マーケットレポート

マーケットの視点

自民党圧勝で衆参ねじれが解消し安定政権が続くことはマーケットにプラス、パソコン不況関連には押し目買いを

・日経平均株価は18日まで5営業日連騰、週末の19日も開始早々に前日比“144.79円高”の「1万4953円29銭」と5月24日以来の1万5000円台乗せに迫ったが、一転、急落し同“395.22円安”まで突っ込んだ後に急速に値を戻し、後場は1万4500円を挟む底堅い動きが続き、週末株価は同“218.59円安”の「1万4589円91銭」で終えた。前週末比では“83.66円高”とかろうじて5週連続上昇となった。一時急落の要因は、個別株価で5月23日の“1143.28円安”以前の高値に接近する銘柄が目立ってきており、連騰したことで東証1部の騰落レシオが19日「138.65%」に達するなど高値警戒感が募っているところへ、19~20日にモスクワG20開催を控えていたこと、21日投開票の参院選で自民党圧勝の公算が高まっていたことなどを背景に一旦は利益確定売りを急ぐ動きが強まったため。なお、東証2部指数は19日に反落したが18日まで15営業日連騰しており、6月末以降の日本株市場への資金再還流が活発だったことを物語っている。海外株市場は、新興国株市場は総じて停滞ムードが根強い反面、NYダウが18日、S&P500は19日も史上最高値を更新するなど、欧米株市場は堅調な推移が続いている。

・参院選は自民党圧勝、自公与党の大勝利に終わった。自民党は31の一人区のうち復興大臣を務めた平野達男氏が当選した岩手、社民・共産・生活・みどりの党の推薦を受けた社大党(沖縄社会大衆党)党首の糸数慶子氏が当選した沖縄を除く29区で議席を獲得、比例代表でも改選48議席のうち18議席(改選12議席)を獲得、小泉ブームの01年参院選以来、12年ぶりに比例代表第1党に返り咲くなど、まさに完勝に近い。最終結果は、自民党が選挙区47議席(改選22議席)で合わせて65議席(同34議席)と現行の選挙制度では01年の64議席を上回り過去最高を記録、公明党が選挙区4議席(同3議席)、比例代表7議席(同7議席)の合計11議席(同10議席)、与党合計で76議席(同44議席)と圧勝した。非改選59議席(自民党50議席、公明党9議席)との合計は135議席となり、参議院総数242議席のうちの過半を占めることとなった。07年7月の参院選で自民党が大敗して生じた「衆参ねじれ国会」がようやく解消されることとなり、次の参院改選、衆院総選挙となる3年後の16年までは安定政権が続き迅速かつ確実な政策決定が実現することによって、安倍政権が目指す本格的な『日本再生』に向けたアベノミクスの深化や実効性の高い成長戦略の策定・実行が期待されよう。

・なお、衆議院は与党が3分の2を確保しているが、参議院は3分の2に達していないことから自民党暴走への歯止めが利くことにはなる。一方で、民主党は改選44議席がわずか17議席と98年の結党以来、最低の参院選当選数に終わり壊滅的ダメージを受けて新勢力は59議席、生活の党、みどりの党は当選ゼロで各々6、4議席減らし新勢力は2議席、0議席、社民党は1議席獲得したものの1議席減らして新勢力3議席と、存亡の危機にあるとも言える。みんなの党、共産党がともに5議席増やし躍進が目立ったが新勢力は18、11議席、維新の会は6議席増やしたものの期待外れで新勢力は9議席に止まるなど、自民党が一気に勢力を盛り返す一方で対抗政党が消失しかけている。公明党がブレーキ役として働くことによって自民党が暴走せずに政局の安定が続くことは、日本株市場にとってプラスの面が多いと評価出来る。

・今週のマーケットは、参院選の結果を受けて利食い売りに押されたままになるか、あるいは安倍首相が「成長戦略実行国会」と位置付けた9月の臨時国会への期待の高まりと再び100円/米ドルの乗せた円安トレンド、バーナンキFRB議長が量的緩和縮小に向けて見事な“地ならし”を進むと同時に米国景気が順調な回復歩調にあることから“米国株高とドル高”が継続しそうなこと、今週から始まる日本の13年4~6月期決算発表での好調な内容の方が優勢となりそうなこと、などから1万5000円台への上値追いへと進むかのいずれかだが、後者の可能性が高いと予想する。先週発表された米国企業の4~6月期決算の中で金融関連は好調だったが、パソコン不況が響きハイテク関連のマイクロソフト、IBM、インテル、AMDの低調ぶりが目立った。このため、HDDヘッド低調のTDKや半導体製造装置の東京エレクトロンの4~6月期収益の厳しさが伝えられているが、むしろ4~6月期がボトムになる可能性が高い。18日の日経朝刊一面で東芝、エルピーダはメモリー増産投資を再開すると伝えられ、13年の世界の半導体需要は2年ぶりの増加に転じる見通しになっている。23日の決算発表で日本電産の永守社長が何を語るかを注目したい。

(中島)

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