銭」に対して“2060.87円高、16.6%上昇”まで値を戻した。特に為替が東京市場の終値で、対米ドルで9日101.14円から10日99.64円、11日98.94円、12日99.21円と再び円高傾向となったにも拘わらず、11、12日と続伸したことの意味は大きい。これは、今後の日本株市場の底堅さを象徴するものであり、21日に参院選の結果が出て、その後は企業業績の増額修正が続くとみられるだけに、先高期待が一層強まる展開となりそうだ。

・先週は10日のバーナンキFRB議長の講演会後の質疑応答、11日の黒田日銀総裁の記者会見がマーケットに大きなインパクトを与えた。バーナンキ議長は「米経済は極めて緩和的な金融政策を必要としている」と発言、既定路線になりつつあった“量的緩和の縮小”を打ち消すような内容となったため、リスクマネーの巻き戻しで低調に陥っていたアジア株市場が持ち直し、為替市場は一気にドル安が進んだ。また、10日に公開された「6月のFOMC議事要旨」で多くの委員が量的緩和の縮小に対して“労働市場の更なる改善が必要”と慎重な考え方が多いことも明らかとなり、“9月にも縮小”という見方が後退しかけている。最近の金利上昇、ドル高が米景気回復に水を差す可能性もあったが、落ち着くことで米国経済にとっては望ましい景気重視のトレンドになるものと評価出来よう。

・一方、日銀は10~11日開催の金融政策決定会合で景気判断を上方修正し「緩やかに回復しつつある」と2年半ぶりに“回復”の二文字を復活させた。黒田総裁は会合後の記者会見で、企業心理の改善で設備投資が増加に向かう「前向きの(景気)循環メカニズムが動き始めている」と強調、物価上昇も“2年で2%達成”に向けて想定通りに進んでいると自信を覗かせた。更に、その発言を後押しするように、IMFが9日に発表した世界経済見通し改定の中で、4月時点の予想に対し世界全体の成長率を13年3.3%→3.1%、14年4.0%→3.8%に引き下げたが、日本は13年1.5%→2.0%へと大幅に上方修正している。例えば、米国~13年1.9%→1.7%、14年2.9%→2.7%、ユーロ~13年‐0.4%→-0.6%、14年1.0%→0.9%、新興国~13年5.3%→5.0%、14年5.7%→5.4%などと、軒並み下方修正した中で日本の13年見通しが大幅上方修正され、先進国の中では米国を抜き最も高い経済成長率になる見通しだ。但し、14年に関しては海外経済の低調が響くために1.5%→1.2%へと下方修正している。

・日本株市場にとってドル安・円高がマイナス要因になったとしても、黒田総裁の金融政策への自信、そして足下の経済のアップテンポな回復歩調が下支えになることで堅調な展開が続くことになると予想する。なお、IMFの日本経済の14年見通しが下方修正され、なおかつ13年の成長率からは大きく鈍化することになっているが、現時点では海外経済の低調に加え13年度の積極的な財政投資の反動減がある上に、消費税引き上げの影響を織り込んでいる。しかし、新・成長戦略の効果や財政投資の追加、更には先行きの民間設備投資の回復などを想定すれば、14年の成長率が今回発表の見通しに対して上方修正の可能性は高いと予想する。

・当面のファンダメンタルズの注目点である米国企業の決算発表は8日にアルコアが皮切りとなったが、実績、予想ともアナリスト予想を上回った。12日発表のJPモルガン・チェースの純利益は前年同期比31%増、15日発表のシティーグループも同41%増と予想を上回り、米国企業の決算は引き続き好調。来週からは日本の3月期決算企業の第1四半期(4~6月期)決算発表が始まるが、13日の日経朝刊1面で富士重工業の好決算のニュースが伝えられたように総じて業績好調な決算が期待される。今週末の参院選の結果など好材料が続くことになりそうだ。

(中島)

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