マーケットレポート

マーケットの視点

高値警戒から利益確定売りが出やすいが、予想EPSは過去最高水準、予想PERに割高感なく1万6000円乗せ挑戦へ

・先週は引き続き世界的に株式市場は好調、NYダウ、独DAXは史上最高値を更新し続け、ついに日経平均株価も年初来高値を更新した。NYダウは感謝祭の祝日である28日明けの週末29日は連休モードで商い薄く前日比“10.92ポイント安”と一服したが27日まで5連騰・5営業日連続で、独DAXは29日まで3連騰・3営業日連続で史上最高値を更新した。特に独DAXは18日に初の9200ポイント台乗せ、27日に9300ポイント台乗せを記録した後、29日終値が「9405.30ポイント」となり短時間で台変わりを実現する急騰を続けた。米S&P500も27日に「1807.23ポイント」と史上最高値を更新、米NASDAQは29日まで6連騰・5営業日連続で年初来高値を更新し29日の「4059.89ポイント」は2000年9月7日「4098.35ポイント」以来の高値水準。また、アジア株市場でも香港ハンセン指数が29日に「2万3881ポイント」と1月30日の年初来高値「2万3822.06ポイント」を一気に更新した。ただ、豪州、ブラジル、ロシア、英FTSE100は軟調に終わったが、これらの株式市場は資源株のウエイトが比較的高いために、足下の世界的な商品市況が軟調な展開となっていることを反映している。

・日経平均株価は、28日に前日比“277.49円高”と急伸し終値が「1万5727円12銭」と、ようやく5月22日終値「1万5627円26銭」をほぼ半年ぶりに更新した。29日は前日比“65.25円安”と急騰後の反落となったものの週末株価は前週末比“280.15円高”の「1万5661円87銭」で引け、3週連続の上昇で終えた。28日の日経平均株価の水準は、07年12月12日「1万5932円26銭」以来の高値水準であり、11月8日の直近のボトムから28日の高値まで“1640.32円、11.6%”もの上昇となって利益確定売りが出易い状況になって揉み合いになりそうだが、29日の東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は103.70%とそれほどの過熱感はなく、日経225ベースの予想EPSは「979円」と過去最高水準にまで上昇している上に、円安推移から更なる上昇が期待され、これに基づく29日の日経225ベースの予想PER16.0倍はNYダウの予想PER16~17倍と比べても必ずしも割高感はない。従って、今週は07年の12月11日「1万6044円72銭」、11月7日「1万6096円68銭」以来の1万6000円台乗せへのチャレンジが期待される。

・米国株市場の好調に加え、為替が対ドルで101円台から102円台に、対ユーロが先週末にかけて一気に139円台へと円安が進んでいることが支援していることが大きい。対ドル、対ユーロともリーマン・ショックで一気に円高が加速した08年以来の水準まで円安が進みそうな勢いであり、今週発表の2日の「米国の11月ISM製造業・景況感指数」、5日の「米国の7~9月期GDP改定値」、5日開催の「ECB(欧州中央銀行)理事会」、6日の「米国の11月の雇用統計」に関して、波乱なく堅調あるいは好調な米国経済指標が発表され、注目の米国年末商戦が好調であることが伝わり、更に、ECBの金融緩和スタンスが強調されれば、一段と円安傾向に弾みが増すことになりそうで、一層、日経平均株価を押し上げることになろう。

・個別銘柄では、業績好調な割には株価への反応は今一つ鈍かった日立製作所、トヨタ自動車、東レ、メガバンク2社(三井住友FGは11月18日に年初来高値を更新)、総合商社大手5社などは、中々、5月の高値を抜けないままに膠着展開が続いていたが、ここへきて、出遅れ感が目立つことから株価上昇が顕著になってきている。予想外に好調な決算を発表した会社など、5月高値を既に更新している企業が続出しているが、今後、出遅れの主力企業の株価見直しが進む格好で上述のような主力銘柄群が年初来高値を更新して来る可能性は高いと言えそうだ。更には、大幅な業績下方修正で株価急落したニコン、ソニー、コマツ、日産自動車などの主力銘柄に対して、先行き業績回復に転じることを先取りするような展開もあり得そうだ。そうなれば、12月を通じて、持続的な株価上昇が続くことは充分に考えられる。また、出遅れ銘柄の株価上昇が実現することによって、先行して上昇し一早く年初高値を更新した銘柄に対して更なる株価水準の見直しが起こるという、好循環の相場展開になり、過熱し過ぎずに徐々に徐々にという上昇で意外な株高になることもあり得よう。

(中島)

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