マーケットレポート

マーケットの視点

鮮明な経済回復を背景に欧米株市場好調、日本株市場も再上昇基調に転じ『業績』ベースの循環物色相場へと進もう

・先週の世界株式市場は、欧米株市場が好調、新興国株市場が堅調に推移した中、日本株市場は個別の割安株物色の流れで日経ジャスダック平均株価、東証2部指数など中小型株が堅調で前週末比上昇、日経ジャスダック平均株価は昨年5月14日の高値を更新したが、日経平均株価は前週末比“177.60円安”の「1万5734円46銭」と年明けから2週連続の下落となった。12月30日の昨年来高値「1万6291円31銭」からは“556.85円、3.4%”の調整となっている。一方、欧州は、13年の経常収支が12年に続き世界最大の黒字となったドイツの独DAXは15、17日と史上最高値を更新、仏CAC40は15日に昨年来高値を更新、英FTSE100も17日「6829.30ポイント」と昨年5月22日の史上最高値「6840.27ポイント」の更新が間近。米国は、S&P500が15日に2週間ぶりに史上最高値を更新、NASDAQは14~16日と昨年来高値を更新、NYダウも14日“115.92ドル高”、15日“108.08ドル高”、週末の17日も“41.55ドル高”で終わり「1万6458ドル56セント」と、12月31日「1万6576ドル66セント」を今週にも更新しそうな水準まで戻った。

・欧米株市場好調の理由は、経済見通しに対する明るさが強まっているためだ。14日に世界銀行が最新の「世界経済展望」を発表した。世界全体の実質GDP成長率は13年2.4%から14年3.2%に加速すると予測している。しかも、14年見通しを昨年6月3.0%から上方修正した。14年の途上国の成長率を昨年6月の5.6%から今回は5.3%に引き下げており、世界全体の上方修正は米国、欧州が貢献し、14年以降は先進国経済が世界を引っ張る見方が高まっている。米国の成長率は実質増税や財政引き締めの影響が和らぐこともあり13年1.8%が14年2.8%、16年には3%台に乗せると予測している。ユーロ圏は、12、13年と2年連続でマイナス成長が続いたが14年はプラス転換、しかも昨年6月の見通し0.9%から1.1%に上方修正している。日本は消費増税の影響で13年1.7%から14年1.4%へ鈍化するが昨年6月の見通しを据え置き、15年見通しは1.2%と更に減速するとしているが、これは安倍政権の『成長戦略』が今のところは明確でないためであり、今後は上方修正される可能性の方が高い。なお、途上国経済の14年見通しは下方修正されたものの、13年4.8%からは再び徐々に成長率が加速する見通しとなっている。また、15日に米FRBが発表した「地区連銀報告(ベージュブック)」の中で、これまでの“緩やかに”という表現が削除され「大部分の地域と業種で拡大が続いている」と景気認識を引き上げており、いよいよ本格的な景気拡大期に入ることが示唆されている。

・日本株市場に関しては、1月第1週(6~10日)の投資部門別売買動向(東京・名古屋1、2部、新興企業向け市場の合計)で海外投資家が11週ぶりに売り越し、売越額1593億円は12年6月第1週以来の大きさとなり、その一方で個人の買越額が3006億円と5週間ぶりの買い越しとなった。昨年末にかけての海外投資家の日本株に対する高い期待で9連騰となったことへの利食い売りの反面、個人の証券優遇税制期限切れに対する節税対策売りに対する買い戻しとNISA資金の流入がくっきり表れている。結果的に、年明けから2週間経過した時点までの調整は“健全な調整”であったと言え、22日に発表する日本電産を皮切りに13年4~12月期決算発表が本格化する今週以降、再び上昇基調に転じて欧米株市場と同様に昨年来高値を更新する展開になると予想する。

・「日経225」ベースの予想EPS(倍率修正前)は12月30日時点で“979.63円”だったが、先週末の1月17日時点で“992.08円”へと上昇しており、従来から予想している14.3期EPS1000円台に一気に近付いてきた。13年4~12月期決算発表が進むにつれ、初の1000円台に乗せることは間違いないだろう。今期予想PERはここ暫く16倍台が続いていいたが、先週末は“15.86倍”であり、予想EPSの上方修正につれて日経平均株価がジリ高となる展開が続きそうだ。円安定着、世界経済回復を前提とするグローバル関連はもちろん、デフレ脱却を先取りするように13年の全国百貨店売上高(全店ベース)が16年ぶりのプラスとなった百貨店を中心とする小売りセクター、内閣府発表の「機械受注」、日本工作機械工業会発表の「工作機械受注高」の好転が際立ち設備投資の本格回復への期待が高まる機械セクターなど、『業績』をテーマとする“循環物色相場”へと進む可能性は高まっている。

(中島)


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