マーケットレポート

マーケットの視点

好調続く欧米株市場次第では、今週の日経平均株価は年初来高値更新、更に1万6000円台への方向性が見える展開も

・先週の日経平均株価は、先々週が“1079.12円高”もの急騰となったことで、さすがに18~20日は揉み合いが続いたが21、22日と上放れた。21日は前日のNYダウが“66.21ドル安”と下落したにも拘わらず、寄り後はほぼ1日を通じて1万5300円前後で推移し前日比“289.52円高”と急上昇、22日はザラ場高値で同“213.79円高”まで急騰し「1万5579円39銭」と終値ベースの年初来高値「1万5627円26銭」(5月22日)までに“47.87円”と迫った。まさに、先週中に年初来高値を更新しそうな勢いとなったが、後場に入って先物の売りが先導する格好で急速に値を消し、一時は前日比マイナスとなったが、同“16.12円高”の「1万5381円72銭」と5月23日の急落以降では最も高い水準で終えた。海外投資家が11月11~15日の週に3週連続の買い越しとなり、しかも買越額が前週の2099億円から1兆1720億円に急増し4月第2週の1兆5865億円以来の水準を記録するなど、リスクオンモードに乗った海外投資マネーが先進国では出遅れ感の強い日本株市場に雪崩れ込んだ。為替が5月の株価急落の直前以来の101円/米ドル台となり、対ユーロが一気に136、137円/ユーロとなったことも支援材料となっている。

・欧米株市場の好調が続いている。NYダウは21日に前日比“109.17ドル高”と急伸し「1万6009ドル99セント」と初めて1万6000ドルを突破、週末の22日も前日比“54.78ドル高”と続伸し「1万6064ドル77セント」で引け、S&P500も先週末に「1804.76ポイント」と初めて1800ポイントを突破、独DAXも18日に「9225.43ポイント」と初の9200ポイント突破、仏CAC40は18日に、米NASDAQは22日に年初来高値を更新している。新興国での利上げと経済減速傾向が目立ってはいるが、欧米・日本の超金融緩和状態が長引くという見方が定着しつつある一方で、米国では労働市場の改善傾向が好感され年末商戦に対する強気見通しも台頭、ドイツのIFO経済研究所が22日に発表した11月の独業況指数が「109.3」と市場予想の107.7を上回り12年4月以来の高水準となったことなど、景気回復感が強まっていることも欧米株式市場を大きく押し上げている。

・今週の日経平均株価は、いよいよ年初来高値を更新し、更には07年12月11日「1万6044円72銭」以来の1万6000円突破に向かう方向が見えるどうかが注目される。焦点は欧米株式市場の動向だ。現時点の世界経済は、新興国経済が危うい状況にあり欧米経済は回復途上にある。株式市場を支えているのは欧米・日本の超金融緩和から溢れ出ているマネーであり、NYダウ、S&P500、独DAXが史上高値水準に昇り詰めているだけに、不測の事態が起これば株価急落の憂き目に会いかねない。高値追いへの期待がある一方で、慎重に身構えることも必要なのではないかと考える。但し、為替が一定以上の円安水準を維持し続ける可能性が高いこと、わが国企業業績の先行き増額修正が期待されることから、仮にショック安があっても業績の裏付けのある企業の株価回復は期待される。また、このまま欧米株市場の上昇トレンドが続けば日本株市場も上値追いとなるが、その場合でも追い駆けて行けるようにするためにも、銘柄選択が一層重要な鍵となる。具体的な対応としては、年初来高値を続けている銘柄の一旦利食い売り、更には今回の決算発表で下方修正し既に株価急落しているソニー、日産自動車、ニコン、コマツなどや、業績好転が目立つ割には株価上昇に弾みが付かないトヨタ自動車、いすゞ自動車、日立製作所、みずほFGなどの株価推移を注視したい。

・今回の13年4~9月期決算発表の内容を詳細に分析すると、14.3期下期見通しの公表数字が非常に慎重な予想になっていることが分かる。金融関連を除く東証1部1041社を集計した結果、経常増益率は13年4~9月期が8月時点の公表計画の前年同期比23.7%増に対して実績は同「43.8%増」と大幅に上振れしたが、通期見通しは前期比25.6%増に対して同「27.2%増」のままに留まった。すなわち、下期見通しを前年同期比27.2%増から同「13.0%増」へと下方修正している。前述した大幅下方修正企業や人件費高騰の収益圧迫を相当に警戒している大手ゼネコンなどのマイナス要因をあるものの、全体はいつものように上期上振れにも拘わらずに下期据え置きの企業や通期見通しを変えない企業が多いためで、最終的には大幅に増額修正される可能性が高く、来期に関しても世界経済の成長加速を前提にすれば業績続伸が予想されることから、ファンダメンタルズ面での下支えが続くことによって、先行きの株価に対する強気姿勢を変える必要はないものと考える。

(中島)

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