マーケットレポート

マーケットの視点

世界的にリスクオンモード再突入、世界株市場の強基調、円安基調が続き、日経平均株価は年初来高値更新への勢いに

・世界株市場でのリスクオンムードが一気に高まっている。先週、米国のNYダウは11日、そして13~15日、S&P500は13~15日、独DAXは11日、14~15日と史上最高値を更新、米NASDAQも13~15日と年初来高値を更新、中国が「三中全会」(共産党第18期中央委員会第三回全体会議)で“経済・社会改革”の方向性を示したことで期待が高まり、週末にかけてアジア株市場も総じて高く引けた。先週の日経平均株価も、1週間で“1079.12円高、7.7%上昇”と週間単位の上昇幅では13年5月7~10日の週の“913.50円高”、09年11月30日~12月4日の週の“941.07円高”を上回り、98年6月29日~7月3日の翌週以降では最大の上昇幅を記録した。通常、大幅上昇となれば利食い売りや高値掴みのヤレヤレ売りに押されて1週間単位ではそこそこの上昇に止まるが、今回のように週間単位で大幅上昇を記録することは珍しい。今回は相当に買い意欲が強く上値指向が強まっていることの表れだろう。なお、1週間での業種別の上昇率上位は「証券商品先物11.1%、倉庫運輸関連10.4%、保険業9.9%、その他金融業9.3%、不動産業7.6%、金属製品7.5%、銀行業7.4%」と、1年前のアベノミクス相場の始まりの時に似ており、あたかも“アベノミクス相場・第二幕”の幕開けを予感させるような展開だ。

・リスクオン再スタートの根底には米国の『QE3』の現状継続がある。14日にイエレン米FRB副議長が上院銀行委員会の議長指名承認公聴会で、雇用促進が最重要課題との認識を示して雇用創出の持続が可能なほどに景気回復が根付いていると確信できるまでFRBは超緩和的な金融政策を堅持するとの姿勢を表明し「非常に強い回復を促進するために、できることを行うことが重要だと考えている」と述べたことで、世界的に“過剰流動性相場”が暫くは続くとの楽観ムードに一気に傾いている。先週末の日経平均株価は「1万5165円92銭」と、年初来高値であった5月22日「1万5627円26銭」以来の1万5000円台をほぼ半年ぶりに回復した。

・先週の大幅上昇の牽引役は、前述したような相場本格出直りを先取りする業種群と一部の先週発表された業績好調銘柄であり、日経平均株価が9月以降に1万4500円を軸とするボックス推移を続けた中で先行して上昇していた自動車セクター、海運セクターなどは今後、改めて業績好調ぶりや業績急好転ぶりが見直されることになろう。また、メガバンク3社とも業績の大幅上方修正を行ない3社合計の当期純利益は期初公表の1兆8400億円、前期比17%減から2兆2600億円、同2%増と一転して増益見通しとなった。しかし、13年4~9月期実績は1兆4657億円と新しい通期予想に対する進捗率は既に65%に達しており、なお下期は慎重な見方となっていることから、更なる増額修正は必至だ。メガバンク3社の過去最高は三菱UFJFGが12.3期、三井住友FGが13.3期、みずほFGが06.3期であり、過去最高の3社合計は2兆4253億円と現時点での会社公表に対し93%水準になるとしているが、最終的に3社とも過去最高を更新し3社合計がピーク更新となる可能性は高い。同様に総合商社各社とも14.3期通期見通しはなお強含みで増額修正される公算が大きい。総合商社大手5社とも判で押したように横並びで14.3期の当期純利益を据え置いたが、5社合計の13年4~9月期実績は8391億円と、変えなかった通期見通しの1兆5100億円に対して56%の水準であり、やはり増額修正の見通しだ。丸紅は2期連続ピーク更新を発表しており、伊藤忠は公表見通しを上回って2期振りにピーク更新となることに対して自信を持っており、住友商事も2期振り更新の公算は大きく、三井物産、三菱商事は過去最高水準にかなり迫ることになろう。これらのことを評価すれば、メガバンク、総合商社とも株価はバリュエーションが相当に割安なままに放置され続けていただけに、今週以降に大きく見直されても不思議はない。

・「リスクオン」再スタートを背景に“債券から株式”への流れが当面は続きそうだ。すなわち、世界的に株式市場の強基調が続く一方で、為替は対米ドル、対ユーロとも円安基調が続く公算が大きい。100円/米ドル、135円/ユーロを上回る為替水準が続けば、相当に日本株市場にとっての支援材料になる。ここ数週間、株価頭打ちが続いている自動車関連、割安な割には株価低調が長く続いているメガバンク、総合商社などの本格的な株価出直りが予想され、ひょっとすると今週中にでも年初来高値を更新する勢いとなることもあり得よう。

(中島)

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