マーケットレポート

マーケットの視点

先週の世界株市場は軒並み年初来高値を更新、日本株市場も注目の決算発表が始まり今週以降は上昇ピッチが高まる展開へ

・紛糾を続けた米国財政問題に関して16日に米議会の上下院が国債発行を容認する法案を可決、政府機関の閉鎖も17日以降に解除されたことで、米国リスクは当面の解決に落ち着き、世界株市場は一気に霧が晴れた展開となって軒並み年初来高値更新、史上最高値更新となっている。主要株市場での年初来高値更新は米国NASDAQ、仏CAC40、スペインIBEX35、韓国総合、台湾加権、豪州ASX、印SENSEX、史上最高値更新は米国S&P500、独DAXなど。また、先週末のNYダウは「1万5399ドル65セント」と9月18日の史上最高値「1万5676ドル94セント」、英FTSE100も「6622.58ポイント」と5月22日の史上最高値6840.27ポイント」に接近、更に印SENSEXは「2万822.89ポイント」と10年11月5日の史上最高値「2万1004.96ポイント」の更新間近まで、米国NADDAQは「3914.28ポイント」と00年9月7日「4098.35ポイント」以来の4000ポイント台回復間近の水準にまで上昇している。

・米国VIX指数は先週末に「13.04」まで急落した。次期米FRB議長にイエレン副議長が就任することで米国の金融緩和傾向が長く続く見通しが強まり、世界の金融市場に大打撃を与えかねなかった米国デフォルト懸念が払拭されたことで、世界の投資マネーは一気にリスクオンモードに突入し世界株市場は上昇トレンドを明確にし、為替も円安気味に推移する展開になりそうだ。もっとも、当面の米国リスクが解消されたことで、マーケットの焦点は再び景気回復を見極めることにシフトし、今後発表される主要国の経済指標の結果に一喜一憂することになろう。その点、米国の雇用統計など、一部の指標は回復テンポが鈍い状況が続きそうであり、世界株市場は上昇トレンドを続けるものの、“二進一退”的な歩み方をするものと予想する。但し、このところ、回復傾向が強まりつつある中国経済、欧州経済に関する経済指標の良好な結果が世界株市場の上昇テンポを加速することもあり得よう。その一方で、今回の米国の予算問題、債務上限問題は抜本的な解決となった訳ではなく時間稼ぎで先送りしたに過ぎない。暫定予算は年明けの1月15日で失効し、債務上限問題は2月7日に期限切れとなり、再び米国リスクが到来するのは要注意だ。

・世界株市場が好調な展開となっているのに比べれば、日本株市場は今一歩、回復テンポが鈍いという印象が強い。日経平均株価は先週末こそ前日比“24.97円安”と小反落したものの17日まで7営業日連騰を続けたが、この間の上昇幅は“733.19円高、5.29%上昇”と、前回の連騰記録である2月28日から3月11日の8営業日連騰の時の“1095.08円高、9.73%上昇”に比べれば物足りない。これは、今回の連騰が続いた期間中は米国リスク解消への期待が先行しながらも16日までは100%確証が持てない不安な状態が続いたことに加え、4~9月期決算発表を目前に控えていたこともあり、どちらかと言えば恐る恐るという展開になったためだ。結果的に、前週末の日経平均株価は「1万4561円54銭」と前週末比“156.80円高”と2週連続上昇となったものの、年初来高値である5月22日「1万5627円26銭」に対しては1065.72円下回る93.2%の水準に留まっている。但し、この間の株価上昇が緩やかにほぼ万遍なくという上昇であったことから、先週末のTOPIXは「1205.52ポイント」と年初来高値「1276.03ポイント」に対して94.5%の水準と日経平均株価に比べれば、若干、上の水準まで戻している。また、この間、上昇テンポが緩やかであったことで、7営業日連騰であっても、東証1部の騰落レシオ(25日ベース)は7日「100.72%」に対して18日「104.78%」とほぼ同レベルを保ったままに推移し過熱感のない上昇となっている。

・従って、世界の投資マネーが再びリスクオンモードに移行したことに加え、今週以降に本格化する4~9月期決算の発表に関しても概ね良好な観測が流れていることもあって、日本株市場も遅ればせながら年初来高値を追い掛けるという、引き続き順調な上昇トレンドを描く展開となると予想する。決算発表は、いつものように主要企業の皮切り役となるのは22日の日本電産、24日の信越化学工業、25日のJFEホールディング、NTTドコモ、そして28日にコマツ、29日に日立、30日に新日鉄住金、東芝、ホンダ、31日にソニー、パナソニック、シャープ、三菱電機、マツダ、富士重工業、5日に日産自動車、6日にダイキン工業、トヨタ自動車などと続く。今週の注目は日本電産が再度の増額修正となるか、来週以降は自動車の上方修正、電機大手がパソコン・デジカメ・TV不振を乗り越えられるか、という点だ。

(中島)

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